ダイハツの軽四オープンツーシーターのコペンが今年8月末に生産終了する事を発表していた。
コペンが発売されたのが2002年6月で今年で10周年を迎えるのだが、その10周年に生産を終了してしまうというのも、何とも悲しい話である。
累計5万6,000台。決して多いとは言えないが、軽四のツーシーターモデルとして考えれば順当な販売台数ではないかと思う。
この生産終了となる10周年に、最後を飾る記念モデルが4月2日から発売された。
特別仕様車「10th アニバーサリーエディション」である。
この記念モデルは「アクティブトップ」グレードをベースに、10thアニバーサリーロゴとシリアルナンバーの入ったアルミスカッフプレートカバーを装着し、「アルティ
メットエディションS」のブラックメッキフロントグリルやBBS製15インチアルミホイール、本革製スポーツシート、メッキインナードアハンドル、メッキパーキングブレーキボタンなどを装備する。
写真で見る限り実にスタイリッシュなスタイルに見える。BBS製15インチホイールによって、極端に偏平率の小さいタイヤがより一層足下を引き立てていると言えよう。
価格は5速MTが182万円、4速ATが180万円となっている。
まぁ…駆動方式がFFなので、走りに特化した車と見るよりも私ならスマートに4ATという選択でもいいかな? と考えてしまいそうな車であるが、中身は結構凝ったエンジンを搭載する。
最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク110Nm(11.2kgm)/3200rpmの直列4気筒DOHC 0.66リッターターボエンジンという、イマドキ気合いの入ったエンジンである。
大部分が3気筒OHCエンジンへと移行していく所、あえて4気筒DOHCエンジンを選択しているところに、このコペンの主張があるように思える。
まぁ…ホントに主張するのならFRにしてくれれば良かったのに…とちょっと思ってしまうのだが、それでもこうしたスタイリッシュな車はイマドキ珍しい車だったと言える。
このコペン、数年前から軽四という規格が1.0L、もしくは1.3Lクラスでモデルチェンジするかも…なんて噂もあった。
結局、全体的な売れ行きからそうした話はなくなってしまったのかも知れないが、存在そのものが終了してしまうのは実に残念な話である。
パジェロミニの時にも書いたが、何ともツマラナイ時代になったものである。
こうなると、やはり私としてはN BOXに搭載した0.66LのDOHCエンジンをミッドシップに搭載した新型BEATをホンダには開発して欲しいと思うのだが…それも叶わぬ夢なのだろうか? 多分、望んでいる人は多いと思うのだが…。
若者の車離れが進んでいる、というのは、決して若者側だけの問題ではないと思う。
車メーカーのデザインセンスだったり、市場を反映したプロダクトデザインだったりという所にもその原因があると思う。
そういう所を再度検討し、挑戦してきてくれるメーカーが現れる事を期待したい。