私が通常使用しているブラウザは、Sleipnir2である。
Sleipnirはver.1の頃から愛用しているブラウザで、IEのエンジンを使用したブラウザ。
IEのトライデントエンジンを使用する為、準IE的なブラウザである事から、IEが表示できるサイトであればまず問題なく表示できる。
Sleipnir2になってからは、Geckoエンジンとトライデントエンジンを使い分ける事ができるようになったが、切り替えられると言うわりには私的に使用頻度も低く、あまり高い互換性を持っていたとは言い難い状況だった。
世間ではより高速に動くWebkit対応のブラウザがどんどん高速レンダリングを可能にし、SafariやGoogle Chromeを使用すれば、もはやよほどの事がない限りIE系ブラウザを使用する意味はなくなってきていた。実際、私はSleipnir2を使いつつ、SafariやGoogle Chromeもインストールしていて、場合によって使い分けている。
おそらく、似た様な使い方をしている人も多いはずだ。
速度的に不利な状況であってもSleipnir2を使い続けるのは、偏にその使い勝手の良さに起因している。
最近ではGoogleがGoogle Chrome Frameという、IE上でHTML5対応サイトを閲覧したりできるるIE用プラグインが公開され、IEでありながら違うレンダリングエンジンに望みをかける事ができるようにはなったが、それでも要するにまがい物であり、正統進化したSleipnirの登場は結局のところ待ち望まれていた事に違いはなかった。
そして本日、その期待のSleipnir3の存在が公表され、同時に“Sleipnir Gecko Preview Ver. ”の存在も公開された。
Sleipnir3で搭載される新機能はいくつかある。
まず、タブ機能が強化され、複数タブを“タブグループ”としてまとめることができるようになる。
また、常時開いておきたいタブにアイコンだけが表示される“ピンタブ”という機能も搭載され、識別表示が可能となった。これにより、タブを大量に開いている際も目的のタブを探しやすくなる。
そして一番大きな機能変化として、「Firefox」などで利用されている描画エンジン“Gecko”を使ったブラウジングが強化、「Sleipnir」用のプラグインと共に「Firefox」用の拡張機能も利用できるようになる。
Sleipnir Gecko Preview Ver. は、現行の「Sleipnir」v2シリーズに「Firefox」用拡張機能に対応のGeckoエンジンを搭載したもので、一足先に体験する事ができる。
ブラウザなんてものはネットを見るためにしか使用しない…という人もいるかもしれない。
しかし、それが毎日になれば、やはり少しでも便利な方がいい。
Sleipnirは、私にとってまさにそんな便利なブラウザではあったが、ここ最近の他社製ブラウザの驚くほどの進化で、多少陰りがみえていた。Google Chromeと比較すればやはりSleipnir2の方が描画速度は遅いし、Safariと比べても新鮮味にかける…まさにそんな状態だった。
しかし、Sleipnir3となれば、今まで遅れていた分を一気に埋めるだけの変化があるだろう。
公式サイトのみならず、開発者のblogにも詳細は記載されている。
あとは実際の公開を待つのみ。
実に待ちどうしい話である。