ホントはマイクロフォーサーズ推しなんだけどね…。
話題が少ないので他に…
マイクロフォーサーズの事をネタにしてBlogを書きたいのだが、ここ最近マイクロフォーサーズをネタにできるほど情報がないというのが問題で、カメラの話を書こうとすると、どうしてもニコ生などで使用するビデオカメラ等の話に流れてしまうので、今日はちょっと趣向を変えて、かつて私がスタンドアローンで欲しいなぁ…と思ったカメラを今更ながら紹介する。
紹介する…といっても、カメラ好きであればこのカメラは今更紹介するまでもないカメラで、とても有名だし話題になったカメラで、その名はNikon COOLPIX P900という。このP900の前身にP610というカメラもあるのだが、どちらも、ジャンル的には「デジカメ」という大枠にしか入らないカメラで、コンパクトデジタルカメラでもなく、それでいてレンズ交換式デジタル一眼カメラでもない。
要するに、レンズ固定式のズームデジカメなのだが、驚くのはそのズーム性能だったりする。
P610で光学60倍という触れ込みで発売され、その時にも話題になったのだが、P900はなんと光学83倍というとんでもないズーム性能を持ち、35mm判換算で24mm~2,000mmというから凄まじい。
さらにこの2,000mmの時でさえ、ここからさらにデジタルズームが4倍効かせる事ができるため、約8,000mmという超々望遠撮影が可能というからさらにスゴイ。もっとも、デジタルズームは画質が大荒れするので、使いどころを間違えると残念な撮影になってしまうのだが、そこら辺は流石カメラメーカーのデジタルズーム。どこぞのスマホメーカーのデジタルズームとは異なり、ほどほどに見れる画質になっているので、スマホ撮りより警戒する必要はないかもしれない。
実際に見ると…
性能的には16メガピクセルの1/2.3原色CMOSセンサーを搭載したカメラなので、センサーサイズはレンズ交換式カメラと比較してもかなり小さい。なので、総合的な画質という面で考えるカメラとは言えないのだが、問題はその価格。
本日付の価格.comで最安値を見てみると…なんと53,481円(税込)。
もしこれが35mm判フルサイズセンサーを搭載したカメラのレンズだったとしたら、そもそもそのレンズを手にする事自体が究極的に難しく、1972年に同じNikonから受注生産で発売された「Nikkor 2000mm F/11」というレンズが、当時の価格で約90万円。但し、このレンズは反射望遠レンズ(レフレックスレンズと呼ばれる)と呼ばれるもので、重量も17.5kgと、そもそも機構が通常レンズと異なるものである。
PENTAXからも「Mレフレックス2000mm F13.5」というレンズが発売されているが、こちらも重量は8kg、価格は96万6,000円と、一般人向けとは言えないレンズである。
もちろん、センサーサイズは1/2.3型とずっと小さいものになるが、同じ2,000mmを53,481円で実現できると考えると、如何にP900がリーズナブルかがよく分かる。
では、その2,000mmの世界というのはどういうものなのか?
コレばっかりは実際に見てみない事にはわからない。
ズーム能力がわかりやすい動画を紹介するが、ぐっと寄っていって途中一度止まり、そこからさらにズンとズームするところが、光学とデジタルの境目である。
流石にデジタルズームになると一気に画質が荒れるが、それでもスマホのデジタルズームとは雲泥の差。これほどまでに寄れるのが83倍光学ズームのスゴイところである。
2015年3月発売だが…
これ、もう発売されて1年以上経過したカメラなのだが、多分コイツの後継機はそうそう出てこないように思う。
まして価格が53,481円である。
発売直後も、品薄で手に入らないという状態だったが、今ならそんな事もない。
ズームカメラが欲しいという人はこれ以上のものはない、と断言できるカメラだが、まぁこれだけズームできるカメラを何に使うか? という事の方がある意味問題かもしれない。
基本は天体撮影や野鳥、動物・昆虫撮り用だと思うが、モータースポーツなんかも良いかもしれない。
ただ、あまりに動きの速いものについては、上手く被写体を追従できるかはわからない。というのも、Nikonお得意の像面位相差AFではないからだ。P900はコントラストAFであり、またシャッターも1/4000秒と私が持っているE-M1の1/8000秒よりも遅い。
…まぁ、普通は1/4000秒もあれば十分かもしれないが、それでもAFの追従に関しては問題としては小さいものではない。
あとは撮影者の腕…という事かもしれないが、唯一の救いは、こいつの手ブレ補正が5段分あり、手持ちで2,000mm撮影をしても驚く程ブレないという事。
そういう意味で考えると、この53,481円という価格は安すぎる価格かもしれない。
実の所、マイクロフォーサーズの超望遠レンズが欲しいと思ってはいるものの、600mm換算で30万円近くする現実を考えると、超望遠域はこのCOOLPIX P900でいいんじゃないかと思っているところもある。
センサーサイズを中心に考えると、レンズの価格は高騰してしまうのは避けて通れないワケで、超望遠域までいくと、素人の出る幕ではない、というのが従来の考え方である。だが、P900はそんな領域を53,481円という価格で素人に見せてしまうのである。
であるなら、常用域として300mm程度までを本命センサーで使用できれば、あとは特化仕様のカメラで補うというのは、十分あり得る話かな、と。
今日突然、そんな事を思い出したので、記事にしてみた。
自分の持っているマウントシステム一つで全てをカバーできるのが理想なのだが、プロでもない限り使える予算には限りがあるわけで、使い分けも重要な気がしている。
そんな風に思える人に、ぜひお勧めしたいのがP900である。
Nikon公式
http://www.nikon-image.com/products/compact/lineup/p900/
最近、撮影に出掛ける度にレンズ選択に頭を抱えてるので、便利なズームレンズも良いなぁとヘタレ根性が顔を出してきましたw
流石にP900程の望遠は用途限定されそうですが、肉眼で見えない世界って、望遠もマクロも超広角も面白いんですよね。
姉がOLYMPUSのSTYLUS 100EE持ってるんで、1200mmを体験してみましたが、手持ちじゃフレーミングがキツイ位ブレまくりでしたw
画質的にはまあまあレベルだとしても、超超望遠の世界は楽しそうです。
ちなみに、500/800/1000mmのリフレックスレンズ(M42)を中古で見たことがあるんですが、デカさと重さはマウントもげるレベルてした。
技術の進歩って凄いですねー。
返信
COOLPIX P900の手ブレ補正機能ですが…Blogにリンクされている動画を見ればわかりますが、恐ろしく安定していて、とても2,000mmの映像とは思えないほど静かな揺れに収まっています。
これでレンズ内5段分補正という事なので、Olympusのカメラでも同じほど、或いはそれに準じた補正が得られると思います。
センサーサイズが小さくなれば、自ずとレンズも小型化できるので、P900が小型機に収まったというのは、そうした光学的な意味合いと、1/2.3型原色CMOSセンサーを開発できたという現代技術の粋が集まった結果と言えるでしょう。
また、コントラストAFとイイながら、流石はニコン。AF精度が思った以上に良いというのも特筆すべき所かと。
P900、一台あると面白いかもしれない…。
返信