湾曲液晶に新製品が登場した。
144Hz駆動のゲーミング液晶
BenQから湾曲液晶モニターの新製品が発表された。
35型のウルトラワイド液晶モニターで、ジャンルだけで言えば私が購入したDELLのU3415Wと同じ分類に入る液晶モニターだが、解像度は2,560×1,080ドットとワンランク下になる。
しかし、この液晶モニターの最大の特徴は、そのリフレッシュレートにある。144Hz駆動で、中間色応答速度も4msとかなり高速動作するのがこの液晶モニターのウリになる。
また、採用されているパネルもAMVA+パネルと、LGやDELLのウルトラワイド液晶モニターと異なる性質のパネルを使っているため、コントラストは非常に高いのも特徴である。このあたりはIPS液晶とVA液晶の特徴の違いでもあるため、そこもウリにしているのかもしれない。
曲率2000Rという凄さ
このBenQの35型ウルトラワイドの湾曲液晶ディスプレイ「XR3501」のもう一つの大きな特徴というのが、そのパネルの曲率にある。
通常…というか、他社製品、この場合LGとDELLを指すと思われるが、それらが3000Rという曲率なのに対して、BenQのXR3501は2000Rとかなり円弧がキツイ液晶パネルとなる。
何故この曲率を採用したのかというと、ユーザーがより囲まれるような感覚になるという事に尽きると思う。
実はDELLのU3415Wなどは、湾曲しているといっても、あまりそれが意識されないレベルで、真っ平らの画面とあまり変わらないのでは? という感じのパネルである。おそらくそれはそれで狙ってそうしているのではないかと思うのだが、BenQはそうではなく、より視野を囲まれたような感じのものにする方向で製品仕様を固めたのかもしれない。(画像はimpress PC Watchより引用)
これだけ曲げられていると、流石に湾曲している事を意識しない、とは言えないだろう。
個人的には「ここまで曲げられてなくてもいいのになぁ…」とは思うが。
ただ、ここまで曲率が高いと、一つ弊害もある。
湾曲ディスプレイを見た事のある人ならわかると思うが、真っ正面に座った状態で左右端を見ると、映像が立体的に前にせり出しているように見える。これはバックライトと液晶シャッターの角度が真っ正面の時と異なる為であり、裏面から当てられているバックライト光がディスプレイの他の部分と角度が異なる事に起因するものと思われる。
もっとも、違和感は最初だけですぐになれてしまうし、特に大きな問題ではないのだが、逆にこれが曲率が高くなるとよりズレが大きくなると考えられる。このズレに大きな違和感を感じなければ良いが…まぁ、すぐ慣れるとは思うが。
どちらにしてもLGやDELL製品よりも、ゲーミングPCに向いた湾曲ディスプレイが増えた事は喜ばしい事である。
解像度よりもリフレッシュレートだ、という人にはお勧めできる製品だ。