FUJIFILMからAPS-CのミラーレスカメラX-T1の後継機が登場した。
ミラーレスの弱点
私はオリンパスのOM-D E-M1を所有しているが、コイツはセンサーサイズがマイクロフォーサーズという35mm判サイズの面積比1/4のセンサーを持つカメラだが、フルサイズと呼ばれるサイズ以外でレンズ交換式デジタル一眼カメラの主力センサーはAPS-Cサイズである。
恐らく、普及しているレンズ交換式カメラの総数はAPS-Cサイズが一番多いと思うが、それだけに、このサイズの高級機はかなり熟れた性能を持つ。
その中でも私が注目しているメーカーがFUJIFILMだったりするのだが、そのFUJIFILMが開発したAPS-Cサイズセンサーを持つミラーレスカメラがX-Tシリーズである。
初代機が発売されるという話を知ったとき、正直E-M1の購入時期と重なっていた為、心の中では随分と迷っていた事もある。
だが、結果的に私はAPS-Cサイズではなく、マイクロフォーサーズを選択したのだが、動きものを撮影する事を中心に考えていたならば、多分X-Tシリーズを選んでいたかもしれない。
だが、結果的にX-T1は思った程動きモノに強いカメラではなかった。いや、正確に言うならばミラーレスカメラの性能として、世間一般の性能ではまだ時期尚早だったと言うべきか。
結果、今回発表されたX-Tシリーズの最新機X-T2は、この動きモノに強いカメラとして登場したのである。
X-T2
搭載されているAPS-Cセンサーは有効2,430万画素で、通常感度はISO200〜12800(拡張でISO100/25600/51200)。
最高連写速度はメカニカルシャッターで8コマ/秒(ブースターグリップを装着すると11コマ/秒に加速する)、電子シャッターでは14コマ/秒になる。ライブビュー連写は5コマ/秒で連続撮影枚数はJPEGで83枚、RAWで27枚と、実に高速撮影が可能な仕様になっている。
連写中のブラックアウト時間を短縮したことで、コマ間のAFサーチ回数を増加させ、アルゴリズム改善とともに、予測AFの性能をアップさせているという。
もちろん、その他にセンサーの読み出し高速化、シャッターチャージ時間短縮化、ライブビュー表示と次の撮影動作を並列で処理するといった仕様も、連写撮影性向上を支えている要素である。
AFは引き続き像面位相差AFを採用し、最高シャッター速度は1/8,000秒、シンクロ速度は1/250秒になった。
スペックだけ見ると、確かに正常進化したと言える。
これが3年前に発売されていたなら、私は迷わずX-T2を選んでいたかも知れない。
ただ、この性能は今だからこそ実現できたものではないかと考えられる。この3年で、FUJIFILMだけが進化したわけではない。次期E-M1も、プロのスポーツカメラマンが使用できるAF速度を実現すると言われている。私も次の機種に期待したい。
良きライバルと言えるといいな…
細かいスペック等は専門サイトに譲るとして…このX-T2が次期E-M1の良きライバルになるといいな、と思いつつ、私的には次期E-M1は更なる上を行く性能を期待したいところである。
幸い…というと語弊があるが、災害によってソニーの熊本工場の稼働が停止した事で、次期E-M1はその発売が来年にズレ込むと言われている。
つまり、この発売の遅れによって、オリンパス側は次期E-M1のファームウェアはさらに練り込む事ができる。そうなると発売時にはより性能を詰め込んだ製品が登場するかもしれない。
憶測ではあるが、災害というメーカー側が予測できなかった事が原因で、各メーカーの製品内容が変わってくる可能性がある。
予想外に生まれた時間が、それを可能にするのではないかと私は予測しているのだが、X-T2はその予想の外にあって、製品発表された。
この発表で、オリンパス側は何を考え、次期E-M1をどうしてくるのか?
読めない部分も多いが、私の予測を良い意味で裏切る期待をしたいところである。