10月10日の記事に、私がウィルスバスター2009から2010にアップデートしたという記事を書いたが、実の所まだウィルスバスターの今年の更新料金を払ったわけではない。
11月末に契約が切れるため、継続するかどうするかでまだ悩んでいるというのがその真意であるが、何故こんなに悩んでいるかというと、このソフトの存在が私の決意を鈍らせているからだ。
Microsoft Security Essentials(マイクロソフト セキュリティ エッセンシャルズ)と名付けられたそのソフトは、マイクロソフト製のセキュリティソフトである。
企業向けで有償サービスのセキュリティソフトをマイクロソフトが提供していた時期があるが、その後継ソフトがこの無償版のセキュリティソフトであるMicrosoft Security Essentials(以下MSEと略)だ。
マイクロソフト製という事もあり、そのWindowsとの親和性は言うまでもない。
正直、社外製セキュリティソフトによるWindowsシステムとの障害問題にはうんざりしているため、マイクロソフト製というだけで心が揺れる。
もちろん、マイクロソフトを絶対的に信用しているわけではない。だが、少なくともサードパーティよりはWindowsの事をよく知っているハズだし、その安定性は他ソフトよりもワンランク上のような気がしてならない。
何より、今のWindowsに標準で装備されているファイアウォール機能などと組み合わせると、このMSEだけで相当なセキュリティ対策になるのではないかと思えてならないのである。
ウィルスバスターを使っている現在、Windows標準のファイアウォール機能はOFFにし、ウィルスバスターのセキュリティに全てを任せている状態だ。
もちろん、この方が無償版セキュリティソフトよりも安心できるという意味は理解できる。だが、果たして無償版だからといってWindows FirewallとMSEの組み合わせが実用的でないという理由にはならないのではないだろうか。
有料であるサードパーティ製アンチウィルスソフトの機能を使いこなしている人は正直少ないように思う。
そもそもセキュリティソフトは、有害なコンピュータウィルスの進入を阻止し、有害なマルウェアの進入を阻止できれば、その機能としては及第点のハズだ。
最近のアンチウィルスソフトは、そこからさらに未知のマルウェアの発見を行う機能などが追加されているが、そうした問題に遭遇する状態は実に限定的であり、現実的かと言われればその答えは懐疑的だ。もちろん、そうした事態が起こらないとは言えないし、有料アンチウィルスソフトには絶対的な安心感がある事に違いはない。
問題はその価値が全ての人に必要かどうかという事である。
一般的な使い方をしている限り、私が思うに有料アンチウィルスソフトの機能が必要かと聞かれればハッキリと必要と言うだけの根拠が見つからない。
WindowsにはこのMES以外にもスパイウェア対策のWindows Defenderなんてのもあるため、Windows標準のWindows FirewallとMSE、Windows Defenderを合わせれば一通りのセキュリティになる為、全てをマイクロソフト製に固める事も可能だ。
つまり、市販アンチウィルスソフトとほぼ同じ機能は純正ソフトでありながら無償で揃えられる環境に今はあるという事である。
とりあえず一度MSEを入れてみる…というのもアリかもしれないと今は思っている。
入れてみて、それでも心配と思えばウィルスバスター2010の更新を行えばいいだろうし、全然問題ないと思えばMSEに乗り換えるのも手だろう。