限度ってものがあるでしょうに…
容量制限
MicrosoftのOneDriveだが、私も利用している。
私の利用状態は、主としてスマホの写真データの保存などではあるが、どう考えてもまだ1GBすら使っていない状態である。
だが、基本的にOneDriveは無料使用していても15GBまで使用可能だった。そこまで使う事はまずないと思っていたし、使うつもりもなかった。
一方、このOneDriveはOffice365のサービスの中にも含まれていて、2014年10月にMicrosoftは他社との差別化の為にOffice365の契約者に対して容量無制限というストレージサービスを開始した。
ところが、極々一部のユーザーがこの容量無制限という事を逆手にとって、大幅に容量を使っていたという事が明らかになった。とあるケースでは、ムービーデータ等で一人で75TBも使用していたようで、ある意味、常軌を逸した使い方と言える。
Microsoft側としては、本来はデータのバックアップの為ではなく、生産性向上の為のツールとしてOneDriveを使用して欲しいという意図があるようで、今回、この問題に対し、容量無制限を撤廃する事を決定した。
しかし…75TBというのはふつうに考えてあり得ないと思うのだが…。
日本国内は…
だが、今回のこの容量無制限撤廃の件は、日本は全く無関係と言える。
そもそも、日本では2014年10月に開始となった容量制限撤廃というアナウンスはあったものの、実際には容量制限が設けられたままになっていての今回の制限なので、そもそも無制限なんてなかった、という事になる。
だから今回の件は日本に関しては無関係と言えるが、そもそも日本であれば無制限にしていてもこんな問題は起きなかったのではないかと思う。
こういう所、常識とかマナーとかいう部分だが、75TBを使っていた人は、無料のストレージを自由にしていいという思惑から使ったようだが、そもそもオンライン上に手持ちのムービーデータ全てのバックアップを置いておこうという発想が凄まじい。
データ保持の観点からオンライン上に置いておき、データが仮に損失した場合、それをMicrosoftに保証させようとか考えていたのだろうか?
大体において、データのバックアップという保持を目的とした場合、何かしらのメディアへの書き出しを複数にわたって行うのが確実であり、オンライン上に置くという事そのものが安全性を損なう事になると思うのだが…。
何はともあれ、ルールなき状況というのはこういう事態を招くという事なのだろう。
想定外の使われ方が発生し、結局ルールを規定しなければならなかったという事は、ある意味、正しい事ではあるものの、悲しい事でもある。
一定の良識の元、サービスを受けるという事の難しさは、世界規模では相当にハードルが高い事なのかもしれない。