トイガンメーカーであるタナカに警察が査察に入った。
理由は発売された“タナカカシオペア・S&W M500 8-3/8インチ”が使い方によって殺傷能力を持つため、である。
当然、メーカーであるタナカや認可を出したASGK 日本遊戯銃協同組合が想定していた使い方ではそんな問題は起きはしない。
想定できなかった使い方をする事で、それはベアリング弾を発射できる銃へと変化する。
問題となったのは、その想定できなかった事に起因している。
“タナカカシオペア・S&W M500 8-3/8インチ”は従来のリボルバーエアガンとは全く異なるシステムでプラスチック6mmBB弾を発射する。
従来のエアガン・ガスガンは、その発射システムが銃本体側に搭載されているが、このカシオペアが搭載するカシオペアシステムは、薬莢型カートリッジ内にガス室を持っているところが新しく、その新システムが悪用される事で殺傷能力を持つようになってしまった。
写真は既に終了してしまったMSNオークションからの流用である。
悪用の仕方…それをネットに掲載してしまう事で犯罪予備軍が反応し、愉快犯や模倣犯が生まれる。
だから本来ならそんな方法をネットに掲載したりする事そのものに大きな問題がある。
今回のタナカへの査察は、まさにそのネットへの書き込みで行われたに等しい。
この薬莢型カートリッジに、プラスチック6mmBB弾ではなく6mmの金属製ボールベアリングを装着し、炭酸ガスでなく火薬を詰めれば、それで殺傷能力を持つ銃のできあがりである。
火薬の爆発力は実銃でも使われている通り。威力は言わずとも知れている。
そんな爆発力で金属製のボールベアリングが発射されれば、それはやはり銃と同じ殺傷能力を持つ事になる。
また、薬莢型カートリッジが火薬の爆発力に耐えられない場合や、本体(この場合はシリンダー)が耐えられない場合は、暴発という事故に繋がる。
撃たれた人がいなくても、扱った人への殺傷能力があると言える。
これはメーカーが想定できなかったという点に責任があるとは思うし、そういう問題点を指摘できなかったASGK 日本遊戯銃協同組合にも責任はあると思う。
だが、私が一番責任があるんじゃないかと思ったのは、一番最初にこのカシオペアシステムが悪用できてしまう事をネットに書き込んだヤツである。
この知識を仮定であっても書き込んだ事で、犯罪予備軍が反応できてしまったワケである。実際に悪用はされていないが、話題が大きくなったことで悪用される可能性が高くなった。
こういう場合、一番最初にすべき事は、この悪用方法をメーカーに連絡する事だと私は思う。
メーカー側が問題と判断すれば早急に対応するだろうし、犯罪へと進む速度はぐっと少なくなる。
ネットに書き込んでしまえば、それは良識ある人だけでない人にまで情報・知識が行き渡り、犯罪で使用される可能性はグッと上がってしまうのである。
おそらく、ネットに一番最初に書き込んだ人もトイガンが好きな人だと思うが、この書き込みは自分の首を絞める結果になるだろう。
メーカーであるタナカは数少ないトイガンメーカーであり、今回の件でメーカーとして営業継続できるかも微妙な所ではないかと思う。
そうなれば、また一つトイガンファンはメーカーを失う事になる。
まさしく自らの首を絞めるワケである。
インターネットというものが普及して10年以上経つが、ネットへの書き込みの意味を未だ深く理解していない人が多いように思う。
情報が溢れている事の問題性を喚起する人がいないせいもあるが、使う側のモラルにも問題はある。
悪気はなくとも、その情報が悪用される事で犯罪に繋がるなんてケースはよくある話で、そこから愉快犯が現れる事は想像に難くない。
書き込むという事の意味を今一度考えて欲しい、と私は切に願う。
残念ながら、この世の人々はすべてにおいて性善説を唱えられる人ばかりではないのである。
トイガンファンとしてはとても残念な事件です。
今回の事件の発端の一部はネットの書き込みからとの報道も
ありますが、カシオペアシステム(いわゆる、カートリッジ内に
パワーソースを封入する)は過去に重大な事件があったため
発売当初から警察の捜査は始まっていたとも、真偽は不明です。
ASGKにつきましては公認されていないようです(公認申請中?)
かなり詰めの作業に入っていたようですが、発売されたカシオペアシステムの
トイガンにはASGKロゴが入っていないそうです。
警察の検証実験も件のトイガンを改造して殺傷能力ありと認めた訳ですが
どの程度の改造が行われたのかは不明であります。
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ASGKはまだ未認可だったのか…
ってか、未認可で発売って出来たのか。
そもそも、そこに間違いがあるようにしか思えない。
もし未認可で発売可能だったとして、ASGKってそれじゃ何のためにあるわけ?
わからん組織だなぁ。
どっちにしても改造して殺傷能力があれば問題になるのは仕方のない話。
どの程度の改造でソレが可能になるのかも問題だけど、それを含めて検証・認可するのがASGKの仕事なんじゃないかと私は思う。
これじゃ、ソフ倫よりたちが悪い orz
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トイガンはいつも改造問題が付いて回りますね。以前も改造キット販売して検挙されたショップもあったし。
今回のもそうですが、ネットに書き込んだ影響まで考えないんですかね?
良くブログ炎上と騒がれるのも(煽っているのがいるとしても)書き込む前にちょっと考えれば分かりそうなものですが。匿名性が高いせいで発言に無責任になりがちなんですかね?
それとも、書き込みに対する影響は無いと思っていたか…。
後者だったらより根が深そうで怖いです。(>_<)
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本件において最も重要な事は、『法律に従い実弾撃発機構を最初から持たず、実弾発射を想定した強度設計製作を一切為されていない玩具ガスガンを、警察機構が無理矢理改造して撃てるようにした事』なのですが。
新聞報道などでは『無改造で』などと事実誤認もはなはだしい書かれ方をしていて、一般人に『玩具銃=危険物』という図式を刷り込まんがための情報操作が堂々と行われるあたりに、この国に『正義』は亡いと失望させられました。
プラスチックの玩具銃を実銃認定するなんてバカな事をするのは、世界広しと言えども我が日本国だけでしょう。
だから世界からバカにされ笑われるんですよ。
返信
この国の正義。
…おそらくそれは利権を自由にできる者達がいかようにも操作できる正義ですよ、きっと。
今回の一連の出来事は、私自身詳しく調べたわけではないけれど、アニメやマンガ・ゲームを犯罪の温床とする方向に持っていこうとする一連の動きと同じベクトルを持っていると思います。
つまり、些細な出来事に過剰反応し一部を過大に評価・批評する事で全体の流れをねじ曲げていく力が作用しているのだと思います。
日本の正義なんてものは昔からこんなものです。
自由の国、日本。
しかしてそれは、マスメディアを牛耳った者達の自由であって、国民の自由ではないのです。
そしてその捏造された自由に踊らされ、真実を見抜こうとしない大多数の国民は、自らがその枷に進んで捕らわれている。
多分そんなところです。
そして最も真実を隠してしまっているのは、日本国民は民主主義という思想から、数の暴力によって正義を自らの手で結論づけてしまっているという事。
それがマスメディアによって操作された結論だったとしても、進んで真実を探求しようとしない大多数の国民はそれに気づきもしない…
この真実の隠蔽は、平和の副産物と言うべきか?
はたまた堕落の成れの果てと言うべきか?
自分自身の手で国民の自由を勝ち取っていない日本国民は、ある種もっとも救いようのない、自由盲信者なのかも…
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以前、摘発云々が出る前にガンショップで入荷直後の箱出しカシオペアM500を試射させてもらい、過激さの一切ない安定したパワーと、内部が空洞の樹脂シリンダーはじめ、各部を観察したかぎりにおいて、のちに警察機関の論ずるような実弾発射機能も、およそ火薬の爆発衝撃に耐えうるような構造、耐久性も全く見受けられませんでしたし、本件で問題とされた蓄圧式カートのガス圧解放機構も過去に摘発された事案とは全く異なる方式である事を確認しましたから、これが摘発され実銃指定されるとは正直思いもしませんでした。
こんな乱暴な取り締まりがまかり通るなら、トイガンだけでなく全ての製品が取り締まり対象となり得ます。
幼児むけおままごと玩具の安全な樹脂包丁を科捜研が嫌疑ありとして押収し、無理矢理切れるように材質を変えて『これは子供の手を切るから危険』と意味不明な理由をつけて玩具メーカーの社長を逮捕したり、学校教材の安全鋏を嫌疑ありとして押収し、その刃先をワザと鋭利に加工して段ボールに突き刺して『〇枚貫通して危険だから』などと言い掛かりをつけて教材会社を摘発するとか、警察の気に入らない分野の製品に不当な取り締まりの手が伸びないとは言えなくなってきました。
そして警察の広報機関と成り下がった報道機関が、国民に誤った情報を流し、洗脳していきます。
警察や報道はオウム事件に倣い、オウムよりひどいマインドコントロールを一般国民に仕向けているように思えてならないのですが……。
返信
刃物だからといって危ないとして包丁を規制する。
今はそんな時代です。
では、国民も言えばいいのです。
警官の拳銃が危ないので撤廃してください、と。
そもそも武器というのは、必要から生まれたもの、と私は思っています。
問題はその必要性であり、過剰な攻撃力や危険性とは無縁だと思います。
武器を使うのは誰ですか?
すべて人なんです。
その人をどうにかする事を考えるのが先。
そのことを忘れて、存在しているモノを規制しています。
人のしつけや教育をないがしろにし、本来必要であったものの性能を問題視して規制しているに過ぎません。
子供の頃、人を殴ると相手は怪我をして、そして殴られた側は痛い思いをする。
そして殴った側は気まずい思いをして殴る事の危険性を知る。
こんな当たり前の事を経験せずに大人になっていった人達が多すぎます。
そしてそういう経験をさせない大人が増えています。
この経験をしているだけで、暴力のなんたるかを理解でき、またそれが良い事ではない事を理解します。
今、大人達は子供を過剰に保護し、経験するという事を失わせてしまっています。
そしてその行動の行き過ぎた結果が、物品の取り扱いに及び、規制対象物を増やしていきます。
しかも、それらはマスメディアを通じて過大に語られ、気がつけば洗脳に近い根付けが行われています。
こんな世の中でマトモな人間が育つワケがない。
そしてこの流れは過去のアメリカの縮図に過ぎません。
日本はアメリカの過去を模倣しているに過ぎません。
つまり、今のアメリカで起きている生活事件は、近い未来に日本でも繰り返し行われます。
アメリカで起きた猟奇事件が、今日本で起きているワケです。
多分、戦前の日本はこんな国ではなかったのではないかと思います。
日本は自由を勝ち取った国ではありません。
戦争に負けて自由を与えられた国です。
だから自由を得る事の大切さを知らない国民と言えます。
自由を得るという事は、それに責任が伴うという事を根本的に知らないのです。
だから勝手と自由を履き違えているところがあります。
その履き違えが、拡大解釈かもしれませんが、日本人の精神を汚染している気がします。
マトモに考えてあり得ない事を「合理的」の名の下に押し通してしまいます。それも数の暴力を使って。
それでも日本は世界的に平和な国と言われます。
おそらくそれは無害の国の間違いなんだろうとは思いますが…
返信
武上氏のご意見に全く同意です。
実は先日、我が家の中でもカシオペア報道に関して議論がありまして、親父曰く『こんな危険なものを販売するのがそもそもおかしい!』と言うので僕が『危険なのはトイガンでなく使う人間ではないのか?』と反論しましたら、『タマが出て人を傷つけるから危険なんや!違うんか?』と怒りだしましたから、僕は親父の眼前にてペガサス機のスーパーレッドホークにガスとタマを詰め、ハンマーを起こした状態にし、銃口を僕の方に向けてテーブルに置き、親父に問い掛けました。
『親父、コイツ(ガスガン)はこの状態であっても俺を傷つける事はまずないぞ。ある行為をしない限りは何年たとうともこの状態を維持できる。これのどこが危険か?』と。
すると親父はそれを手に取り、僕に向けて引き金を引きました。
至近距離から僕の胸に撃ち込まれたタマは食い込み出血を伴い落ちました。
激痛と怒りを必死で堪え、『俺を傷つけたのは銃か、アンタかどっちや?………道具が意志を持って俺を傷つけたんか?違うやろ。
アンタが俺に向けて撃った結果がこれや。』
使う者の意志によって道具は凶器になるという事を、ようやく飲み込んでくれましたが、それでもまだ、『こんなパワーがある銃は危ないわ…』などとぼやきますから、『だから安全管理能力が保有者に求められるんやろが。トイガンだけやない、車もバットもゴルフクラブもみんな同じや!』
なぜにトイガンだけが迫害され続けるのかを、親父のアレルギー的な意識から垣間見た気がしました。
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『タマが出て人を傷つけるから危険なんや!違うんか?』
この発言こそ、ユニバーサルデザインの始まりなのかもしれません(爆)
『そこに段差があるから転ぶのです。だから段差をなくさねばならないのです』
…考え方は同じでしょう。
しかし、これでは人はバカになります。
人をまず賢く鋭く研磨しなければならないという基本概念を根底から崩し、世界を人に合わせてしまうという考え方が蔓延するから、今になって自然環境問題に悩まねばならないのではないでしょうか?
…ちょっと思考が飛躍しすぎましたか…。
なぜトイガンだけが迫害を受けるのか?
それはおそらく、銃にはほとんどの日本人の心が入り込む余地がないからではないかと思います。
残念ながら(?)、日本は銃社会にはならなかったし、日本刀時代が長すぎた事もあり、日本刀には理解は示せても銃には理解を示すことができないのかもしれません。
まぁ、人によりますけど。
こればっかりは、その人個人の主観による考え方の問題であるため、トイガンが人を怪我させるための道具ではないと主張しても受け入れてもらえるかどうかは分からないでしょう。
また、こうした迫害を受けるのは、何もトイガンだけではないでしょう。
ナイフもまた然りです。
刃渡り6センチ以上になると銃刀法に触れる事になったと思いますが、そもそも刃渡り6センチのナイフなどというものはざらにあるワケで、それが違法という時点でナイフの存在を殺してしまっています。
また、残念な事に一部のモラルのない人々によってトイガンやボウガン、ナイフのイメージが悪くなっている事も避けられません。
おそらく、迫害される理由の半分くらいはコレが原因かもしれません。
使う道具に責任はない。
しかして使う人にこそ原因はある。
私はたしかにそう思いますが、事件がひとたび起きてしまうと、人はその再発を恐れ、道具そのものを危険視します。
しかし、それが大きな矛盾だという事に気づいていないのもまた然りです。
マグロの解体ショーに使う包丁は、既に包丁ではなく刀の部類に入るのですが、誰もアレを問題視する人はいません。
もし、マグロの解体ショーに使う刀で殺人事件が起きたとしても、おそらくあの刀を危険視して迫害する人はいないでしょう。
一方は危険視して一方は危険視しない。
この矛盾を、人はどう説明するのでしょうか?
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今回の摘発に際して、当初流れた情報は【カシオペアS.A.A.のフレームをアウトサイダー部品メーカーが発売した真鍮製フレーム&アウターバレルに組み替えてフルメタ化し、モデルガンのハンマーを流用して実弾を撃てるようにしたモノを所持していた】とかいうものでしたが、その真偽はともかくガスハンドガン用のメタルフレームは黒に近いグレーなわけで、そういうモノを製造販売するアウトサイダーをまず揚げなければならないと思うのですが、なぜかそちらに手が入る事って少ない気がするのですが……。
いくらエアガンメーカーで改造防止策を講じても、一方で簡単に組み替えできるような部品の製造販売を合法認可していては意味がないと思います。
蓄圧式カートにしても、前に同様の事例で摘発したのなら、その時点でハッキリ明文化すれば今回のような『事件』は発生しなかった、と考えられますだけに、グレーという範囲を無くしてハッキリ白黒つけてもらいたいものです。
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ちなみにその真鍮フレーム類を製造販売したアウトサイダーは『Z?K?』という会社で、mi??内のコミュニティで堂々と発言してました。
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改造パーツの保安保証を純正メーカーが追わねばならないという事自体に間違いがある事は誰も指摘しないワケですな。
自動車の改造パーツなどは、自動車メーカーの範疇外なワケですが、トイガンに関してはそうではない…
この矛盾がなぜまかり通っているのかを問いただすところから進めなければならないのかもしれません。
改造は自己責任で。
トイガンもそこに到達しないかぎり、今回のような矛盾だらけの摘発が繰り返されることになるでしょう。
この「製造メーカーに責任がある」という変な常識も、訴訟大国のアメリカから来た重大な矛盾です。
正直、訴訟大国アメリカから流れてきた矛盾だらけの常識で、日本の医者が減っている事実も政治家は真剣に考えないと往けませんね。
判断が難しい治療で最善を尽くしても訴訟を起こせてしまうのでは、医者も恐くて医者をやっていけなくなるでしょう。
過失がどちらにあるかという問題があるにせよ、メーカーだけが重大な責任を負うというのは間違っているはずです。
そして日本人は、古来よりそんな矛盾した常識はなかったハズなのですが…
ミニアメリカ、日本。
その未来はあまり明るくないような気がします。
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今日、タナカの社長が処分保留のまま釈放されたそうですね。
警察の捏造を自身の責として認め(させられ)ての釈放のようです。
今後裁判でどういう風に争われていくのかわかりませんが、願わくば裁判にて警察の捏造が断罪される事とカシオペア機が正真正銘の玩具である認定を望みたいものです(まず無理でしょうが)。
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あけましておめでとうございます。(o^∇^)o
旧年中は意見交換できて有意義でした。
本年も、よろしくお願いいたします。o(^∇^o)
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あけましておめでとうございます。
旧年中はこちらこそいろいろな情報を教えていただきありがとうございました。
この件をはじめ、日本ではまだまだ考え直さないといけない事が沢山あると私は思っています。
ルールという一つの方向性を見つけた日本人は、どんどんそのルールで自らを縛っていきますが、果たしてルールというもので全てを線引きして良いのか?
そしてそのルールが本当に正しい基準なのか?
まずルールというものを見直さなければならないと思います。
2009年はそうした方向性に沢山の方々が気づいてくれる年になると良いなと思っています。
そうした事も含めて、本年も宜しくお願いいたします。
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