スマホの撮影能力を考えればアリな製品かも。
撮影用グリップ
Glotureが、スマホのカメラをコンパクトデジタルカメラっぽく操作できる撮影グリップ「Pictar Pro」を直販サイトで発売開始した。
製品は2種類あり、通常版は19,800円、ワイヤレス充電に対応した「Pictar Pro Charge」は24,800円になる。
iPhoneやAndroidの端末を装着することで、シャッター、レリーズ、ズーム、ホイールなどをコンデジのように操作、撮影できる。さらに別売りのカメラライトや三脚を併用する事もできる。
スマホには専用アプリをインストールし、それを使ってコントロールする事になる。本体にはシャッターボタンやズームスイッチ、露出補正ホイールなどが搭載されているので、それらを操作する事で実際のスマホのカメラをコントロールできる。
グリップは人間工学設計になっていて、撮影中でもじっかりと握ってレリーズできる。この事で手ブレを抑制する事ができるので、スマホ自体の手ブレ補正と併せてさらにブレのない撮影が可能になる。
また、専用のビューファインダー「Pictar Viewfinder」が付属し、これをグリップの後ろに取り付けると、アプリがファインダーを認識、プレビュー画面をファインダーとして再現できる。
また前述の専用アプリ「Pictar」では、カメラモード以外にもマニュアルモードも備えており、他にシャッター・ISO優先モード、ホワイトバランス調整、露出補正、TIFF/RAW、ヒストグラム、グリッドとレベルインジケータ、分割フォーカス、露出ポイントの調整ができる。
スマホの撮影能力が著しく向上している今であれば、こういう製品でより写真品質を上げてやれば、ホントに一眼デジカメ等が不要になる人も出てくるだろう。
Gloture Pictar Pro
https://gloture.jp/products/pictar-pro-smartphone-camera-grip?variant=32489907552331 (現在リンク切れ)
取り付けられるスマホに注意
この撮影用グリップはスマホを固定する関係から、使えるスマホとそうでないスマホが存在する。
Pictar Grips Compatibility
https://compatibility.pictarworld.com/products/pictar-smart-grip (現在リンク切れ)
各種のスマホに対応しているとはいえ、該当するかは予め調べておいた方が良いだろう。
特にAndroidでは限られたメーカーしかまだ装着確認されていないところがあるので、シャオミ製スマホなど中華製Androidは要注意である。
iPhoneに関して言えば、iPhone6以降のものに対応はしているようなので、問題なく取り付けられるとは思う。
また、本製品は現時点ではまだ先行予約販売となっている。売れ行きが伸びれば、一般販売の可能性もあるとは思うが、今の段階では限定品みたいなものなので、どうしても欲しい、という人は今の内に突貫する事をお薦めする。
イメージセンサー神話
カメラ好きがデジタルカメラを語る時、どうしてもイメージセンサーの大きさに拘ったりする事が多い。
確かに大きなイメージセンサーは、より多くの情報を得られるだけでなく、ボケ味も深く、良い写真が撮れる事は間違いの無い事実である。
問題は、一般人に対して、それらがどこまで求められているか? というところである。
一般人としては、アウトプットされた画像が全てであり、RAW画像がどうかという事はあまり重要ではない。
手軽に撮って、手軽に公開してシェアする。それがイマドキの使われ方であり、大多数の人たちの要求でもある。
RAW画像に拘ってみたり、より深みのある本物の写真を求めるのは、プロ、そしてハイアマチュア、一部のアマチュアの人であり、そういう人はそもそもカメラにかける予算が一般人とはまるで違う。
であるならば、用途として一般人レベルのものを求める人にとっては、スマホ画質でも今は十分であり、最近はそれをデジタル補正する事でとんでもなく映える写真が得られる時代なのだから、こうしたより撮影しやすくするというグリップ製品は、一定の需要があるのではないかと思う。
ただ、携帯性が確実に損なわれるので、問題はその携帯性をどこまで犠牲にして一歩拘った画像を求めるか? という部分だと思う。
嗜好の細分化
それでもデジタル一眼のカメラが欲しいと思ったり、それらから得られる写真が良いというアマチュアの気持ちも理解はできる。
私もどちらかといえば拘りたい方の人間である。
なので、結局は使う人が何を求め、何を最適解とするかで、こうしたグリップ製品の需要が変わってくる、という事である。
私は一部の需要を確実に捉えている製品だと思うが、スマホの手軽さを一部犠牲にしているところもあるので、それをどれだけの人が受入れるか、という事がこの製品の売れ行きを左右しそうな感じである。