Radeon HD 5870が2TFLOPS超のコアである事はこのBlogでも前に書いたが、AMDからそのRadeon HD 5800シリーズのミドルレンジ版が発表となった。
シリーズとして5700シリーズと位置づけられたそのコアは、ミドルレンジでありながら1TFLOPS超を達成し、価格も2万円台前半というポジションで登場した。
性能的には1TFLOPS超と言うとおりRadeon HD 4870・4850とほぼ同等という所だが、スペックとしていくつかの違いがある。
それはメモリインターフェースであり、4800シリーズは256bit幅を確保していたところが5700シリーズでは128bit幅に留まっている。
5700シリーズが4800シリーズより優位に立っている部分は、DirectX 11対応であるという事とコアクロックが高いという部分だが、そのコアクロックの高さとトレードオフになっているのがメモリインターフェースだ。
実はこのメモリインターフェースが地味に効いているようで、ゲームアプリケーションなどでフィルタを適用すると途端にスコアを落とす事になる。
もちろん、落とすと言ってもわずかとも取れるため、フィルタを適用しなければより高性能という言い方もできる。このあたりは使う人によって考え方が変わる部分ではなかろうか。
いろいろ側面から見ると、5700シリーズはちょっと残念な所が見受けられる。
5770に関して言うと、4870と性能的に拮抗しているにも関わらず、現時点の導入コストで5770が高いという結果になっている。
5750に関して言うと、その立ち位置として4850の次世代版と捉えるべきなのか、それともバリュークラスとして発売された4670の次世代版と捉えるかで考え方が変わる。
現時点で4670の次世代版と捉えるならば、性能は間違いなく5750が上だが、追加電源が必要になっている点がマイナスになる。もちろん4850の次世代版と捉えるならば、性能差はほぼなく、価格的には5750が5770と同じく高くなる。
将来的に5600シリーズが登場するというのであれば、5750は4850の次世代版と考えるべきポジションだが、今のところ5600シリーズが見えてきていない為、何とも言えない所なのだが…。
先日からWindows 7を導入した際のビデオカード等を考えた際、今回のRadeon HD 5700シリーズは確かに魅力的なビデオカードと言える。
価格的には決して手の届かない価格ではないし、1TFLOPS超という性能も間違いなく発揮する。DirectX 11にそのまま対応できるビデオカードとしては間違いなく最も導入しやすいビデオカードと言える。
NVIDIAからFermiシリーズの民生品が発表されないため、現時点ではDirectX 11対応を唯一謳っている次世代ビデオカードである事も強みと言えるだろう。
2T FLOPSって一昔前のスパコン並みですよね。
半分の1Tだって尋常じゃない数値。今使ってる4850が確か1T位あったと思いますが、あの基盤にそれだけの性能があるとは恐ろしい時代ですね。
5000系はXFire時の制御が4000系と変わっている様なので、5700を2枚買うのもアリかもしれません。
…まぁ、その性能を何に使うのかと聞かれても答えられませんがw
これで超ハイエンドのフェルミが出て来れば楽しくなりそうですね。
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1TFLOPSの性能で十分という場合は、RADEON HD 4800系で問題ない…と言いたいところですが、私はあえて5700系をおすすめしたいです。
理由は単純で消費電力がより小さくなっているという事とDirectX 11に対応しているという2点があるからです。
価格的には3,000~5,000円ほど高いかもしれませんが、5700系であれば、ほぼ同性能でありながら1ランク先に進めるのが最大の魅力です。
今、とりあえず5700系を1枚用意して、もうちょっとしてからもう1枚買い足すという方法もアリだと思うので、性能的に1TFLOPSで十分と現時点で言えるなら5700系が良いと思います。
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