先日、選挙に行って思ったこと。
未だアナログな投票
先日、私の住む地域の知事選挙が近いという事もあって、期日前投票に行ってきた。
ここ数年の私は、選挙日当日に投票に行くことはなく、ほとんどが期日前投票に出向いている。
理由はタイミングを自分のタイミングに出来るから。もちろん用事があるからこそ、期日前投票に頼らざるを得ないのだが、令和の今の世の中、アクションを起こす側の予定でトリガーを引くことの出来るシステムになっていかないといけないのも事実で、選挙においてはそれが期日前投票という形だと考えれば良いのではないかと思う。
だが…毎回期日前投票に行って思う事は、どう考えてもこの期日前投票に係っている予算が相当に係っているのではないかという事。
何しろ、投票に必要な投票所入場券を処理するだけで4人くらい座っていて、さらにそこから選挙に不正がないかを確認する人が4人くらい座っているのである。ここで8人も人員を使っている事そのものが大仰ではないかとすら思うのだが、おそらくこれは休憩時間などを考えた時、交代できる要員が必要という事でこの人数になっているのではないかと予想できる。
そうだとしても、この人数分の予算を選挙に必要な予算として計上していて、それは期日前投票の期間に間ずっと必要経費として計上されていると考えると、選挙には金がかかるという意味がよくわかると思う。
正直、これは選挙をアナログなものとして管理、運用している時点で避けて通れないのであり、世の中の流れを考えれば、まずココから手をつけてデジタル化しなければならないのではないかと思うわけである。
であるなら、デジタル庁はまずココをデジタル化しよろ、と言いたい。
マイナンバーカード
選挙に必要なものとして、投票所入場券が個人を特定するものとして利用されているなら、その特定にマイナンバーカードを使えるようにしてしまえば、本人特定をデジタル化する事は可能だろうと思う。
投票そのものをネットで行えるようにすれば、前述の人員は必要ないわけで、全体の選挙運営費は格段に少なくなるハズである。
もっとも、ネット投票を可能にする場合、不正をどうやって防ぐか、などの対策をどうするかで必要経費が係る可能性は多分にあるが、それは今後デジタル化するもの全てにおいてかかるものだから、マイナンバーカードの秘匿性を確保する予算としてまとめて計上すると考えれば、今までの予算よりは係らないのではないかと思う。
マイナンバーカードを保険証として利用できるようにする、というのも必要な事かもしれないが、まずは選挙をネット化する事の方が、行政の負担を軽くする事が出来るように思う。ま、その場合であっても、ネット投票できるスキルを持たない人に対してどうケアするかという問題は、それはそれでついて回る話なのだろうが…。
アナログからデジタルへ
先日、水道料金の引き落とし口座を変更する為に、自分の通帳の口座のハンコを変更するハメになった。
というのも、実はその変更しようとした口座は私ではなく母親が作った私の通帳だったわけだが、その通帳を作成した時に使用したハンコを、母親は「コレ」と思っていたようだが、実際にはそのハンコではなく、別のハンコでその別のハンコは母親がなくしてしまったハンコだったのである。
結局ハンコの変更申請をする事になったのだが、こういう本人特定の為に必要なものを未だハンコに頼っているというのも、今の世の中としては停滞している事と考えるべきだろう。どうしても物理的な通帳を残す必要があり、それで本人を特定する必要があるなら、通帳に電子タグを埋込み、その電子タグにマイナンバーカードと紐付けた情報を書き込むなどの手段で、本人特定する方が確実である。
ま、通帳そのものをデジタル化しろよ、という事はその前提としてあるのだが、私がメインバンクをPayPay銀行(移行した時はジャパンネット銀行だったが)にしたのは、こうした通帳運用をネットで全て解決できるところを考慮しての事である。
だが、未だに水道料金やガス料金などは、地域によって地域の金融機関でしか取り扱えなかったりするし、NHKの受信料も口座振替だとPayPay銀行は選べない(楽天銀行は選べるのに…)。
デジタル化する事で便利にするという事を掲げている割に、縛られるルールがいろいろありすぎるのも問題で、こういった部分をシームレス化していく事を推進しないと、世の中は変わりようがないような気がする。
その為のデジタル庁だと思っていたんだが…実際には思った程の成果は出せていないんじゃないだろうか?
マイナンバーカードは、国会で「国民に使ってもらうために金を払うシステム」と言われていた事を思い出す。
便利であれば、国民は自然と使うようになるはずだが、まずはそこを考えるべきではないのだろうか?