ここ最近、液晶ディスプレイの価格が恐ろしいまでに低下してきている。
どれぐらい低価格かというと、それはもう3万円台から普通に使えるディスプレイが続出というから、1年前とくらべて比較にならないぐらい入手性がよくなっている。
私が購入した三菱のMDT242WG-SBの後継機種であるMDT243WGは依然として9万円台と高額設定だが、それはVA方式パネルを使用しているため。
今低価格で販売されているフルHD対応液晶ディスプレイは、その殆どがTN方式パネルを利用したものとなっている。
だが、最近のTN方式パネルもバカにはできない。
時代と共にTN方式パネルは進化を続け、その表現力は一昔前とは比較にならないくらい綺麗なものになっている。
そして先日発売された新機種はとうとうバックライトに白色LEDを採用し省電力性までをも謳うようになってきた。それが…
LG Electronicsから発売された24インチ液晶ディスプレイ“W2486L-PF”である。
詳しいスペック等についてはコチラを見てもらうとして、白色LEDを採用した事によって何が変わったかという事をちょっと書いておく。
白色LEDを採用した事の一番のメリットは、その省電力性と発熱にある。
まずどれぐらい省電力かというと…ブライトネス最大時の比較になるが、従来機種(バックライト以外はほぼ同じ製品)からみて63.5%ほどの消費電力になっている。
ブライトネス最小時の比較で77.8%ほど、ブライトネス中間時の比較で66.7%の消費電力であることから、普通に使う分には少なくとも30%は省電力化が可能と思われる。
またその発熱だが、LEDはあまり発熱しない事でもよく知られたデバイス。
なのでディスプレイから発生する熱はほとんどない。
液晶ディスプレイや液晶テレビをよく知っている人ならわかると思うが、液晶は結構熱が出るものであるが、その熱の殆どはバックライトに使用される蛍光管(冷陰極管バックライト)から発生するものであり、それが白色LEDに置き換わることで発熱がほとんどなくなったようである。
あと従来機種から変わった事と言えばその発色である。
白色LEDの特性というわけではないが、電源投入後から輝度が安定している。なのでイキナリ発色のよい画面が得られるのだが、色味は若干寒色寄りで、白と緑が綺麗に見えるようだ。
スペック上、輝度は250cd/m2と言われているが、もともと液晶モニターで輝度はそんなに必要ないというのが私の持論。私が所有するMDT242WG-SBの公称値が500cd/m2と言われているが、正直明るすぎる。実際に使用している時の明るさはブライトネス16%の明るさなので多分200cd/m2以下ではないかと思われる。
なのでこの“W2486L-PF”で暗いと感じる事はまずないハズだ。というか、みんなそんなに明るい画面を見ているというのか?
とりあえず、パッと見で普通の液晶モニタと大きく変わるものはないと思われるし、逆に画質面でいえば綺麗に見えるかもしれない。
まぁどうしてもVA方式やIPS方式でないと…という人でないかぎりはオススメできる。
価格的に33,000円程度で購入する事ができるため、夏のボーナスで液晶モニタを買い替えてみるかぁという人には検討してもらいたい機種である。
余談だが、最近TN方式が進んできているのと同時に、IPSパネルにも救世主が現れている。
e-IPS方式という、新しいIPSパネルなのだが、これがかなり低価格なんだそうである。
発色や特性も従来のIPS方式と同等という事で、私もかなり期待しているパネルだが、残念な事にまだ24インチワイドクラスの製品が登場していない。
今の私のモニタ選びは、解像度は1920×1080ドットが最低ラインとしているため、その製品が出てくるまでは候補とする事はない。
DeLLから22インチワイドクラスの製品は出ているという事なので、気になる人はDeLLのサイトをチェックしてみてはどうだろう。