以前、このBlogでも紹介した事があるブギーボード。
環境問題を真っ正面から見据えた…といったら大げさかもしれないが、メモ紙をこの世からなくしてしまおう的な発想から生まれた、電子メモである。
日本でせキングジムが販売代理店となっているのだが、このブギーボード、その後いろいろと進化しているようで、いろいろなタイプのものが作られている。
たとえばバインダー用ブギーボード。正式名称はバインダー用ブギーボード 8.5 LCD ライティングタブレット。2~4穴のポケットバインダーに収まるサイズ(と思われる)で、通常のスケジュール用紙と併行して利用する感じのもの。
その他にも通常のブギーボードより面積比50%向上させた、ブギーボード 10.5 LCD ライティングタブレットなんてのもあり、壁掛けユニットと合体させて通常は壁掛け、持ち出す時はスライドさせて外せるタイプ、なんてのもある。
ま、ブギーボードを知っている人ならこれだけでも想像に難くないだろうが、見たことない人は“タカラトミーの「せんせい」のようなお絵かきボード”と言えば分かるだろうか?
これにしても年齢的に「知らな~い」という世代がいるかもしれないが…。
そんなブギーボードだが、個人的にバッテリーが充電できない方式だった事がイマイチなポイントだった。要するに使い捨て。ま、普通なら十分に元が取れるだけの電力を保持しているのだが、地球の環境を見据えた電子ペーパーなのにその部分だけがエコでないのが解せない所だった。
ところがようやく待望の充電式となったブギーボードが登場するようだ。
この新型のブギーボード、実は充電式というポイントはオマケでしかない。
この新型が本当に訴求しているのは、専用電子ペンで書いたメモをPDF化して保存、マイクロUSB端子経由でPCなどに取り込める所にある。
重要でも何でもないメモなら、その場で情報さえ伝われば廃棄しても問題ない。
しかし、時にメモといえども後々にも残したいものがあったりする。ブギーボードは、そんな時に実に困る所があり、書かれた内容を保持し続ける事はできるが、それでは他のメモを書くことができなくなってしまう。
しかし、この新型では保存する事ができるようになり、それだけでなくデータをPDF化して保存し、それを外部に出す事が可能となった。これだけでも十二分に使い勝手が広がる製品に進化したと言えるのではないだろうか?
ただ、このPDF化されたデータは、前述したように専用電子ペンで書かれた内容のみがデータ化できる仕様で、それ以外のもので書かれたもの、例えば爪で書かれたものやボールペンなどのペン先に書かれたものなどは保存されない。これがどんな仕組みでそうなのかは分からないが、専用電子ペンに何かしらの保護機能等が働いているのかもしれない。ちなみに専用電子ペンには電源は不要。ますますもって謎である。
ここまでの進化を遂げたブギーボードだが、私はさらなる進化を望みたい。
たとえば充電式になったのなら、次は無接点充電可能なデバイスと合体させ、机上にある時は常に充電している仕様にするとか、そうした充電式である事を利用して、マイクロUSBでPDFデータをやり取りするのではなく、いっそのことBluetoothなどの無線でデータのやり取りができるようになってくれれば、ホントにペーパーレス化できるのではないかと思ったりする。
というか、あと1年後にはBluetooth版は出てきそうな気もしないでもない。
日本ではあまり流行っていない電子メモだが、キングジムはこのブギーボード以外でも電子メモをいろいろ企画して発売している。
オフィスにはほぼ必須とも言えるメモだけに、そういう所で環境問題に貢献するのも悪くないと思う。せっかく世の中がいろいろと電子化してきているのだから、もっと便利に、もっと節約できるデバイスが今後も拡充して行くことを望みたい。