先日購入した、Sonyのインナーイヤフォンである“XBA-H2”だが、公式サイトにも「からみにくいセレーションコード」としてその特徴を謳っている。
果たして、本当にこのセレーションコードは絡みにくいのだろうか?
無造作に扱ってみる
XBA-H2のセレーションコードの原理はこうだ。
「コード表面の細かい溝によりからみの原因である摩擦を低減。スライダーコードとの併用で効果的にからみを防ぐので、リスニング時や持ち歩きも快適です。」
公式サイトにはこう書かれている。
ソニー XBA-H2 公式サイト
http://www.sony.jp/headphone/products/XBA-H2/feature_1.html#L1_110
つまり、コード表面の摩擦を小さくしたため、絡みにくいという事。
本当にそうなのか?
実験として、私の鞄の中に無造作に入れて扱ってみた。
鞄の底幅の狭い(というか底幅がない)収納スペースに、NW-M505に接続した状態で入れてみた。
この状態で普通に持ち歩き、車に乗せ、会社まで持って行き、開いた状態が以下。
…なんか見事に絡んでないか?(爆)
まぁ、絡んでいたとしても取り出す際に絡まって上手く扱えない、という状態にならなければ目的は果たしていると言える。
セレーションって?
そもそも、セレーションコードのセレーションとはどういう意味なのか?
セレーション:serration
ser・ra・tion /səréIʃən, se-/
[名]
1 [U] 鋸きょ歯状.
2 [U][C] 鋸歯状の縁[突起].
ジーニアス英和辞典 第4版 (C) Taishukan, 2006-2011
ジーニアスではこのように訳される。
つまり、このセレーションコードは、その表面が細かいギザギザ状の形状をしていて、摩擦面が少なくなっているため、からみにくい構造になっているという事。
公式に書かれている内容がそのまんまですな(爆)
つまり、公式の説明でも「絡まない」とは言っていない。絡みにくい、という事であり、絡んでしまった後でも摩擦が少ないためほどけやすい、という意味にとれる。
では取り出してみる
実際に無造作に扱った後に取り出してみる。
絡んではいるのだが、致命的に結び目になっているような事もなく、乱雑な感じ。
実際、ほどこうとしてもスルスルほどけてくる。
結び目になるような事はなく、引っかかるとしてもイヤフォン本体が引っかかる程度で、コードそのものは実にまとまらないというか、バラバラになる。
いざ使おうと思って絡まってどうしようもない、という事にはならない所は間違いなさそうである。
LRに分かれる部分にスライダーが付いているのだが、これで左右のイヤフォン本体をできるだけ一つにするよう絞れば、もっと絡みにくいかもしれない。
バラバラでまとまっていないから、見た目は乱雑に見えるかもしれないが、本来の目的である「絡みにくい」という部分はまずもってそのとおりのようである。
総合的にXBA-H2を見てみる
ここ数日使ってみて感じる事は、実に優等生という感じの製品である。
音に関しては高音域をBAユニット、低音域をダイナミックドライバーで再現し、重低音から繊細な高音まで多彩に再現するし、実用面ではコードは絡まないし、赤色で目立つ分、鞄の中でもそれなりの存在感をアピールする。実に優等生という感じだ。
昔使っていたMDR-500SLは、同じ13.5mmのダイナミックドライバーユニットを持つインナーイヤフォンだったが、それよりも音はより明確に、存在感を増している。
ただ、くるくる巻いてちゃんとセットするカートリッジがついていたMDR-500SLと違い、キャリングケースは若干乱雑に対応する必要のあるものに変わったが、それはコードがセレーションコードになったたため、絡まないという自信からそうしたのかもしれない。
あえてXBAシリーズを萌え要素含めて表現するならば、以下のようになるのかもしれない。
XBA-H3:学園の絶対的ヒロイン
XBA-H2:優等生な委員長
XBA-H1:最近綺麗になった幼なじみ
…自分でもバカな表現だと思うが、再生する音や存在感、そして価格で考えると、萌え要素を含めればこんな感じではないかと思う。
繊細な高音域を持ちそれでいて外観は圧倒的存在感で絶対的な地位を確立したXBA-H3、重厚な低音を持ちそれでいて高音域も確実に押さえてくる扱いに困らないXBA-H2、低音域から高音域まで無理なく表現しながらも価格的にわりと選びやすいXBA-H1…まさしく上記の表現と言えるのではないだろうか。
…なんか商品パッケージを萌えパッケージにして販売したらもっと売れそうな気がしてきた(爆)
何はともあれ、XBAシリーズは自分に合った製品を選べば間違いのない製品群だと言える。
ここ最近の中ではオススメしたい逸品だ。