母の介護において、保険が更新時期を迎え、担当者会議を実施した。
要介護5による介護
ウチの母親の介護保険は、6月末で更新を迎えるサイクルになっているのだが、6月初旬に市役所の判定員が自宅に訪れ、その判定を受けた。
その後、何も連絡が来ていないのだが、ケアマネージャから翌月からの介護計画の打合せを関係者で実施する旨の連絡があり、本日その会議が実施された。
ケアマネージャは、市役所からある程度の情報を得ているようなのだが、今回の会議において、母の介護に関して、要介護5の判定で費用が算出されていた。
どうやら、要介護度は一つ上がり、ついに上限に達した、という感じである。
これにより、36万円超の介護保険料となり、その一割が自己負担金となる。
5万円ほど増額された形になったワケだが、これによって家計への負担が軽くなったのは喜ばしい事と言えるかも知れない。
だが逆を言えば、それほど母の介護に関しては手間がかかっているという事を意味する。
介護保険は、かかる手間に合わせてその度合いが判定されるので、手間がかかるという事を役所が認めた、という事でもある。
喜ばしい事といいつつも、何とも微妙な気持ちではある。
総勢7人
今回の担当者会議は、総勢7人が会する場となった。
ケアマネージャ、訪問ヘルパー、訪問看護師、デイサービス2名、装具担当、私と狭い自宅に7人も並び、その説明を受けた。
前回の担当者会議からそんなに日が経っていないので、内容についてはあまり説明はなかったが、現況についてはいろいろ情報が共有された。
特に母は排便に難がある事が多く、前回の入院もこれが原因だった。なので、関係者でどうやってそれに対応するか? という事で、いろいろな話が飛び交った。
さすがは専門家…と私はその話についていくのがやっとといった感じだが、これによって母が少しでも楽になるのなら、私にとって有りがたい話である。
また、排尿に関してもいろいろ話が出た。カテーテルを入れっぱなしにしているのだが、バルーンで尿を取ると、時折、尿の色がどす黒くなる。これは尿の濃度がとても高い時におきる現象のようで、とにかく水分を採るようにと訪問看護師に言われ、訪問ヘルパーと共にどうやって水分補給をするかという話を取りまとめた。
ベッドに寝たきりとなると、そういった事までアシストしないといけないので、それだけに手がかかるのである。見守りとケアがとても重要になってくるというのはこういう事である。
あと、夏に向けて室温管理をどうするか、というのも重要な課題となった。
ウチはとにかく気密性が低いので、クーラーを入れれば常に全力運転になってしまう。だが、そうすると、クーラーの送風口に近い位置は逆に寒くなってしまうので、どうやって室温を一定にしつつ、体温管理を行うかが課題になる。
正直、今住んでいる家にも問題がある事は十分理解していて、もっと近代的な建屋に引っ越すというのも一つの方法なのだが、ウチは引越しに関していろいろと制限がある状況なので、別の問題を解決する必要がある。
まだまだ課題は多く、状況に合わせて対応していく介護が続きそうである。
経済的な話
要介護5になった事で、とりあえず月内に必要な介護費用が何とか4万円程度に落ち着くことが判明した。だが、突発的に訪問看護師を呼んだり、介護ヘルパーを呼んだりすれば、その分は10割負担となるぐらい、ギリギリのところ…いや、正確に言えば数十単位はオーバーした状態で計画が作られている。
なので、介護保険適用の金額は満額利用しているので、追加すれば追加した分だけ介護費用は膨れあがる。
通常、こういった事は要介護者にはあまり言わない方がよい。本人として周囲に(今回の場合、私に)迷惑を掛けているという意識が出てしまう為、人によっては萎縮してしまう。
だが、我が家は母に介護費用の実態を全部説明する事にしている。
隠し事をしないという事を絶対条件として母とは取決めている。なので、要介護5になるだろう事も説明しているし、ギリギリのところで費用を算出している事を今回も説明した。
ちなみに…6月は要介護4の計算で費用が算出されているのだが、人が動いた分だけの費用で7万円超が請求予定とされている。要介護4は介護保険適用後の金額は3万900円ほどなので、すでに4万円近く超過している。
要介護4と5では、こんなにも違うのである。
7月から、要介護5で計算される事で何とか標準で月額4万円ちょっとの金額で済みそうなので、今後は多少楽にはなるが、介護を抱えるという事はこういう事だという事を痛感する。
介護という問題に直面している人はわかると思うが、介護保険に絡む金額だけが介護費用ではない。
消費材や食費は別なので、実際にはもっとかかる、という事。
介護が一大ビジネスとなるのも、何となくわかる話である(効率が良いかどうかは別として)。