終息したPS VITAの代わりになるというのか?
据置機だけではダメ?
PlayStation5の在庫がどんどんと増え、比較的簡単に入手可能になった事で、フリーマーケットで転売していた転売ヤーが酷い目に遭っているとかそういう話もあるが、ひょっとしたらPlayStation5の普及はSonyが考えているよりも少ないのかもしれない、とちょっと思って見たりする。
というのも、相変わらずNintendo Switchが強い情勢に変化がなく、何故そうなんだろう? と考えて見た結果、2つほどその理由が私的に思いつく。
一つは発売されるタイトルが日本的…というか、日本ユーザーにとって違和感のない作りのタイトルだという事。
世界を相手にしていたとしても、まず日本というプラットフォーム向けに作っている前提だと、国内での普及はすんなりいく。対してPlayStation5のタイトルは、比較的海外タイトルが多い印象があり、日本国内でそれらに抵抗がある人はいくぶんかいる。この違いが思っている以上に強いのではないかと。
そしてもう一つ。それは据置機のみか、可搬性があるかの違いである。
Nintendo Switchは言うまでもなく本体そのものが持ち運べる仕様になっている。対してPlayStation5は完全な据置機である。一応PCやスマホでリモートプレイは可能になっているが、手軽さ、遊びやすさに劣るのは皆の知る所。
そんな私の予測と同じ事を考えていたかどうかはわからないが、SonyはPlayStationブランドのハンドヘルド型端末を開発しているらしい。
あくまでもリモートプレイ用
このハンドヘルド型端末だが、PS VITAのように単体で動作するものではない様子。また、Steam Deckのような本体にソフトをインストールするものでもないようだ。
インターネット接続環境が必須で、PlayStation5のリモートのみを可能にするもの、という事なので、あくまでも母体となるPlayStation5は稼働させておく必要があり、それを遠隔操作するための機器、と見るのが正しいのではないかと思う。
母体となるPlayStation5と、プライベートネットワークを同一にする必要があるのかどうかはわからないが、昨今のスマートボットと同じように母体のPlayStation5とリモート端末が別のネットワークに存在していても、インターネットを介してリモート可能、というものになるのではないかと予想する。
上記の海外サイトによると、中央に8インチのタッチスクリーンを持つ本体で、触覚フィードバック用のアダプティブトリガーを備えているとの事。またプロトタイプはDualSenseに近いとか。
映像は1080pの60fpsだというので、それなりの通信環境が必要というものになるとは思われるが、リモートプレイが出来るという事にメリットを感じる人は多いのではないかと思う。
でもスマホでも…
ただ、リモートプレイという事であれば、前述したようにスマホでも可能な時代なので、このデバイスならでは、という機能がないと訴求力がない。
その訴求力として触覚フィードバック用のアダプティブトリガーを用意した、というだけでは、ちょっと魅力としては弱いように感じる。
どういった付加価値でもってこのリモートプレイ専用機を普及させていくのか?
私としてはそこに興味がある。
かつてPS4をPS VITAでリモートプレイする際には、PS VITAのソフトもブレイできる…というか、そちらがメインで、リモートプレイそのものはオマケ機能という扱いだった。
今回の製品はリモートプレイがメインなので、ではリモートプレイそのものの付加価値に特化するのか、それとももっと広く使えるデバイスを目指すのか、そういった方向性が見えてくると、もっと評価しやすくなるだろう。
また、現在のPlayStation関係のものは、日本国内よりも海外が主となって開発されているところがあるので、仮に海外では需要の高い付加価値が提供されても、日本国内ではちょっと…という事にもなりかねない。
日本という市場は、比較的世界とは異なる価値感で成り立っているところがあるので、そういう部分で評価も分かれるだろう。
何はともあれ、何かが作られている事はたしかなようだ。
多くの人にメリットを生むものである事を祈ろう。