トヨタが発売を予定していた小型FRスポーツ“86(ハチロク)”が正式発表された。
発売は4月6日からで、価格は1,990,000円~3,050,000円。
199万円というと随分と安いイメージがあるが、ズバリ199万円はグレードが“RC”となり競技のベース車輌という位置づけとなり、ノンオーディオ&ノンエアコン、6速MTのみというグレードになる。その為、一般の人が購入するだろうグレードでの最安値は“G”モデルの6速MTモデルの241万円という事になるだろう。
以前から言われているように、このハチロクは2009年の東京モーターショーで公開されたFT-86 Conceptのプロダクションモデルとなる。
4,240×1,775×1,300mm(全長×全幅×全高)のボディーに2+2のシートレイアウトを採用し、搭載されるエンジンはスバル(富士重工業)製の水平対向4気筒2.0Lユニットをベースにトヨタの直噴技術“D-4S”を組み合わせたものを使用している。そこから生み出されるのは最高出力147kW(200PS)/7,000rpm、最大トルク205Nm(20.9kgm)/6,400~6,600rpmというパワーで、このユニットを460mmという“超低重心”にマウントしている。
タコメーターを見る限り、レッドゾーンは7,400rpmからとなっている。NAならではの高回転型ユニット…というにはちょっとレッドゾーン回転数が低い位置かな…と感じるのは、私がHONDA派だからかもしれない。
今回のこのハチロクの発売に際し、トヨタの全国販売店283店舗に専門スタッフが常駐する“AREA86”を設置する。
設置されるAREA86は「スポーツカー好きが集う大人のたまり場」をコンセプトとし、86の試乗車や展示車を設置、スポーツカー関連情報などを発信し
たりする、楽しいクルマというもののコンテンツホルダーとなる。そのための各種コンテンツを企画しているようで、86のシンボルマークを使ったリジナル商
品を製作したり、2013年の開催を目標に86ワンメイクレースを開催したりする予定のようだ。
どちらにしても、最近のクルマとは違うのは明らか。
ここ数年、スポーツタイプの車は全くといっていいほど登場していない。
HONDAのCR-Zが唯一スポーツタイプと言えるかもしれないが、国産車で純粋なFRスポーツとなるとマツダのロードスターぐらいしかなかったように思う。
そこにきてのハチロクであるから、登場時から注目される車ではあったがそれがようやく発売、これで車市場に新しい流れを呼び込みたい、というトヨタの思惑がどう形となるのか個人的にも興味の引くところである。
ただ、コストという面で20代に訴えかけるにはちょっと問題かも、と思えなくもない。
コレいいな…と思うグレード“GT”が6速MTで279万円という価格設定。
たしかにこの車でのこの価格だから、妥当と言えば妥当かもしれないが、今の20代にこの価格の車を購入するのはかなりキツイかもしれない。
その下のグレードにあたる“G”は6速MTで241万円だから、コレがハチロクのもっとも売れるベースとなるのかもしれないが…エコカーの低価格路線の中での241万円がどう評価されるのか?
気になる所である。