今の世の中、ネットショッピングでカードを使用している人はかなりの数になるだろうと思う。かくいう私もその一人。
だが、そのネットショップでカードを使う事のリスクが高いという事をほとんどの人は知っていて、それでも最近のセキュリティ対策を信じていて、ネットショッピングの利便性と天秤にかけて、カードを使用する…というのがほとんどの人ではないかと思う。
実際、今のクレジットカードにはセキュリティコードという3桁の数字が別に必要となっていて、オンラインではそのコードの入力を必須としているケースが多い。
このセキュリティコード、普通のクレジット番号と何が違うのだろう? と思う人もいるかもしれないが、ちゃんと意味があるのだ。
実は、各カード会社がオンライン決済の際に使用するこの3桁のセキュリティコードは、基本的にそのカードを利用する決済システムの履歴に残してはいけない、と規約しているのである。
つまり、この3桁の数字はオンライン決済の履歴には一切残らず、カードの照会時にのみに使用してデータ破棄しなければならない、という約束事になっているのである。
オンライン決済システムを利用する業者がカード会社との約束の中でそういうルールになっているのだが、今回、この約束が果たされないままオンライン決済サービスを続けていて問題となった事件が起きた。
それが、メガネブランド“JINS”を展開している株式会社ジェイアイエヌで、同社のオンラインショッピングで平成25年2月6日~3月14日の期間中にクレジットカード決済した顧客のクレジットカード情報12,036件が不正アクセスで漏洩したという。
なお、この事件で漏洩した情報は、クレジットカード情報の、カード番号、カード名義人名、セキュリティ コード、カード有効期限で、正直言ってしまえば、クレジットカードを利用するショッピングを、何の問題もなく利用できる情報が漏洩したのである。
不正アクセスによる漏洩そのものも問題だが、何よりカード会社が約束事としているセキュリティコードを破棄せず、データ履歴として残していた事が何よりの問題であり、今後のカードによるオンラインショッピングに関して禍根を残す可能性も否定できない。
株式会社ジンズ
https://www.jins.com/jp/
今回の事件は、ネットショッピングを利用する人からすると深刻な問題である。
セキュリティコードでデータ漏洩が起きても比較的被害に遭いにくいという事が完全に崩れたという事であり、またこのようにセキュリティコードを破棄していないのがJINSだけではない可能性もある事も想定しなければならない。
つまり、今迄も隠れていただけだが、今後はそのリスクを負ってでもオンラインショッピングを利用するのかどうか、という所で、利用者が減る可能性は十分あるだろう。
私は…多分それでも迷いなく利用する事になる。結局、自宅の周りの店舗では自分を納得させられるだけの品揃えがないというのがその最大の理由であり、こういう時は地方在住者は選択肢が少ない事に変わりはない。
しかし…JINSはこの問題に対し、どういう対処をとるのだろうか?
今後の動向が気になる所である。