Thunderbolt3コネクタは実に万能と思える機能をもつコネクタだが、唯一の欠点はその抜き差しにある。
表裏関係なく挿せる
Thunderbolt3コネクタを4基搭載する、13インチMacBook Pro 2020(上位版)は、現在まだ主流のUSB-Aコネクタ等を利用するにはコネクタの変換が必要だが、それでもThunderbolt3として利用する時には、充電もでき、40Gbpsのデータ通信もでき、モニタ出力もでき、ほぼほぼ何でもできるので非常に便利である。
世の中の接続端子が全てThunderbolt3になればものすごく便利だが、残念ながらそう上手い話もなく、結局はThunderbolt3から別のコネクタ等に変換してやる必要があるのだが、それはそれでまた別の問題。
こんな便利なThunderbolt3端子にも、実は唯一の問題がある。それが「コネクタ接続が硬い」という事である。
逆を言えば安易に抜けないという事でもあるのだが、この安易に抜けないというのが逆に問題になる事がある。
例えば机の上でMacBook Proを充電中に、そのコードに手をひっかけて机の上からMacBook Proを落としてしまう、とか、そういった問題である。普通に考えると「そんな事起きないのでは?」 と思う事かもしれないが、これがそうでもない。
汎用的にUSB Type-Cなども形状が同じなので、同じトラブルが考えられるのだが、コードを引っ張ってコードが抜けずに本体もろともすっ飛んでいく、という事がこのThunderbolt3コネクタ形状のものでは起きるのである。
こうした問題が起きる原因は、間違いなくコネクタ接続が硬いからであり、もしここがパッと外れる仕組みだったなら、本体がすっ飛ぶ前にケーブルが外れ、被害を防ぐことができる。
このような発想で生み出された仕組みも過去には存在した。
それが「MagSafe」という規格で、過去のApple製品に使われていた電源ケーブル技術である。
接点に磁石を利用していて、その磁力でくっついている間は電源が通電する仕組みである。
だが、この「MagSafe」は、Thunderbolt3端子が搭載されている現行機種では使われなくなってしまった。
正直、私としてはこの「MagSafe」が復活して欲しいと思うのだが、昨今のThunderbolt3のように多彩な機能を持つコネクタだと、中々にして「MagSafe」のようなコネクタにはしづらいのかも知れない。
ところがドッコイ
しかし、このThunderbolt3を「MagSafe」のように磁力で接続可能にするアイテムが爆誕した。
その名は「MagThunder X」といい「MagSafe」の機能を持ちつつThunderbolt3の機能をも併せ持った「新世代MagSafe」である。
MagThunder X
https://tyomac.com/MagThunderX/
詳しく説明すると、ケーブル等ではなく、先端のコネクタに取り付けるパーツが「MagThunder X」という事になる。
既存のThunderbolt3コネクタのオスとメスにそれぞれ「MagThunder X」のパーツを取り付け、磁力で接続する事でその機能を発揮する。
既存のThunderbolt3端子であればどれでも利用する事が出来、さらにThunderbolt3としての機能は何一つ失わない。
ちゃんと100wまで充電できるし、40Gbpsの伝送レートも確保している。さらにモニタへの映像出力としても5kをカバーするので、まさに失われる機能は何一つない。
唯一の欠点は…価格が5,400円と高い事ぐらいである。
正直、これが2セットあると私は楽になるのだが、2セット買えば1万円超のアイテムである。決して安い買い物とは言えないだろう。
それでも欲しい!
正直、充電に使用するだけでも使いたいと思える「MagThunder X」だが、おいそれとポチる事のできる価格でもない。
結局はThunderbolt3と言えども接続すれば使えるわけで、この「MagThunder X」がなければ使えない、という事ではない。
安全策という保険の為に、この価格を出すことができるのか? という事と、更なる利便性の為に出すことができるのか? という事である。
どのあたりにその判断指標を持たせるかにもよるが、中々にして迷う事である。
なくても使えるがあると助かる事がある。
まさに保険と同じである。
亜鉛合金の美しいボディを見ていると、一つの見事な造形美を持つ製品としても欲しくなるが、最悪これがなくてもMacBook Proは使う事はできるのである。
…そう考えると、やはり欲しいが手が出にくい。
…でもやっぱり欲しい!(爆)
というわけで、まだポチるところまでは行っていないが、この製品に関しては覚えておこうと思っている。
どうしても欲しいという時がおそらくやってくるはずなので、その時に確実にポチりたいと思う。