先日のRadeon HD 68xxシリーズ(コードネームBarts)の発表および製品発売を発端に、ビデオカード関連の話がいろいろ出てくるようになった。
今世代はどう考えてもRadeon HDシリーズの方が性能は上のような感じではあるが、NVIDIAもそれは分かっているようで、非公式ながらも次期GeForce GTX 580の話も出てきている。
何でも、NVIDIA公式サイトの中の3D Visionの必要システム要件の製品リストにGeForce GTX 580の名が誤って掲載されてしまったらしい(現在は消されている)。
公式サイトで一時的とは言え名前が出てきたという事は、そう遠くないウチに同名のカードが登場する事が伺える。
先日の記事にも書いたが、今回のRadeon HD 68xxシリーズの後には、その性能向上版である69xxシリーズ(コードネームCayman)が控えている。登場するのは11月下旬ではないかと予測される。
このCaymanは、Bartsの大サイズの1.5倍の380平方mmと見られている。
であるならば、その性能も1.5倍…と単純計算では見られるが、先日も記載したように、このリリース1ヶ月遅れの期間を利用していろいろ手を入れられているらしい。なので単純計算で1.5倍ではないだろうし、Bartsでは採用されなかった倍精度FP計算機能が搭載されるらしいので、いろんな意味での機能アップが盛り込まれていると考えられる。
ちなみにこの380平方mmという大きさ、実はGeForce GTX 460よりわずか大きいという程度。GTX 460は367平方mmであるため、CaymanがBartsの性能向上版であるといっても、その消費電力や発熱量はGeForce GTX 460とあまり大差ないと考えられる。
という事は、如何に今世代のRadeon HDシリーズが面積比あたりの性能が高いかという事を意味する。但し、これはビデオカードとしての方向性から見た話であり、GPUコンピューティングの方向から見たならば、NVIDIAの方が性能は良い可能性はある。
どちらにしても、双方のカードが揃うまでは買い時ではないような気がする。
もっとも、予算が決まっている場合にはもう結論は出てしまっていると考えてもいいかもしれない。単純に2万円台以下の性能だけで見ればRadeon HD 6870もしくは6850に決まりだろう。
問題は3万円台以上のクラス。
ここはしばらくは激戦区になると思われる。あくまでも性能ゴリ押しのNVIDIAが踏ん張るか、さらっと手堅く固めたAMDがアドバンテージを持っていくか、まだまだ様相はわからない。