本日、コナミデジタルエンタテインメントが、現在完全子会社であるハドソンを2012年3月1日付で吸収合併することで合意し、取締役会で決議したと発表した。
2011年4月1日付けでハドソンはコナミの完全子会社化となっており、現在はコナミの携帯電話向けコンテンツ制作を中心に事業を展開していた。
しかし、コナミが今後急成長が期待されるソーシャル分野におけるビジネスチャンス拡大に向け、経営資源をコナミに集中させる意向を示し、今回のハドソン完全合併吸収という方向で話がまとまったようである。
この合併吸収により、ハドソンは消滅会社となり解散となる。
ハドソンといえば、ファミコン時代には圧倒的なファンを持つメーカーの一つだった。
高橋名人という、ただのおっさんがアイドル化した事もあった。その16連射の高橋名人をメインに据えたテレビ番組も存在していたし、毎週のように全国キャラバンが組まれたイベントもあった。
高橋名人はその後、ハドソンの顔としてハドソンオリジナル作品の高橋名人の冒険島シリーズなどにも登場した。ある意味、マリオより強烈なキャラクターである(爆)
そのハドソンは蜂のマークがトレードマークだが、このロゴマークも3月1日で見納めという事になる。
私がハドソンで一番印象に残っているゲームは、言うまでもなくファミコン版ロードランナーである。
ファミコン初のサードパーティ製ソフト(実際には違う)としても有名だが、何よりオリジナル版よりもコミカルな見た目で取っつきやすいというのがよかった。
その後に発売されたチャンピオンシップロードランナーも面白かった。この頃のハドソンには勢いがあったし、16連射の高橋名人が登場してから、その勢いは加速度的に大きくなったと思う。16連射といえば、シュオッチという商品も作られた。ただ連射速度を計測するだけのものだったが、当時の小中学生に大ヒットした商品だった。
そう考えると、ハドソンがゲーム業界に果たしてきた役割は、随分と大きかったように思う。
駄作と呼べるような作品も数多く発売したが、大ヒット作も多くゲーム市場に影響も大きかった。それでもプラットフォームがPCエンジン~スーパーファミコンの頃までは良かったが、その後のPlayStationやセガサターンの頃になると、その姿は次第に薄くなっていったように思える。ま、桃鉄は23年という長寿タイトルでもあり、その存在感はかなり大きかったが、正直それぐらいではないかと思える程、規模は小さくなっていたと言える。
2011年4月1日に、コナミの完全子会社となった後、コンシューマゲームを手がける事がなくなった事を理由に、同年5月31日、ハドソンの顔とまで言われた高橋名人も同社を退社した。
恐らく、この時点でハドソンの行く末は決まったのかもしれない。
私的には、願わくば老舗メーカーがコレ以上消えていく姿を見たくないのだが…
それも時代の流れと共に仕方のない事なのだろうか。