NVIDIA GeForce GTX 970を持つ私からして買いなのか?
能力はほぼ互角だが…
6月末に発売されたRadeon RX 480だが、その性能は既にいろんな所が情報として出されている。
なのでそういったスペック関係はココでは一切触れないが、NVIDIA GeForce GTX 970を持つ身としては、ちょっと気になる存在ではある。
なので既にGeForce GTX 970を持っている人から見て、Radeon RX 480は買いになるのか? という所をちょっと見ていきたい。
まず基本的な所を言えば、能力だけで考えれば購入する必要は全くない。もし、自分の使用環境が超高解像度で、4Kを超えるような環境なら、買い換えてもちょっとは意味があるかもしれない。
Radeon RX 480とGeForce GTX 970の性能で差が付くのは、主にその解像度が高解像度になった時のパフォーマンスの低下に見られる部分だからだ。
残念ながら、GeForce GTX 970よりRadeon RX 480の方が高解像度時にパフォーマンスが落ちにくい。そこだけは明確な違いとして結果が出ている。
なのでそういう環境なら買い換えもアリかもしれないが、価格が3万円台半ばという所にあるため、あえてそこに突っ込んでいくかという所だけは考えた方がいい。
他の性能を比較しても、僅かRadeon RX 480が優位かな? という誤差程度の伸びがある場合があるだけで前世代のGeForce GTX 970と比較しても確実にRadeon RX 480が優位という感じではないため、GeForce GTX 970を持っているユーザーがあえてRadeon RX 480に乗り換える意味はほぼないと言える。
CrossFireXでは?
AMDも元々公式にRadeon RX 480の性能はGeForce GTX 970程度だという事は明言していたため、そこら辺で性能は見えていたと言えば見えていたが、それでも公式ではCrossFireXでRadeon RX 480を使用するとGeForce GTX 1080のパフォーマンスをもっとリーズナブルに手に入れられる、としていた。
正直、この言葉は眉唾ものだなと思っていたのだが、実際にその性能をベンチしてみると…やはりGeForce GTX 1080には程遠く、何とかその下位モデルになるGeForce GTX 1070には勝てる…という性能のようである。
つまり価格にして7~8万円でGeForce GTX 1070を超える程度の性能という事になる。
ただし、これはあくまでも性能であって、TDP(熱設計電力)は圧倒的にGeForce GTX 1070が上回る。
ココをどうとらえるか…個人の見解の範疇だが、私はこれなら1枚運用でGeForce GTX 1070を導入する方を選びたい。
まして性能の狙いがGeForce GTX 1080にあるなら、間違ってもRadeon RX 480という選択肢は出てこないだろう。
結論。
GeForce GTX 970を持つ身としては、Radeon RX 480は完全スルーで問題ない。
私はそう結論づけたい。
ただ…昨今の高解像度に対応する安いビデオカードが欲しい…という人は、3万円台半ばのRadeon RX 480で性能据置でパフォーマンス維持を目的とした入れ替えはアリかも知れない。
何と言ってもVRAMが8GBあるモデルがあるため、そこでパフォーマンスの低下を阻止できるという強みは間違いなく持っている。
魅力は…ホント、そこだけと言っていい。
もし、今までGeForce GTX 970より下位のビデオカードだったという人は、ここでRadeon RX 480にジャンプという選択肢はアリかもしれない。
自分の状況に合わせて、次のステップを決めてもらいたい。