瑞起から発売されるとは思っていたが、まさか製品版として正式販売とは…。
3億円を集めた名機
X68000をエミュレートし、現代に復活させるという目的の下、瑞起が発起人となって立ち上げたクラウドファンディング企画だが、それによって生み出された「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」は、資金として3億円を超える額を集めた。
本件は当Blogでも過去に記事にした。
「X68000 Z HACKER’S EDTION」という更なる前身モデルも発売し、エミュレータを作成するところから始めていた企画だが、「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」を発売するにあたっては、各所から熱烈なコメントが殺到し、古き良きX68000の復活を喜んでいた。
その後、実際に発売され、入手した人達のコメントが流れ始めたが、ある程度の開発知識がないと扱いきれないものだという事がある程度見えていた。
おそらく、そうした状況だろうな、と思った私は、本当はほしかったのだが、自分では扱いきれないと考え、入手を見送っていた。この判断は最終的には間違っていないとは思っているが、X68000好きとしては愛のない結論だったな、と思ってもいる
そして本日、瑞起はついに「X68000 Z PRODUCT EDITION BLACK MODEL」の発売を発表した。
驚いたのは、クラウドファンディングのような形態ではなく、同社のAmazonサイトより製品版として発売する、としているところである。
これによって、より一般化させる事で、よりX68000 Zシリーズを活性化させたい、という思いなのかもしれない。
Z-CLUB
瑞起は、「X68000 Z HACKER’S EDTION」の参加者や有識者を中心として、過去のX68000で可能だったいろいろな成果物を生み出してきたが、今後はユーザー同士のコミュニティを活性化させる事を目的としたコミュニティサイト「Z-CLUB」を運用し、「X68000 Z」シリーズ全体の活性化を図るとしている。
おそらく、X68000 Zで稼働するエミュレータの上で、いろいろなソフトウェア、時には外部接続するハードウェアなどを扱えるようにするため、あらゆるところから情報と知識、知恵を集める目的で、コミュニティサイトを運営していくとしているのだろう。
特にX68000は、そうしたディープな知識を持つ人が多かったハードである。交流の場さえできれば、そこに知識は集まるはずである。
29,535円から
今回発表された「X68000 Z PRODUCT EDITION BLACK MODEL」は、今までとは異なるラインナップにて発売される。
ラインナップは3種類で、名作ゲーム「グラディウス」とJOYCARDを付属する「スターターパック」が2万9,535円、キーボードとマウスをさらに追加した「ベーシックパック」が6万5,780円、X68000モニターの形状を再現した5インチのX68000 ZモニターとX68000 Zのテーマ曲CD、当時のゲームを複数タイトル収録した「ゲームコレクションVol.1」などもセットにした「コンプリートパック」が8万7,780円で発売される。
さらに、JOYCARDや「ゲームコレクションVol.1」は単品販売もするとの事なので、クラウドファンディングで購入した「X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT」にJOYCARDだけ追加する、といった事も可能だろう。
あと見落としがちだが「X68000 Z PRODUCT EDITION BLACK MODEL」の予約開始と同時に、株式会社ZOOMのゲームを収録した「ZOOMパックⅠ」も予約が開始される。
選択肢としてはより広くなった、と言えるが、価格もそれなりなので、趣味として許容できる人向けの製品といったところだろう。
予約開始は6月8日の0時00分。
Amazon.co.jpのサイトが落ちなければよいが…さて、私はまた様子見になるのかな?
【プレスリリースのお知らせ】
「X68000 Z PRODUCT EDITION BLACK MODEL」
2023年6月8日0:00より予約開始!▽詳細はこちらhttps://t.co/0q9PqcUpQU
▽専用サイトはこちらhttps://t.co/cowUoL5Ujf
※ページ内購入リンクは6/8(木)0時以降にアクセスできます。#X68000Z #68の日 pic.twitter.com/FZ0K9d9FPG— 株式会社 瑞起(ZUIKI Inc.) (@ZUIKIInc) June 7, 2023