このデバイスが流行るより、画面がマルチタッチ対応になる方が良いとは思うが…。
ジェスチャー対応タッチパッド
株式会社ミヨシから、3月下旬発売予定としてUSB接続タッチパッド「USB高精度タッチパッド TTP-US02/BK」が発表された。価格はオープン価格だが、市場想定税込価格は4,980円前後になると予想される。
Windows10のマルチジェスチャに対応したタッチパッドで、4本指のジェスチャ操作に対応している。
USB接続すると、自動的に「高精度タッチパッド」として認識し、スクロール、仮想デスクトップの切替え、音楽プレーヤーソフトの再生等の操作など、直感的操作で利用することができる。
タッチパッドの上部には「戻る」「進む」のタッチボタンが用意されているので、通常のWebブラウジングにも向いていると言える。
タッチパッドの表面はさらさらとした加工が施されており、指を滑らせるようにして操作する事になる。
専用ソフトウェアは不要でドライバレスで使用出来るのもポイントだが、対応OSはWindows10に限られる。
付属品として高耐久ファブリックの1.8mUSBケーブルが付属する。
製品としてはよく考えられた使い出のあるものと思うが、昨今ではモニタそのものがタッチパネルになっている方が直感的に利用する事ができるので、本製品が必要となる用途はある程度限られるのではないかと思われる。
デスクトップで快適に
前述したように、タッチパネルの方が本来は直感的と言えるのだが、そのタッチパネルが有効に使えない環境というものが存在する。
それがデスクトップという環境である。
デスクトップPCでのタッチパネルというのは、目の前にあるパネルに直接タッチするという動作が必要になる事を考えると、決して快適な環境とは言い難い。
目の前に垂直にあるモニタに対し、直接指で操作する動作を想像すればわかるが、とてもではないが細かい作業が出来るとは考えにくい。
そうなると、手元にあるタッチパッドで操作する方が実は現実的であり、それがマルチタッチやジェスチャーに対応しているようであれば、より直感的にデスクトップ環境の操作が可能になるというわけである。
なので、本製品はデスクトップPC環境で、なおかつマルチモニタ化して利用していない人が特にマッチするのではないかと私は予想する。
というのは、Windows10の仮想デスクトップ機能を有効に使う上で、本製品はとても便利だからである。
より便利なデバイスを
先日もOrbital2を記事に取り上げたが、扱うアプリケーションや環境で便利なデバイスというのは都度変わったりする。
その時々に全てを個別に用意するのはあまり得策ではないが、手が届く範囲に捜査がより簡単になるデバイスをある程度並べておけば、機能が切り替わる度に使いやすいデバイスで操作できるので、使い勝手はより良くなると考えられる。
世の中からいろいろな機能の専用機が消えたのは、PCというものがプログラムによっていろいろなものに置き換わってきたからだが、同時に汎用的になればなるほど、その操作は機能の利便性から遠ざかっていった。
たしかにPCはいろんな事ができるが、同時にそれはいろんな事ができるようなインターフェースにせざるを得なかったわけで、それが使いやすいという事と直結する話ではない。
であるならば、それらを使いやすくするデバイスをPCに接続する事で、専用機並に使いやすい環境を作る事ができる。
今この21世紀では、そうしたデバイスの追加によって汎用的なものが専用機化していく時代に突入したのではないかと思う。
PCがほぼ行き渡り、各個人にスマホやタブレットが行き渡ったこの状況で、PCが今より進化しようとした場合、次に進むべき道は、その操作性の先鋭化だと思う。
Orbital2もそうだし、今回のマルチジェスチャタッチパッドも、そうした延長上にあるものと私は見ている。
PCをただ使う時代から、クリエイティブかつより生産性を上げられるものへと昇華させるなら、より便利なデバイスは必須になっていくだろう。
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