今、自宅で使用しているメインPCは、Ivy BridgeのCore i7 3770KとチップセットZ77を組み合わせたものである。
マザーボードは、ASUSの“MAXIMUS V GENE”であり、私にとっては久々のMicroATX基板なのだが、このマザーボードは購入当初から問題のある、ある意味「不良品」だったりする。
4ポートある6GbpsのSATAポートの1番と3番、4番ポートが死んでいて、使い物にならないのである。だから現時点では1つ残っている6GbpsポートにSSDを接続し、BDドライブと2TBのHDDを3Gbpsポートに接続するという手段で使っている。
不良品なら最初から無償修理してもらえば良いじゃないか、となるワケだが、修理に出してしまうと使えるPCがなくなってしまう状況だったため、不良品のまま使用し続けていたのである。
ところが、6月4日に正式にHaswellが発表され、その発表より一足早く6月2日にはHaswellのコアとマザーボードが発売となった。チップセットは新たにZ87等が採用され、それらを搭載した新型マザーボードが今後の主役になる事はこの移り変わりを見ていても間違いのない話である。
つまり前世代のZ77チップセットを持つ“MAXIMUS V GENE”は、いわば型落ち品になり、これから先は入手性が悪くなる可能性がある。いや、しばらくは供給が続くだろうがこの先いつまで供給が続くかは分からない。それだけは確かな話である。
であるならば、入手できるウチにもう一枚“MAXIMUS V GENE”を購入し正常品と入れ替えて、今までの不良品を修理に出せば、修理から戻ってくれば保守用にマザーボードを確保する事ができる事になる。保守用としなくても、一枚自由に使えるマザーボードという位置づけでもいい。
Haswell以降は今現在私が保有しているパーツが確実に使えるかはわからない。少なくともマザーボードはソケットも違うし、電源もHaswellからは一部高度化している事もある。ビデオカードやその他のパーツは流用する事はできるだろうが、結局CPUと電源とマザーボードを新調する必要があるのなら、それは半分近くのパーツを新規に興す事と同義だ。
もし“MAXIMUS V GENE”を入れ替え今の故障品を修理したなら、その修理品で手持ちの電源も流用可能となり、私としてはもう一台利用出来るPCを作成する事ができるようになる。。
そう考えると、そう遠くない時期に“MAXIMUS V GENE”を狩っておいた方が良いように思える。
自作PCが廃れ始めている今、私のようにパーツ単位で流用する人も少なくなってきているのだろうが、パーツ単位でいろいろ入れ替える事で、昔のパーツが蘇る事もある。自作PCの面白さはまさにそこにあるわけで、それがあるから私は未だに自作PCを使い続けている。
しかし、そうした面白味も徐々に失われつつある。自作市場がどんどん小さくなっている以上、Intelもその市場から離れていく事は間違いないし、そうした動きはPCベンダーにも見えてきている。今、自作PCの方向性は付加価値のあるゲーミングPCの方向に向かっていて、過去のように低価格PCの方向は消えつつある。そうなると、結局はハイエンドPCしか残らない事になる。自作の道はかくも厳しいものなのか。
何はともあれ、今の私の状況から考えるに“MAXIMUS V GENE”は近い内に購入しておいた方がよいものと言える。価格がZ87マザーの台頭で下がってきてくれればよいのだが…。