先日、WQHDをデュアルモニタで使用する話をしたのだが…。
コスト最優先で
モニタの更新を考える度に、ウチの環境では4Kモニタを置けないという問題がネックになったり、それ故に表示面積を広げようとしてウルトラワイド液晶モニタを導入したのはいいが、それ故に更新時に今度はコスト的問題にぶつかったりと、何かとすんなり更新が決められない状況にぶつかる。
メインPCを新しくする前に、まずモニタを新しくする必要があるのではないかとも考える事もある…というのも以前当Blogで触れた事もあるが、それは今のメインPCが何とかWindows11の動作要件を満たしていたためで、それならば液晶モニタから更新した方がいいかもしれない、という考えに至ったためである。
なので、ちょっとメインPCの入れ替えは一度考えずに、モニタを更新する事を主体に考えて見ると、先日当Blogで話した、WQHDモニタをデュアル構成にするという手法が、案外良い手段かもしれないと、改めて思い始めた。
本当は、ウルトラワイド液晶にWQHDモニタをもう一枚追加する形が理想なのだが、それだとビデオカードの負担もメモリ的に大きいし、コストも跳ね上がる事を考えると、今より総表示解像度は小さくなるものの、WQHDモニタ2枚という構成は、コスト的に大きなメリットがあるように思えてならない。
しかも、最近のWQHDモニタ…それもゲーミングディスプレイは、リフレッシュレートも高く、HDRに対応し、モノによっては10bit表示が可能で、さらにFreeSyncのようなティアリング防止技術にも対応しているものがあり、それらの価格が思った程高くないというのがとても魅力的なのである。
今となっては、私の場合はコスト最優先で考える必要がある事から、このデュアルモニタ環境がモニタ更新のもっとも有効性の高いやり方ではないかと思い始めている。
幸いにして、3万円台半ばのWQHDモニタで優秀なものが存在しているので、それを基軸において検討してみたい。
予算10万円以内
以前、当Blogで私が求めている性能を満たすウルトラワイド液晶モニタは2製品しかない、という話をした。それらの製品は共に価格が20万円を超える製品で、とてもではないが手の出る価格のモニタとは言えない。
自分で何とかできる予算がどれぐらいか、という問題もあるが、その半分である10万円くらいであれば、何とか許容できるのではないかと仮定して、考えてみる。実際、私が今のウルトラワイド液晶を購入した時も10万円ちょっとの価格で導入している事を考えると、この予算額はそう的外れなものではないと思っている。
WQHDモニタをデュアル構成、つまり2枚使用するので、予算が10万円ならその半分の5万円がモニタ価格になる。5万円のWQHDモニタだとすると、結構いろんな選択肢があるのではないかと思う。実際には4万円台の製品という事になるが、仮に4万5,000円とすると合計で9万円になる。モニターアームを使用しなければ、この価格が最終検討価格という事になるが、もしモニターアームを使用すると考えると、残った1万円でモニターアームを検討すればよいという事になる。
モニターアームを1万円で…というのが、ちょっと厳しい事になるかもしれないが、まぁ可能性的に不可能な検討ではないと言えるだろう。実際にはいくらか予算オーバーしても許容できる範囲ではないかと言える。
だが、これがもし先日当Blogで紹介したWQHDモニタ「Vivance-01」だったらどうなるだろうか?
ツクモexの店頭価格が31,500円なので、2枚購入で6万3,000円である。すると予算を3万7,000円も下回る事になる。但し、この価格で購入できるのがひょっとしたらお一人1点限りかもしれないので、実際にはもう少し価格は上に来るだろうと思われる。
しかし、それでも7万円以下で2枚のWQHDのモニタを用意できるというのは相当なコストインパクトではないかと思う。
そして予算を10万円としているなら、その残りの価格でモニターアームを検討する事になるのだが、これだけ残金があると、エルゴトロンのモニタも視野に入ってくる。
デュアルでモニタを支えることの出来るエルゴトロンのモニターアームはいくつかあるが、左右のモニタを独立して動かす事のできるモニターアームも選択次第で3万円以下で購入する事ができる。
そうすれば、WQHDモニタ2枚とモニターアームで10万円という価格で実現できてしまうワケである。
問題は総横幅123cm
この構成なら、10万円という予算でかなり便利なモニタ構成を執る事ができるのだが、唯一の問題はその設置スペースである。
27インチモニタを2枚横並びにすると、最低でも123cm程度にはなる。これは21:9の34インチウルトラワイドモニタを1つ置くよりも広い横幅が必要(大凡30cm近くは長めに必要)になる。
それも当たり前の話で、2,560×1,440を2枚なのだから、その横解像度は5,120ドットにも及ぶ。21:9の34インチウルトラワイドモニタは横解像度が3,440ドットが最大と考えれば、ずっと横幅は広い事になる。
だが、この構成を配置できるスペースがあるなら、実に魅力的なモニタ構成と言える。
少なくとも表示したいものはあらかた表示できるだろうし、もしWQHDモニタ1枚分の表示で足りなければセカンドモニタ側にも繋げて表示してやれば良いだけなのだから(真ん中に入るベゼルはちょっと茶真だが)。
あと、このデュアルモニタ構成(左右独立モニターアーム使用)にする事でもう一つメリットがある。
それは片側、或いは両側のモニタを縦にして配置できるという事である。
PCゲームなどのアーケードゲームの移植作の中には、縦画面のゲームが存在していて、そういうのはほとんどがモニタのピボット機能を利用するなりして、縦画面にして遊べるようになっている。
もしこれが左右独立型のモニターアームの構成であれば、メインモニタを縦にしてやれば、その縦画面で縦スクロールゲームをプレイできるし、残った画面は通常通りにしておけば、ゲーム以外の情報などは普通に表示できる。組合せはいろいろできるが、ほぼやろうと思う構成を作ることができるのは相当なメリットと言える。
勿論、間にベゼルが入らないという利点がウルトラワイドモニタにはあるわけだが、その利点と多数の情報を表示できるという事は必ずしも一致しない。時にモニタを分けた方が情報は整理できるという事もあるし、そもそも間にベゼルが入ることで見づらいという状況がどれだけあるかという事も考える必要がある。
案外、ウルトラワイド液晶を使っていても、ほとんどの場合でモニタの一定の部分でウィンドウを並べて表示させているので、そこにベゼルが入った所で、影響がほとんどない、という事もある。
というわけで、限られた予算の中で使い勝手の良い広いデスクトップを構築しようと思ったら、案外WQHDデュアルモニタは有効だという事が見えてくる。
コストは抑えられるし、高品質なモニタ製品は多いので、こちらの方がより現実的だと思う。