Ryzen5 3500、発売。
6コアという構成
AMDからRyzen5 3500が発売された。価格は税込16,148円。
第3世代RyzenなのでZen2アーキテクチャ採用のCPUで、6コア搭載しているがSMT(Simultaneous Multi Threading)非搭載のため、6スレッド処理のCPUになる。
ベースクロックは3.6GHz、最大ブーストクロックが4.1GHzになり、L3キャッシュ16MB、TDP65Wというスペックになる。対応メモリも従来の第3世代Ryzenと同等でDDR4-3200対応であり、GPUは非搭載である。
一つ上位にあたるのがRyzen5 3600になり、コチラはSMT搭載のため6コア/12スレッド、最大ブーストクロックが4.2GHz、L3キャッシュは32MBとほぼ全てにおいて1ランク上になるが、価格は1万円ほど高くなる。
つまり、Ryzen5 3500の最大の魅力は、物理6コアを搭載しつつも価格が2万円を下回っている、というところであり、SMT技術でスレッドを増やしてもあまり意味のない処理に対してローコストで強い、といったところではないかと思う。
実際、IntelでもCore i5-9600Kや8600Kが同等のコア&スレッド数になるが、4コア/8スレッドよりベンチマークでは総合スコアで上回ると言われている。
そういう意味では、この構成のCPUもアリだと言える。
ライバルは8600K?
Ryzen5 3500は、6コア/6スレッドのCPUになるので、そのライバルはIntel Core i5-9600Kもしくは8600Kが直接のライバルという事になるかもしれないが、比較するとより近い性能を持つのが8600Kになる。
ベースクロックが同じ3.6GHz、最大ブーストクロックは8600Kが4.3GHzと上回り、キャッシュは3500が16MBと8600Kの9MBを上回る。TDPは3500が上回って65Wとなっているが、8600KはGPUを搭載しているので95W設定になっているとも言える。
共にデスクトップCPUなので、TDP65Wと95Wでの差は、騒ぎ立てるほど大きな違いにはならないとも言えるが、より省電力で使いたいという人はRyzen5 3500の方が魅力的に映るかも知れない。
ただ、価格だけはCore i5-8600Kが2万円台半ばと結構強気な価格設定なので、Ryzen5 3500の登場でグッと下落する可能性がある。…いや、8600Kが強気だったのではなく、単純に3500が廉価版として登場した事の方が脅威なのかもしれない。
ディスクリートGPUを使う事が大前提であり、4コアより上の処理を望むという場合は、Ryzen5 3500は、コスト的に考えても良い選択肢になるかもしれない。
今や6コアが2万円を下回る時代になった、と考えると、ここ数年のAMDの功績はとんでもないものだったと言えるのではないだろうか?
追記:
後で気付いたんだが、今は直接ライバルになるのはCorei 5-9400Fという、もっと近いスペックのCPUがある。
それと比べれば価格はほぼ同等ながら若干Ryzen5 3500が性能で有利か? という感じだと思う。