いつも私が見ているサイトで、こんな情報が掲載されていた。
impress PC Watch
http://j.mp/19W9dLy
その記事では、SurfaceがノートPC販売の2割を占めるというのである。
実際にこの話の情報源になっているのは、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaのようだが、相対的に考えて全体の動きも似たようなものではないかと予測する。
この中で、Surfaceは「ちょうど真ん中に位置する製品」という言い方をしているが、要するにタブレットとノートPCの真ん中、という位置になる。
確かに、そのスタイルはタブレットライクであり、キーボードカバーを装着して自前のスタンドで立てかければノートPCライクなスタイルにもなる。この面から考えても、真ん中に位置する製品という言い方は間違っていない。
こうした中間デバイスは、もともとソニーが得意としていた分野である。
その昔はタブレットというスタイルが一般的出なかった事もあって、かなり特殊な形状のノートPCばかりを展開していたが、ソニーのVAIOシリーズは実に多彩な製品が多い。
古くはVAIO type Uとか、VAIO UとかVAIO Pなんてのもあった。これらは、ノートPCと呼ぶには変わり種なスタイルで、厚みはある程度覚悟しても面積を小さくするスタイルだったり、テキストを打つ為に特化したスタイルだったり、と、他メーカーにはあまりない製品を打ち出してきていた。
Surfaceシリーズは、タブレットという形ではあるが、少なくともタブレットとノートPCの両面をカバーできる。しかもほとんど完璧に。
そういうスタイルが、ユーザーを引きつけているのかも知れない。
この状況で、SHARPが先日Mebius Padを発表した。
私のBlogでも2日前にそんな事を書いたが、明らかにSurfaceに対抗する製品だ。ただ、販売市場がコンシューマかビジネスかの違いがあるのみだ。この違いは、使う側からするとあまり違いがない。もしあるとすれば、販売網が異なる可能性があるという事と、PCリサイクルマークがあるかないかの違いである。ビジネスタイプでは、PCリサイクルマークが付かないのが常だからだ。
そうした違いはあるものの、製品コンセプトは全く同じと言える。
Mebius Padは、クレードルで画面をスタンドして使う必要はあるが、その画面解像度はマイナスを補って余り有るメリットを持っている。
SHARPがこのようなタブレット端末を繰り出してきたのは、Surfaceの市場動向を見ての事だろうと思う。先日はビジネス用モデルとして出すのはあたりを付ける為…と言ったが、元々ある程度の勝算がある展開は見えていたのかも知れない。
私の世代の人だと、タブレットに抵抗がなくてもイザ使う時はノートPCが良い、と思っているケースは多い。物理的にキーが存在するキーボードの方が入力性が高いし、何より押した感覚のないタブレット端末のソフトウェアキーボードなどでは、逆に作業効率が落ちるとすら考える所がある。
しかし、最近の世代だとスマートフォンを中心としたデバイスが一般的であり、またそれらと操作体系を共通化しているタブレットは、使いやすいデバイスと認識されているかもしれない。そうなると、Surfaceはタブレットでは重い作業を行いつつ、タブレットスタイルも維持できるというデバイスとして利用価値は相当に高いと言える。
ただ、そうした考えがある中で、Surface自体に不満がないかというと多分あるのではないかと思う。
そのもっとも大きな不満点は、まず厚みではないかと思う。
タブレット端末と言うには本体が厚いのである。中にx86コア、それもAtomではなく、Coreiシリーズが入っているSurface Proであれば、熱問題から考えてもある程度の厚みを持たせて空調をコントロールする必要がある。その為このような厚みになったのだろう。
Mebius Padは現時点でAtomを搭載するとしている為、おそらく熱問題は軽くなっているだろうし、より薄型になっているものと思われる。
こうなると、Surfaceが売れている状況で考えれば、Mebius Padも間違いなく需要があると言えるだろう。
私が考えていた以上にPC市場に変化が起きている…そんな感じがする。
使用スタイルの変化もそうだし、それらに応じるように技術革新も起きた。
経済変化もそれに影響を与えているだろうし、それらの結果がこのSurfaceが意外に売れているという状況を作っているように思う。
私自身、ここしばらくモバイル環境をiPhoneとiPadに依存していたから、ノートPC市場をチラ見程度でしか見てこなかったが、これから先、もっと変化が起きるかも知れないと思うと、今後は注視した方が良いように思えてきた。
果たして次にくるトレンドは何か?
デジタルガジェットの未来は、実に予測が難しい。興味津々である。