介護という生活をしていると、骨伝導イヤフォンが欲しくなる。
骨伝導イヤフォンの是非
私は結構ヘッドフォンやイヤフォンを購入する。
それは拘りがあるから、というだけでなく、実現されている性能を求めて新機種を購入するという事でもあるのだが、未だ手を出していないジャンルのイヤフォンがある。
それが骨伝導イヤフォンである。
骨伝導イヤフォンは、その名の通り、頭蓋骨を振動させ、頭蓋の中に音を反響させて蝸牛に音を伝達させる方式のイヤフォンになる。
最大の特徴は耳を塞がずに音を伝達できるという事なのだが、欠点は頭蓋を振動させるのでステレオ音声が頭蓋の中で反響し、ステレオ感がなくなるという事。なので通話などでは問題はなくても、音楽を聴くという用途にはあまり向かないというのが従来の骨伝導イヤフォンであった。
だが、耳を塞がずに音を聞く事ができるというメリットを活かして、音楽を聴くために使用するという人もいるにはいる。
周囲の音を聞きつつ、音楽を聴くことができ、しかも見た目にも耳を塞いでいないので、日常用途として便利としている人もいる。
この使い勝手は評価できるが、何とか音をもっとよくする事ができないか? とワンステップ上を狙ったものが、軟骨伝導のイヤフォンである。
これは頭蓋を振動させるのではなく、鼓膜に振動を伝える方式の為、左右のステレオ感もあり、また音質そのものも従来の骨伝導イヤフォンよりずっと良いと言われており、私も気になり、当Blogに過去記事にした事もある。
この製品、以前は音が小さすぎるという問題があったようだが、昨年末にファームウェアアップデートが施され、各所の不具合が改善されると共に音量が上がったという。
これにより、以前よりはずっと良い製品になったらしいのだが、残念ながらそのあたりを検証したレビューがあまり見当たらず、ホントのところは未だ不明といった感じである。
手放しで漏れも静か
骨伝導イヤフォンの最大の特徴は、耳を塞がないという事に尽きるが、同時に周辺への音漏れが非常に少ないというのも特徴になる。
もともと振動を頭蓋に与えて、頭蓋をスピーカーにする構造なので、極端に大きな音が漏れるという事がないわけだが、前述の軟骨伝導の場合はちょっと異なる。
というのも、鼓膜を振動させるという、ある意味耳の内部の空間にも振動を与える仕組みなので、通常の骨伝導イヤフォンよりも音漏れが大きいという指摘がある。
もちろん、普通のイヤフォンよりはずっと影響は小さいだろうが、それでも構造上どうしても音が外耳周辺で発生するので多少なり影響が出る。
その点を承知の上であれば、普通のイヤフォンよりは音漏れは少なく、かつ耳を塞がないので、外部の音と共存して聞く事ができるので、その辺りは評価できるアイテムだと思う。
特に介護なんてやってると、周辺の音は聴いていないといけないし、それでいて自分の聞きたい音も聴きたい、となれば、やはり骨伝導イヤフォンという選択肢がどうしても出てくる。
そこに音質まで良いというのなら、軟骨伝導はまさに理想のアイテムではなかろうか?
ただ、残念ながら軟骨伝導を採用した製品があまりにも少ないことから、製品そのものの評価情報が少なく、世間で言われている評価をどのように考えて良いのかが難しい。
誰か明確なレビューをしてくれているサイトとかないものか?
気になる後継機
オーディオテクニカのATH-CC500BTは何と言っても初めての軟骨伝導の製品なので、まだ試行錯誤の段階があるものと考えられる。もちろん、製品として発売している以上、一定の評価を行った上で発売されているものではあるはずだが、まだまだ改良の余地がある製品ということもできる。
そうなると気になるのは後継機である。
まだ発売して一年は経過していないので、時期尚早ではあるのだが、次モデルに期待したいという気持ちもある。
初代モデルであるATH-CC500BTがまだまだファームウェアの改善で性能が向上するというのであれば、そこに期待をすることも可能だが、おそらくはその方向は可能性が薄いように思える。
どちらかというとハードの改良を伴う必要がある改善点が多いように思えるので、次モデルの登場は私としては期待したい所である。
…まぁ、その前に今の機種をちゃんと評価した方が良いというのもあるのだが。
さて、どうしたものかね?