6年ぶりに新PCに移行したが、その違いを体感できたのか?
確かに速い、が…
Core i7-8700Kを搭載した旧メインPCから、Ryzen7 7700Xを搭載した新メインPCに変更して約2週間が経過した。
乗り換えた直後くらいは、使用環境を取り戻すのに必死で、その活動そのものは未だ続いているが、大凡の環境は移行できたので、最近は少し新PCと旧PCとの違いを感じ始める事ができるようにはなった。
できるようにはなったのだが、実は言うほど違いを感じていないというところがある。
いや、確かに処理は速くなった。
特にそれを実感するのはPhotoshopでの画像処理の速さに始まり、Excelでの大量行移行処理だったり、ブラウザのWebプログラム処理だったり、各所で今まで待ちに入る事の多かった処理の大部分が高速化した。
だが、根本的にその速さ以外に新PCのメリットを感じていないところが問題である。
これは私自身のPCの使い方にも問題はあるのかもしれないが、PCとして出来る事に違いがあまりないので、速さ以外に違いを感じる事がないのである。
そんなの、当たり前だろう? と思うかも知れないが、PCの入れ替えというのは、基本そんなものなのである。
速さこそ命。
その速さを手に入れるため、新しいコアと新しいメモリ、新しいストレージへと刷新していく。
なので、この「処理は速くなった」という結論は、紛れもなく望んでいた結果であり、真っ当な乗り換え問題の解決でもある。
環境負荷
私は結構複数のアプリケーションを普通に展開して使っている事が多く、例えばFF14をプレイしていても、コンテンツファインダーのマッチング待ちの時にはブラウザでYouTubeを見ていたりする。この処理、案外この重かったりするのだ。
というのも、私はもともとFF14をウィンドウモードでプレイしていて、そのウィンドウモードそのものが負荷になるにも関わらず、FF14がバックグラウンドにいてもFPSを制限しているわけではない。
また、当然だがそこにブラウザ上で動画を再生するのだから、CPU、GPU共に高負荷状態になる。しかも今は画面解像度が3840×1600ドットという環境だから、4Kほどではないにしても解像度的な負荷も大きいはずである。
この使い方は、以前のCore i7-8700K&Radeon VIIの旧PCスペックでも同じ使い方だったので、今回の新PCにした事で、この処理は格段に楽になっている。
以前だとFF14のFPSが最高でも90を超す程度で、平均すれば60fpsちょっと上程度だったが、今ではこの状況でも120fpsを維持できている。
HDRに対応させなければ、旧PC環境でも90fpsぐらいにはなるのだが、HDR対応にしたとたん、負荷が大きくなって60fpsを維持するのが難しくなった。しかし、今ではHDR対応済であっても120fpsを維持できるのだから、現PCは格段に性能が向上したと言える。
起動時間
実は新PCが旧PCより悪く感じる部分が一つある。
それが起動時間である。
旧PCも起動時間が速かったわけではないのだが、今回の新PCはとにかく起動が遅く感じる。
元々、AMDが提供するファームウェアである「AGESA」の仕様で、AM5マザーボードはメモリ容量に応じて100秒から最大400秒程度、最初の起動に時間がかかると言われていた。これは最初の1回だけで2回目以降は時間はかからない、というものだが、これが原因なのか、それとも他に原因があるのかは判らないが、とにかく電源ボタンを押した後、基板のUEFI/BIOSが起動する画面が出てくるまでに時間がかかる印象がある。
しかも、最初の1回に限らず、だ。
MSIのサポートベージに行くと、ベータ版ではあるが最新のBIOSが公開はされていたが、それが今のものよりも高速なのかはまだ判らない。
2月に発売するというRyzen 7000のX3Dシリーズが発売になった段階で、対応UEFI/BIOSが公開されるだろうから、もしファームウェアアップデートするとすればそのタイミングになるだろうが、もう少し基板起動が速くなってくれる事を切に願いたい。
なおAMDからは既にこの問題を修正したAGESAはリリースされているとの事なので、あとはMSIが対応するのみである。
AsRockはこの辺りの対応が速攻だったが、果たしてMSIはどうなのだろうか?
いろいろと違いが見えてきた新PCだが、マザーボードメーカーが変わった事が一番大きな違いを感じさせているのかもしれない。
性能でIntel第13世代と比較されて劣ると言われたRyzen 7000シリーズだが、UEFI/BIOSで電力などを絞って使う事で、想像を超えたパフォーマンスを発揮するCPUでもあるので、私としてはもっと押していきたいCPUである。
もっと使い込んでいけば、違うものが見えるかもしれない。