予約殺到? 数が足りない?
順番待ちの納品
オリンパスのデジタル一眼ミラーレスのフラッグシップであるE-M1 mkIIが来週22日に発売されるが、14日にオリンパスは予約者の一部には発売日に届けられないと告知した。その理由は、多数の予約があり、製造が間に合っていない、という事のようだ。
これは私の予想を超える動きであり、意外に思うと同時に、私の読み違いだったと認めざるを得ない状況と思っている。
E-M1 mkIIは、確かに前機種から比べて進化しているし、センサー解像度も20MPに達し、特に不満が多かったAFの改善も著しい。しかし、最も重要とも言える高感度耐性に関しては、思った程の進化は得られなかった。
おそらく、現在のセンサーの限界なのではないか、とは思うが、もともとフルサイズの1/4サイズに留まるマイクロフォーサーズでは、通常のフルサイズ機よりも高感度耐性に弱点が出てしまうのは避けて通れない部分である。
他機能の進化に比べ、この高感度耐性の進化があまりにも少ない(もちろん改善はされているのだが)ので、私的にはここまでの予約数になるという認識がなかったのである。
しかも、その価格が前機種から比べて劇的に高騰したのも、予約が伸びないだろうと思った理由の一つである。
流石にマイクロフォーサーズのミラーレスでボディ価格約22万円という価格は、もう3万円ほど追加すればフルサイズ一眼へと行ける価格である。フルサイズセンサーの方が全ての面で高性能なのは言うまでもないし、能力の伸び代にも余裕がある。現在のセンサーサイズの能力的限界が近いとすると、レンズシステムそのものを見直す…という人もいても不思議ではないと思う。
ところが…実際には告知が出るほど、間に合わないという状況のようだ。
全くもって読み違いである。
フルサイズに並ぶAF性能
そんな中、こんな記事が書かれた。
impress デジカメWatch
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/1035169.html
E-M1 mkIIのAFと連写についてのレビューである。
スペック上では、E-M1 mkIIは18コマ/秒という現在最速の連写速度を持つ。
それがどこまでちゃんとAFで追いかけられているか、という事を検証しているのだが、この記事を見る限り、結構アタリの良い感じである事がわかる。
52連写して、完全なアウトフォーカスはたった2枚、というある種私の予想を大きく超えた結果が出ている。
正直、私は流石に他社一眼レフカメラと並ぶくらいのAF性能は得られないだろうと思っていた。
しかし、実際には撮影された写真をかなりの数から選ぶ事のできる結果であり、しかも驚くべきなのは、途中絞りを変えた結果が得られているのである。
プログラムAEで連写した実験のようで、途中、写真のF値がちゃんと制御され、変化しているのだ。
まさに一眼レフレベルの連写である。
さらにいうと、E-M1 mkIIのFinderはEVFだが、そのファインダー画像もブラックアウトする事もなく、遅延もほぼ見られないという結果だったようだ。
動きモノを撮る人からすると、確かにE-M1 mkIIは選択すべき価値があるカメラと言えよう。
AF性能がココまで来ると、やはり気になるのはその他の性能であり、より高画質、高性能を求められるようになる。
E-M1 mkIIをキャンセルしようかと思っている人は、このAF性能を再度検討する必要に迫られるだろうし、もしキャンセルするとしてもさらにその後に出てくるであろうE-M1 mkIIIには、もっと別の意味で期待がかかることになるだろう。
さて…私はどうしたものかいな?