最近流行りなのか?
オリンパスも対応
6月24日に、オリンパスが映像事業を売却するという話が出て以来、あまり良い話が出てこなかったのだが、その後新型レンズのロードマップ発表などもあり、まだ継続しているんだ、という情報発信がユーザーに少しの安心感を与えたオリンパスだが、それとほぼ同時に、既存のE-M1系とE-M5系(但し初代E-M5は除く)でをWebカメラ化するソフトウェア「OM-D Webcam Beta」が無償公開された。
Olympus OM-D Webcam Beta
https://dl-support.olympus-imaging.com/webcambeta/jpn/index.html
(上記は現在リンク切れ。継続データは以下より)
https://support.jp.omsystem.com/jp/support/cs/soft/
対応OSとしては、Windows10の32bit版および64bit版で、MacOSは含まれていない。
ソフトウェア名に「beta」とあるように、また本ソフトウェアはベータ版であり、動作保証やユーザーサポートの対象外となるソフトウェアではあるが、おりんぱす機でもWebカメラとして使用出来るようになるという事の意義はそれなりにあるのではないかと思う。
対応カメラをUSBケーブルでPCに接続して使用する事で、手軽にWebカメラとして使用する事ができるという点においては、他社製のソフトウェアとは大きく違わないものと推測される。
一眼ならではの高品質
デジタル一眼をWebカメラとして使用する事のメリットは、単純に大きなイメージセンサーと高品質なレンズで撮像した映像をWebカメラの映像として使用出来る、という事に尽きる。
おそらくだが、デジタルであれば、一眼レフであろうとミラーレスであろうと、その映像はイメージセンサで捉えているものになるハズなので、あとはそのイメージセンサの映像をHDMIなりの信号で外部に出力できればこの機能は実現できる事になる。
但し、一眼レフの場合、ミラーが上がっている時でないとセンサーは映像を捉えないので、そのミラーを上げっぱなしにする、という制御が必要になる。ま、これはメカシャッターを持つミラーレスであっても似たような処理が必要なので、プログラム的には大差ない話になるかと思うが、少なくともセンサーが大きく、それでいてレンズが高品質である事が、通常のWebカメラとの大きな差にはなるはずだ。
ま、価格も違うので、当たり前といえば当たり前の事ではあるのだが。
ただ、今回のWebカメラ化に関しては、私的にはPENシリーズ、もしくはPEN-Lシリーズで出来る様にした法が良いのではないかと思う。
小型でありながらセンサーサイズが大きいというメリットを持つのがPENシリーズなので、そのPENシリーズをWebカメラ化したいという声の方が強いのではないかと思うのだが…。
レンズロードマップ
先程ちょっと触れたが、Olympusが今後のレンズロードマップを更新した。
映像事業を売却する話を出した後ではあるが、レンズに関しては開発を継続し、今後も販売するという意思の現れでもあるが、それによると、「8-25mm F4.0 PRO」というレンズが追加され、35mm判換算200mm前後のマクロレンズが今後登場する事が追加された。
また以前からその登場が説明されていた「150-400mm F4.5 IS PRO」のレンズには1.25倍のテレコンバータが付き、35mm判換算300-1,000mm相当の画角をカバーするレンズとなり、2020年冬に発売を目指すという事が公開された。残念ながら価格は未定だが、レンズ内手ブレ補正を持ち、対応するカメラと併用すれば5軸シンクロ手ブレ補正も利用できるもので、PROレンズらしく防塵防滴、耐低温-10℃の性能を持つという。
望遠レンズの小型軽量化に関してはマイクロフォーサーズというセンサーサイズは有利に働くため、このレンズに期待する人も多いのではないかと思う。
鳥認識AF
また、フラッグシップの一翼を担うE-M1Xに対し「鳥認識AF」の機能を追加するファームウェアが開発中である事も発表された。
これはE-M1Xにのみ搭載されたインテリジェント被写体認識AFの機能追加で、今までは「モータースポーツ」「飛行機」「鉄道」に関して被写体を自動で認識、AFが追従するというものだった。今回はこれに「鳥」が加わる事になる。
この機能は、残念ながら後発のE-M1 mkIIIには搭載できなかった機能で、E-M1Xの処理能力だからこそ使えるという機能である。
E-M1X所有者からしてみれば、今後後継機が出てくる可能性が低い中でのファームウェアアップなので、非常に喜ばしい話ではあるのだが、今後、インテリジェント被写体認識AFの対象物が「鳥」以降も登場するのかについては気になる所だろう。
本来なら、後継機が出てくる前提でこうした機能追加が行われるのだが、後継機が出ないとなると、新しいジャンルの追加に関しての開発費が捻出できない訳で、気になる案件ではないかと思う。
こうした補助機能になるインテリジェント被写体認識AFは使わない、とする硬派な人でも無い限り、できるなら対象物を増やして機能強化を図りたいと考えるのが普通だと思うので、インテリジェント被写体認識AFの開発に関して気になるという人も多いのではないかと私は思うが、今の所、それに回答できる人は誰もいないだろう。
とりあえず、この先真っ暗、というわけではなく、まだ光明は見えている。
Olympusユーザーとしては、こうした光明を得て、さらなるマイクロフォーサーズの利便性を訴え続け、開発が継続される事を祈っていきたい。