日本産業デザイン振興会が11月6日に2009年度グッドデザイン賞大賞選出と表彰式を開催した。
毎年行われているものではあるものの、今年は車で言えばプリウスやインサイトが発売された年でもある事から、私個人としてちょっと興味があった。
というのも、去年の大賞は自動車関連でトヨタの“iQ”とホンダの“FCXクラリティ”が大賞候補に選ばれ、最終的にこの2台の決戦投票で“iQ”が大賞に選ばれた。つまり、トヨタvsホンダという図式が今年もヒートアップするのではないかという思いがあったからだ。
結論から言うと、今年の大賞は自動車関連ではなかった。
ここ最近の流れとして環境というものを意識しているというのは明白で、ECOというフレーズが全体的に浸透していた。
それだけにプリウスもインサイトも十二分そうしたECOという部分をアピールできていたと思うが、大賞に輝いたのは岩見沢複合駅舎であった。
受賞理由はリンク先にも書かれているが、古レールを活用したガラスファサードなど巧みなデザインや市民参画が評価されたようである。
で、プリウスとインサイトだが…
予選投票では、インサイトが32票、プリウスが50票と自動車対決ではプリウスに軍配が上がった。昨年同様、ホンダはトヨタに及ばなかった事になる。
来年、ホンダはFit Hybridを予定している為、今年と同じくエコ関連で攻めてくるだろうが、私の予測ではトヨタはFT-86で攻めてくる可能性がある。エコではないものの、活気という部分でアピールするのではないかと思えるだけに、来年も白熱しそうである。但し、ホントにこの2車で両社が展開してきたら、の話ではあるが。
で、実はここからが本題。
今回のグッドデザイン賞大賞候補に、Green Tokyo ガンダムプロジェクトが挙がっていた。これはちょっと驚き。
まぁ、ガンダムが果たしている環境貢献度は実の所決して低くはなく、最近ではプラモに再生素材を使ったものまで出ているし、いろんな部分で環境問題に取り組んでいる。
今年は30周年記念でお台場に1/1ガンダム立像を建て、415万人をも動員したそのプロジェクトデザインが高く評価されたようである。
しかも、大賞予選投票において、ガンダムプロジェクトはなんと92票も獲得しているのである。ちなみにインサイトは32票、プリウス50票で予選落ちし、ガンダムプロジェクトはなんと決選投票に勝ち残っているというからさらに驚きである。
決選投票では予選に勝ち残った5つのデザインと争ったワケだが、残念ながら下から2番目の90票。大賞に輝いた岩見沢複合駅舎は374票だから圧倒的な差を付けられたカタチで幕を閉じた。
しかしながら、決選投票まで進んだ立像というのを私は初めて見たし、415万人動員という結果は紛れもなく本物。それがグッドデザイン賞金賞という形で評価された事は世界に通じるガンダムを再評価させたのではないかと思う。
世代的にお父さん世代がガンダム世代なワケだから、支持されるのも当たり前といえば当たり前。よくも30年も続いたものだと思えてならない。
そんな私もガンダムファンではあるのだがw