まだ購入はできないが、現時点だとどうするのがよいのか考えてみる。
Intel? AMD?
当Blogで過去いろいろとメインPCの入れ替えの話をしてきて、時にRyzen、時にCore i7、9と、その時々で高パフォーマンスのCPUの話をしてきているのだが、いざ自分のメインPCとして導入するのであれば、どちらが良いのかという事を、現時点の判断で考えてみる。
おそらく、高パフォーマンスという話で検討するなら、現時点ではIntelの第12世代Alder Lakeを選択するのが、もっとも正しいと言える。Alder Lakeは、どのボリュームゾーンであっても概ねRyzenより高いパフォーマンスを発揮するが、代わりに消費電力が大きくなるという側面を持つ。なので、高パフォーマンスという面だけで考えれば、Alder Lakeが最適解という事になるが、ワットパフォーマンスで考えると、Ryzen7 5700Xは8コア16スレッドのCPUとしては破格のパフォーマンスを発揮する。
問題は、パワーレンジをどこに持ち、そのレンジ内で得られる性能と消費電力のバランスをどのように採るか? という事に行き着くと思う。
私の欲するパワーレンジで考えると、8コア16スレッド以上になるワケだが、そうなるとCore i5 12600Kでも10コア16スレッドになるが、熱設計電力は125wとCore i5の段階で消費電力がスゴイ事になる。
それに比べ、Ryzen7 5700Xは熱設計電力は65wと消費電力の割に性能は高くそれ故に発熱も小さく、扱いやすさと欲するパワー、消費電力のバランスがもっとも絶妙なCPUではないかと考える。
なので、現時点での判断で言うなら、CPUはRyzen7 5700Xが最適解ではないかと考えた。
…AM4というソケットはこの先の未来は綴じてしまうが、5年先を考えるとおそらくその時にはアーキテクチャが大きく変わっているだろうから、この選択でも大きな間違いとは言えないと思っている。
アンバランスかもしれない
そして性能を判断する為に必要なもう一つの要素がGPUになるが、Ryzenを選択したならGPUはRadeonを選びたいところ。しかもPCゲームをウルトラワイドWQHD以上の環境でバリバリやっていこうと考えると、VRAMを16GB搭載しているモデルが理想的。
この条件で考えると、Radeon RX 6800以上の選択肢になる。Radeon RX 6700では、VRAMは12GBと小さくなるので、GPUはほぼハイエンドクラスを選択せざるを得ない。CPUがRyzen7 5700Xを選択している事を考えると、この部分で随分とアンバランスな感じがするが、解像度の事を考えるとどうしてもこのバランスで考えるしかない。
で、価格を見てみると、Radeon RX 6800やRadeon RX 6800XT、Radeon RX 6900XTの価格は、メーカーによって大きくバラツキがあり、最上位のRadeon RX 6900XTでも15万円台で購入できるものがある。Radeon RX 6800XTで、その価格を超えるものがあるというのに、だ。そうであるなら、Radeon RX 6900XTを選択したいところ。
このCPUとGPUの構成から、必要なマザーボード、メモリ、ストレージ、電源を検討すると、グレード的にはそこそこのものを用意しないと性能が活かせない。特に電源は850wクラスが必要になるだろう事は容易に想像が付く。
CPUクーラーは…簡易水冷が理想的とは思うが、そもそもCPUがRyzen7 5700Xなので、ハイエンドの空冷クーラーでも動作させられると考えられる。ここは多少値段が跳ねるがNoctuaのNH-U12Aあたりであれば、水冷というリスクを背負わずに必要十分な冷却ができるだろう。
あとPCケースだが…最近はどうしてこうも光らせる事を前提にしたケースばかりなのか? と。この中で比較的大人しく使えるケースで検討して、CorsairのCarbide 275Rあたりが、シンプルに使える感じだろうか。
この構成で価格は30万円半ばへ
CPUの価格を落としたとは言え、それでも4万円台であり、GPUで15万円台である事を考えると、この2つで既に20万円近い価格になる。
これにCPUクーラーやメモリ、ストレージ、電源と積み上げていくと、大凡30万円半ばという価格に。想定内ではあるものの、全体の4割近い価格がGPUというバランスは、イマドキらしいと言える。
もしCPUが更なる上位のものを選択し、CPUクーラーに360mmの簡易水冷などを選択するとなると、40万円前後という価格になってしまう。
今使っている私のメインPCを構成した時も30万円は超えたが、その時との価格バランスで考えると、単純にGPU価格が高くなっているという事と、SSDの価格が追加した容量分だけ高くなっている感じである。CPUのグレードを落としたとは言え、それだけでは価格上昇を吸収しきれなかったといったところか。
また、もしCPUとしてIntelのAlder Lakeを選択していると、マザーボードの価格がもう少し高くなるし冷却にもさらなる追加投資が必要になる。最終的には今回の検討より少し高い結果となるだろう。
…何か、イマドキのPCで私が欲しいスペックを追求すると、やはり30万円は軽く超えてくる、という事は間違いないようである。
今、構成するなら、という条件で検討してみたが、もう少しグレードを落とす事はできる。だが、5年の使用を前提として考える場合、妥協できる幅がどうしても狭まってしまう。
今回、その検討したパーツリストは公開していないが、CPUとGPUを明確にしているので、価格的にその他のパーツを想像する事は難しくないハズである。
妥協点をドコに持つかでも変わるので、まずは今回の検討を起点に、今後さらに検討を進めていくことにしよう。