先日、記事にしたPS4のリモートプレイ環境。いよいよスタンドも発売された。
DualShock4がもう一つ欲しくなる
Xperia Z3シリーズを持っていて、かつPS4を持っている人には朗報である。
先日記事にもしたが、Android端末でPS4のリモートプレイができるというものだが、その対象機種は現時点でXperia Z3シリーズに限定されてしまっている。
これはソフトウェア側の問題だが、ハードウェアとしてXperia Z3でどうやってプレイするのか、という件に関して、海外では既にDualShock4と端末をドッキングさせるスタンドが発売されていた。
そのスタンドがいよいよ国内でも発売開始となる。
基本的にDualShock4を挟み込んで固定し、端末側は吸盤に吸着させて固定する仕組みのようである。
吸盤の裏側には空気を抜く…というか、吸着させるレバーがあり、吸盤に端末を貼り付けたらそのレバーを倒して吸盤をより密着させる、という方式である。
車載用外付けナビにも似たような固定方法のものが多い(もっともナビの場合は車のダッシュボード側が吸盤式ではあるが)ので、要領としてはわかりやすい。
形がDualShock4にピッタリ合うように作られているため、ガタツキが一切ない作りのようで、しかも端末角度を変えられるようになっているが、そのヒンジも硬めに設定されている事から、かなりシッカリ固定できるようだ。
端末とDualShock4との接続は、ペアリングするだけ。DualShock4のSHAREボタンとOPTIONボタンを同時押しするとペアリングの待ち状態になるため、あとは端末側でDualShock4を登録すればいい。
端末とPS4との接続は、PS4側で端末を登録するだけ。外部デバイスとの接続方法と同じで、PS VITAも同様であるから、難しい事はない。
このPS4と端末、端末とDualShock4をそれぞれ接続すれば、あとは端末側でPS4 Remote Playのアプリを起動してリモートプレイを選ぶだけでPS4との接続が開始される。
PS VITAより優位な理由
今回発売されたスタンドは、現時点ではXperia Z3、Xperia Z3 Compact、Xperia Z3 Tablet Compactの3機種に対応している。これは端末の重量と吸盤の吸着力の問題で安全性を考慮した結果、である。実際には他の端末も吸着させる事ができるレベルではあるのだが、メーカーとしての保証はこの3機種に限定した、という所だと言える。
ではこのXperia Z3シリーズを使用してPS4をリモートプレイするという事が、PS VITAに対してどれぐらい優位なのか?
PS VITAはそもそもゲームデバイスであるため、最初からゲームインターフェースを持っているため、DualShock4を必要としなかったりと、有利な面があるにはある。
しかし、実際にはL2、L3(R2、R3)ボタンがなかったりして、それらの対応として背面タッチパッドを利用したりする事になる。これが決して操作しやすいとは言えない部分があり、もしDualShock4がそのまま使えるのであれば、プレイ感覚はそちらに軍配が上がるのはやむを得ない。
また、表示できる解像度にも違いがある。
PS VITAの解像度は960×544で、リモートプレイ時はこの解像度で表示する事しかできない。ところがAndroidアプリのPS4 Remote Playでは、更なる上の解像度である1280×720が選択できる。Xperia Z3シリーズは一番小さなXperia Z3 Compactでも1280×720とPS VITAより解像度が高いため、この高解像度設定が利用できるのである。
文字の多いFF14のようなプレイでは、この解像度の高さは魅力的である。
Xperia Z3が欲しくなる
先日も欲しくなるとは書いたが、こういう記事を書いているとホントに欲しくなるから困りものである。
実はXperia Z3シリーズによるPS4リモートプレイに関して、PS VITAより唯一弱点になる部分が一つだけあるのだが、それも通信環境でデメリットにはならなくなる。
その弱点とは、DualShock4とはBluetoothで通信し、PS4とはWi-Fiで通信するという、デバイスを2つ同時に通信しながらの利用になる、という事である。
PS VITAは本体にコントロールインターフェースを持っているため、この通信が存在しないため、基本的にWi-FiでPS4と接続するだけで問題がない。
ところが、もし通信環境が5GHz帯のWi-Fiが可能であれば、この問題も多少は解消される。すくなくとも通信帯域に余裕を持たせる事ができる。要するに、Bluetoothは2.4GHz帯、Wi-Fiは5GHz帯を利用する、というように、通信を分ける事で帯域確保は容易になる、という事である。
Xperia Z3は少なくともPS VITAよりも処理能力的な問題で言えば1世代は確実にコアは進化している。その優位点で通信処理は問題ないだろうから、問題となるのは通信帯域だけである。
もし、自宅に5GHz帯の無線LAN環境がない場合であれば、場合によってはPS VITAの方がプレイしやすい、なんて事もあるかもしれない。
本命は次世代?
Xperia Z3 Tablet Compactが欲しい、と言ってはいるが、実は私が本当に欲しいと思っているのはXperia Zシリーズの次世代版である。
現在のXperia Z3 Tablet Compactが採用しているARMコアは、Snapdragon 801というものだが、これが実はまだ32ビットコアだったりする。
別に32bitだからどうだという事ではないのだが、32bitのARMコアと64bitのARMコアとでは、性能が段違いだったりする。これはARMの構造上の問題で、64bit版が設計される時にかなり大がかりに内部構造を変化させた結果である。
実際、iPhone5s以降は64bitのARM系コアを採用しているが、処理速度は格段に異なる。もっとも、その分消費電力も大きくなる為、その辺りの何かしらの解決策を持たねばならないワケだが、タブレット端末の場合は大きさ的にバッテリーも大型のものが搭載できるため、長時間稼働も問題はない。
さらに今製造される64bit版ARMコアはほとんどが20nmプロセスで製造されるものであるため、28nmプロセスで製造されていたコアよりも省電力化が期待できる。消費電力はこれでトレードオフできると言ってもいいかもしれない。
もし64bit版のXperiaタブレットが発売され、そのタブレットがPS4 Remote Playのアプリを利用できれば、おそらくそれがもっとも理想な形となる。
おそらくこの64bit版Xperiaが登場するのは、今年の春夏モデルの時ではないかと思うが、その時がある意味“買い時”かもしれない。
…なんか欲しいモノだらけで困るな(爆)