先日も記事にしたが、会社のPCを自腹パーツで強化した。
DellのOptiPlex 755の中身は思った以上にシステマティックだった…
バラしてみたら…
DellのOptiPlex 755の筐体は、実によく作られていた。
まぁ、最近の直販モデルの作りはみんなこんな感じなのかもしれないが、HDDの固定方法やビデオカードの固定方法など、そのほとんどがドライバーレスで構成されていて、しかもHDDには冷却ファンまで付いていた。
写真を撮り忘れてしまったのが悔やまれるが、どんな形で各パーツが固定されているのかは、見てすぐ分かる仕様だ。
今回、強化するパーツはHDDとビデオカードの交換。
交換HDDは250GBから1TBへの容量アップと、回転数アップ、キャッシュメモリ増加あたりになる。
ビデオカードはRadeon HD 2400 Proから、Radeon HD 6450への強化になる。
HDDの交換は見た感じ凄く簡単そうに見えた。
ドライバーレスになっているため、筐体内で樹脂パーツによって固定されるケースに、HDDの側面についているネジ穴を使ってケースとHDDを固定し、そのままはめ込むという形だった。
まぁ…この樹脂パーツケースに嵌まっていた以前の250GBのHDDがなかなか取り出せないという問題はあったものの、構造そのものは単純。何とかして取り出した250GBのHDDと、今回購入した1TBのHDDの厚みが、250GBの方が分厚いという事実に衝撃を受けながらも交換は問題なく終了した。
いやー、さすが1TBと言っても、プラッタ枚数が1枚だと薄くなるものだ。逆に以前の250GBのHDDは、4年くらい前のものだろうからプラッタ枚数が2~3枚くらいあるんじゃないだろうか?
時代の凄まじい進化を見た気がした。
ビデオカードの交換はもっと簡単だった。
ドライバーレスであるため、筐体後ろの角にあるレバーを倒すと、ロープロファイルのバックパネルを固定する部分が外れ、ビデオカードを取り外せる仕組みだった。
こちらはスロット脇のレバーを引張りながらスロットから旧ビデオカードを引き抜けばそれで取り外しは終了。ビデオカードの厚みの問題もあったが、スロット内に収まったためそのままHD 6450と交換して簡単に終了した。
HDDより簡単だった事にちょっと驚きを感じたが…ま、イマドキのドライバーレスPCらしい結末である。
強化した結果…
まず…先日も書いたが、インストールするOSをWindowsXPからWindows Vistaへと移行した。
残念ながら64bit版ではなく32bit版だったが、やはり自宅でWindows7に慣れきってしまっている事もあって、この半透明なビジュアルはどことなく安心できる。
WindowsXP、自分の中ではもう過去のものになってたんだな(-_-;)
で、Windows Vistaをインストールして思ったのは、思った程速くないという事。
これはマシンスペックも影響しているのだろうが、もっとサクサク行ける感じがしていたのだが、自宅がSSDという事もあって、思いの外遅く感じた。
それでもWindowsXPよりは確実に速いので困る程ではないのだが、Vistaは半透明処理をしているという時点でビデオカードに負荷がかかっているのかも知れない。そうなると、ビデオカードをRadeon HD 2400 Proから6450に交換しておいたのはある意味正解だったかもしれない。
実際、ビデオカード性能で言えば、Shader数が40から160と4倍、使用しているビデオメモリがDDR2からGDDR3へと強化され、容量は256MBから1GBへと4倍増量となっている。それでいて消費電力は27Wから18W(あくまでも標準消費電力として)へと低下しているから、相当な高効率化をはたした、と言える。このビデオカードだけで2,500円の買い物だから、費用対効果はバツグンといえるだろう(ま、自腹だが…)。
Vistaの使い心地
前回にも書いたが…正直Vistaに良い印象は全く持っていなかった。とにかくめんどくさいOSというイメージしかなく、何をするにしても管理者権限を求めてくる…そんなイメージだった。
実際、インストールしてみると確かに自分が管理者権限で使用していたとしても、何かインストールする度に「許可」しなければならないという手間はあるものの、概ねWindows7と同等という感じを受けた。
まぁ、これはService Pack 2をインストールしたからなのかもしれないが、それでも現時点での使い勝手は、ちょっとセキュリティが強化されているWindows7程度の感じである。
最初、サイドバーには違和感を覚えたが、サイドバーを非表示にしてしまえばあとはホントにWindows7的な感じである。
ただ…一つだけ気に入らない事がある。
それはInternet Explorerが9止りだという事だ。もちろん、通常使うブラウザはInternet Explorerではないが、Microsoft関係のプログラムの場合、何かとIEを使用するため、その都度IE9が立ち上がる。
このIE9の速度がどうしても許せないぐらい遅いのである。
そう、最初にVistaが遅く感じたのは、Vistaが遅いのではなくIE9が遅いのが原因だったのだ。
Google Chromeをインストールして使用してみたら、もうその速度は天と地ほどの差がある。
とりあえず通常はChrome利用になるため、何かしらのMicrosoft公式のプログラムを入れる事がないかぎり極度の速度低下を気にする必要は無いかも知れない。
このIE9の件を除けば良好な作業環境を得られそうである。
とりあえず、通常使用する事になるプログラム群を概ね入れたが、あとはATOK2014をインストールして試してみるだけである。コイツはとにかく辞書を読みに行く際、頻繁にHDDアクセスするため本来ならメモリの強化もした方が良いという事は分かっているのだが、今回はメモリ増量をしていないため、純粋にHDDの速度に依存する事になる。なのでATOKに関しての動作は今後見ていくことになる。ま、もし速度的に問題を感じるようなら、今度はメモリ増加を検討するしかない。DDR2のPC6400だから、価格的には…多分2,000円以下の投資で何とかなるだろう。
で…このように自腹による会社PC強化だが…多分良識ある人からすると「やっちゃマズイ事やってるんじゃないの?」と思われるかも知れない。
それ、多分正解。
本来なら、会社が購入したままの状況で業務を行うのが正しい在り方だと自分でもよくわかっている。
だが、ウチの会社はPCを平気で7~10年というスパンで使っている。私がそれらの管理をしているから、よく分かっているのだが、会社で稼働しているPCのほとんどがメインメモリ512MBで動作している。
512MBといえば、WindowsXPでもほとんどをOSで占有してしまうぐらいのメモリ量である。こんなので業務が捗るわけがない。
それでいて、作業が遅れれば問題視されるのである。であれば、自己防衛の為にもある程度の強化をしていかないと評価に関わる。
実の所、私が支給されているPCはまだ性能は良いほうなのだ。ま、それに見合った…いや、他からすれば過剰なほどPCを使用する業務を背負わされているのだが、そんな仕事をしている関係上、やはりPCを自前ででも強化していかないと、どれだけ残業になる事やら…。
頼むから、この非力なPCでA0サイズポスターの製版データを扱うとかナシにしてくれよ(爆)
というわけで、自腹によるPC強化はコッソリと今後も進めていく事になる。ま、もしどうしても相性問題で動作に問題が出る様なら、オリジナルに戻すだけの事である。この辺り、自作PCの知識がある程度あると、非常に便利である。
あとは静電気に気をつけるだけ。こればっかりは起きてしまうと取り返しが付かないのだから。
他の人にはお薦めできないが、これも業務遂行と自己防衛の為である。