iPhone5の部品調達が止まり、多くの製造業が影響を受けている。
シャープもその一つで、先日、その対策の一環として(おそらくその意味もあったと思われる)、シャープは韓国Samsungの資本提供を受け、シャープの液晶をSamsungにより安定的に供給する契約を取り交わした。
シャープはiPhone5の液晶も供給していて、その仕事がパッタリとなくなってしまったため、向上の稼働率が一気に落ち込んだ。逆にSamsungは非常に好調で、現時点で液晶を使う製品をここまで活発に発売、販売しているメーカーは他にないのではないかと思うほどである。
そのSamsungから、先日、新型のGALAXYが登場する発表があった。
GALAXY Sシリーズの第4世代の新型“GALAXY S4”がソレで、フルHD解像度の5型有機ELディスプレイを採用し、Android 4.2.2を搭載しているという。発売時期は今年の第2四半期(4~6月)で、米国を含むグローバル市場での発売を予定しているようだ。
(引用元:CNET Galaxy S4 vs iPhone)
Android端末とiOS端末を比較するとして、並べるとこんな感じ。
左端と右から2番目がそれぞれGALAXY S4の黒と白で、左から2番目がHTC Oneで、右端がiPhone5になる。
こうしてみると、個人的にはHTC Oneがかなり良い感じ。HTC Oneについてはコチラ(ギズモードの記事)を参照してもらうとして、機能的にはGALAXY S4とHTC Oneは結構似ているように思える。ただ、デザイン含めてそれぞれの個性も当然あるわけで、そこら辺は個人の好みによるところかもしれない。
Android同士の比較はひとまず置いておき、問題はiPhoneである。
こうやって並べてみると、iPhone5がいかに小さいかという事がよくわかる。大きさとして考えれば、私は今のiPhone5でも十分だと思うのだが、問題はその液晶の表示品質。
Android両機は、共に5インチでフルHD画質である。Pixel密度からいうとGALAXY 4Sが441ppi、HTC Oneは4.7インチである為、468ppiにもなる。
それに比べ、iPhone5は4インチ1136×640ドットの326ppiと、気づけばかなり見劣りする結果になっている。Retina(網膜)ディスプレイも、今や他社が圧倒する結果である。
また、表示品質以外でも、他社はiPhoneと並ぶほどの操作性とそれを超える機能を詰め込んできている。
AppleはGoogleマップから自社製地図に乗り換えた結果、多大なマイナス点を抱える事になったが、AndroidはもともとGoogle製。地図に関しては抜かりもない。
つまり、総合点でAppleである必要性が今やなくなってしまった感がある。
Androidが良いのか、iOSが良いのかという根本的な問題で言えば、私はiOSに慣れている事もあって、結果的にはiPhoneを選択する事になるのだが、そういう所に拘りがないのであれば、もはやiPhoneを選ぶ理由がない、というのが現状のようである。
こうなると気になるのが次期iPhoneである。
噂ではiPhone5Sという名称になるとか、ついにdocomoからも発売される可能性があるとか言われているが、今の所確かな情報は何一つない。
ただ、一つ確実に言えることは、何かしらの新製品を投入しないとiPhoneは確実にそのユーザー数を減らしていくという事だ。
未だにiPhoneというブランドを欲しがる人もいるにはいる。だが、機能や利便性、そこに表示品質をプラスしても、iPhoneでなければならない理由がなくなった事で、iPhoneが気づいてきた牙城は崩されつつある。
こうなると、やはりiPhoneもフルHDかそれを上回る品質で勝負に出てくる可能性もあるし、機能についてもAndroidを追従する機能を搭載してくる可能性もある。
だが…結局は横並びになるだけである。
少なくともスティーブ・ジョブズがいた頃は、Appleが先行し他がAppleを追従するという動きだったが、今やその関係は逆転してしまっている。
この動きをApple幹部はどう考えているのだろうか?
iWatchという腕時計型に移行してあたらしい道を切り開くという方向性もあり得るAppleだけに、今後のスマートフォンの戦略が個人的には気になる所。
何故なら、私は腕時計をしない人だからだ。
できるなら、スマートフォンという形でのさらなる進化と革命を期待したいところであるが…果たしてティム・クックはそうした革命を起こしうる人なのかどうか…。
一人のAppleファンとしては、どうしても考えてしまう所である。