JustsystemからATOKの最新版である2014年版が発売された。
時同じくし、Justsystemから東プレのキーボード『Realforce』のコラボモデルが発売された。
実は、コレを昨年末に予約していた。
まずはRealforce
Realforceである。
静電容量無接点方式のキーボードで、その入力荷重は45gに統一という、東プレの標準品ではない、金融機関向けの設定を用いたRealforceである。
今回、Justsystemは東プレとのコラボで専用モデルを発表した。
この専用モデルが、数量限定ATOKユーザー割引で買える、という情報がメールマガジンで入ってきたため、すぐさま購入したわけである。
Justsystem
東プレ Realforce 特別仕様
https://www.justmyshop.com/camp/realforce/?jmsb=panel_ts_bestselection_5
画像ではエンターキーなども赤い色になっているが、これは付属キーと交換するとこんな感じになる。
標準ではESCキーのみ赤色で、ESCキーも黒のパーツが付属品として付いてくる。
このコラボモデルの凄いところは、キートップに昇華印刷を使用しているという事と、漆黒キートップ&かなあり刻印という組み合わせで作られているというところ。
これはオリジナルの東プレにもない製品になる。
いつかは東プレのキーボードを使いたい…。
ずっとそう思っていた。
正直、メカニカルキーボードも良くはできているが、静電容量無接点方式を知るとメカニカルキーボードの更なる上があるのか…と愕然とする。大げさに聞えるかも知れないが、長文を扱う人は、その僅かな違いが衝撃となる。とにかく疲れないのだ。
それと…これは高級キーボードを使えばわかるが、とにかく掃除含めたメンテナンスが楽なのである。
東プレのキーボードは、裏面を外して外装をガバッと外すのが楽で、マイナスドライバーで3箇所のツメを押し込むだけで外れる。
またキートップはキートップを外す工具で全部外せてしまう。これはメカニカルキーボードと同じだ。
キートップはぬるま湯&中性洗剤でジャバジャバ洗ってしまえばよいし、外装を外したキーボード本体は、キーを外してしまえばエアーでゴミを簡単に吹き飛ばせてしまうし、外された外装も中性洗剤で難なく洗えてしまう。
これでほぼ新品状態に戻るというのだから、扱いやすさはまさに正義である(爆)
Realforceに弱点はあるか?
そんな、入力に関してほぼ完璧と言えるRealforceだが、弱点はあるのだろうか?
まぁこれは考えればよくわかるのだが、用途によって本来メリットだったものがデメリットになる可能性はある。
それがゲームである。ゲームでのキー入力はとにかく入力されたかされていないかで明暗を分ける。場合によっては、入力しようとして入力をやめようとする事もあり、そういう時、入力しやすいRealforceが反対に足を引っ張ることになる。
メカニカルキーボードはこの点は間違いがない。スイッチメカがカチッと決まれば入力されるわけで、その入力ポイントを超えなければ入力されない。
しかし、静電容量無接点方式はこのカチッと決まるポイントがない。だから…迷いがありながらキーを押した時、入力したのかしなかったのかが感覚としてわからないのだ。
実に贅沢な弱点と言えるが、目的がゲームだとそういう結論になる。
おそらくゲームでは、メカニカルキーボードが絶対的に有利なのではないかと思う。
45gの入力荷重は重いか?
これは使う人が感じる事なので、一概には言えないのだが、多分、45gは軽いという感じではないと思う。ホントに軽さを求めるのなら、入力荷重30gというモデルを選んだ方がいい。
ただ、ある程度の入力圧がないと「押した」という感覚が薄れるのも事実で、それ故、金融機関モデルは45gとしているのではないかと思う。
私自身は、ベストな荷重と言える。軽すぎず、重すぎず。
ただ、言葉で45gと言っても、具体的にどれぐらいだよ? となるだろう。
これを言葉で伝えるのは大変難しいのだが、実は案外と簡単に感じる事ができる方法がある(多分)。
というのも、セブン銀行のATMのテンキーは東プレ製らしいのだ。で、その入力荷重は恐らく45gだと思われる。金融機関向けが45g設定なので、この辺りの設定は変えていないものと推測する。
もしそうなら、簡単にその入力荷重を知ることはできるだろう。多分、重くはないが軽くもないという、実に絶妙なタッチなのではないかと思う。
どれぐらいかな、と気になる人はセブンイレブンへ直行して試してみるといいだろう。
ATOK2014がもたらすもの
私は可能であれば年に一度、日本語入力IMEを購入している。それがJustsystemのATOKなのだが、今回も2014年版を購入した。
正直言えば、2013年版を使っていれば2014年版は不要かもしれない。しかし、今回はアクセルモードが搭載されたという事なので、買ってみることにした。
アクセルモードというのは、ATOKがPCのCPUやメモリなどのスペックを判定し、自動でATOKの設定を最適化するモードで、変換にかかる時間を短縮する効果がある。その効果は最大25%というからバカに出来ない。
最近、会社のPCで、立ち上がり直後など漢字変換に妙に時間がかかる事が多く、ああこれはATOKがHDDを読み込んでいるな…というのを体感する事がある。
実際、ATOKが辞書を読みに行くと重いというのはよくある事で、とくに私は広辞苑や角川類語辞典、英和辞典、和英辞典、英英辞典…とインストールされている。これらから該当する変換候補を出してくるわけだから、HDDを読みに行かないわけがなく、如何にメモリ等を活用するかで速度が変わってくる。
古いPCであればあるほど効果を体験できるというから、この機能は福音になるのではないかと期待している(まだ試していない)。
他にも便利な機能は沢山あるが、機能がありすぎて使い切れない…という事は往々にしてあるかもしれない。
半角/英数モードで入力してしまった文字をCtrl+Backspaceキーで通常入力に修正できる機能や、数字の桁数を間違えないように桁数を変換時に教えてくれる機能や、とにかく文字入力というものをあらゆる視点で補正・支援してくれる。多分、使っていて気づかない機能もあるかもしれない。
これら最新の機能は、ATOK2014に搭載されている機能だが、ジャストシステムの定額制ATOKである「ATOK Passport」にも反映されている。
月額300円だから、本来なら定額制の方が安上がりかも知れない。もし安く導入したいという人がいたら、定額制の方が良いかも知れないので、いろいろ調べた方がよいだろう。
私は、昔からATOKを使っていて、ある意味ATOKに愛着があるため、ATOKを使い続け、また可能な限りパッケージを購入している。
こういうしがらみがなければ、安く導入できる方を選ぶのが良いだろう。
Google日本語入力で十分…
多分、このように言う人もいると思う。
その意見に対して反論はない。普通に使う分にはGoogle日本語入力で十分だと思う。
だが、問題は変換辞書だ。
Google日本語入力では、基本的な学習辞書はもちろん持っているが、ATOKには多数の専門辞書が存在する。
広辞苑第六版の電子版を入力時に参照したり、入力した文字の類語を類推し候補とできる角川類語新辞典など、ただ変換するだけでなく、文字を賢く選んだり、或いは意味を調べながら入力する事ができる。
普通に使うだけでは不要な機能かもしれないが、日本語というものを上手く操ろうと思ったら、やはり私ならATOKを選ぶだろう。
前述の広辞苑と角川類語新辞典は、私の中ではかなり役立っている。
ちょっとした言葉の違いで、作られる文章がガラリと変わる事があるが、そのような気の利いた言葉をいつも自分で考えられるほど、私には語彙力はない。
それを補ってくれるのがATOKとそれに連動した辞書であり、私の強力な武器である。