Ryzen関係は活発なんだけどな…。
未だ最高峰がVega64
NVIDIAも同じ事が言えるが、まだNVIDIAの方が次が明確に見えてきているだけマシ、と思えるのがGPU関係。
AMDは先日のComputex Taipei 2018で第2世代RyzenでのThreadripperによって、ハイエンドデスクトップの世界に最大32コア製品を投入するという事で、一気にコア数を倍加する話で大きな話題となったが、逆に同じAMDでもGPUに関してはあまり話題になるような話を出してきていない。
全く話を出していないわけではなく、7nmプロセスでVegaを製造するという話も出してはいるが、それは所謂業務用で、用途としてはGPGPUで使われることを想定したものであって、グラフィック向けではない、というスタンスである。
私がVega64を購入したのは今から半年前だが、実際にVega64が市場に投入されたのは昨年の8月頃だったため、既に10ヶ月が経過している事になる。
通常であれば、次世代の話が出てきていても良い頃だが、実際には絵に描いた餅のような話しか出てきていない状態が続いている。
このような状態が、AMDのGPUにおいて全てのレンジで続いている。ハイエンドとしてVega64がそのまま継続し、その下位にVega56、そしてミドルレンジに入ってPolarisで製造されているRX580、570が続いている。
全ての製品において、発売から1年弱~1年以上もそのままの状態なのである。
今までにないぐらい、製品サイクルが止まっているように見える状態にある背景には、やはりGPU部門の人材流出という問題が尾を引いているという事なのだろうか?
Naviの話もあるにはあるが…
で、実際に次世代はどうなのか? というと、話として全くないというわけではない。ただ、あまりにも先の話すぎて現実味がないのである。
一応、次世代のNaviは7nmで投入されるという話らしい。
しかもその性能は現在のVegaと同等で、それをミドルレンジクラスに下ろしてくる事になるようだ。性能的にはVega64やGeForce GTX 1080~1080 Tiクラスになり、噂では名称もRadeon RX 680とミドルレンジクラスの製品命名という話もある。
このNaviの登場時期だが、大凡2019年下半期~2020年という事だから、では今年2018年~来年2019年上半期はどうなるのか? という所が全く見えてこない。
もしこの間に全く新チップが出てこなければ、現行品でそこまで繋ぐという事になるのだろうか?
昔は、AMDは1枚のビデオカード上に2つのGPUを載せてくるというDual GPUカードという製品を投入してきていたが、今回はそういう製品も姿を現していない。また、昔Vega64に使われているコア構造「Vega10」をより廉価させた「Vega11」や「Vega12」という製品が投入されるという話があったが、その後続報が全く無い。
Vega、というアーキテクチャは、IntelのKaby Lake-Gに投入されたり、Ryzen-Gに使われたりして、他の形となって製品化はされているが、単体GPUカードとなると全く繋がっていく先が見えていない。
正直、Ryzenが好調なだけに残念でならないのだが、今はじっと耐えるしかないという事なのだろうか?
どちらにしても情報すらあまり出ていない状態なので、現状では現行品がそのまま続いていく、という状況しか見えてこない。
そう考えると、私が昨年12月ごろにRadeon RX Vega64を購入したのはある意味正解だったと言える。
世間ではワットパフォーマンスやその他の性能でGeForce一択だろ? という時期に、あえてVegaに突貫したが、Vega64の性能に不満はないし、Fluid Motion等GPU性能だけでない部分で非常に満足している。
純粋な性能だけでない部分にも何かを求めるのであれば、Radeonは決して悪い選択肢ではないという事をあえてここでもう一度言っておこうと思う。
ま、無難な選択という意味ではGeForceなんだろうが…。