Radeon RX Vegaの性能も気になるが価格も気になる。
ようやく1080超え
AMDが7月末に発表すると噂される、Radeon RX Vegaだが、ここに来て再びEngineering Sampleによるベンチマークスコアがリークした。
海外のいくつかのサイトでそれらの情報が出たのだが、その結果を見るとようやくNVIDIAの1080のスコアを上回る状態になったようで、性能として納得できるレベルにようやく到達し始めた、といった感じである。
ただ、このスコアを達成するにあたり、当初言われていたGPUのクロック数から大幅に上昇し、1630MHzで動作させている。また8GBのHBM2メモリに至っては945MHzで動作させており、当初の動作クロックから大幅に変更されている。
逆を言えば、それぐらいのクロックで動作させないとこの1080のスコアに追いつかない、という事でもあり、HBM2自慢の広帯域メモリをもってしてもGDDR5Xの性能に追いつくには高クロックが必要という事が窺える。
問題はこの高クロックを支える為に必要となる電力値であり、これによってTDPが跳ね上がっている可能性がある。
気になるのはまさにこのTDPの部分であり、最終的にどれだけの消費電力になるのか、またそれによってどれだけの発熱量になるのかが気になる。
ただ、今回のスコアで分るのは、ドライバとファームウェアの作り込みで性能がここまで改善しているという事。
HBM2は扱いが難しいという事なのかもしれない。
気になる価格
さらに私が気にしたいのが価格である。
もともとHBM2を搭載する時点でコストが跳ね上がる可能性が予想できるわけだが、消費者側としてはパフォーマンスを期待出来るからこそ高くても納得ができるのであり、性能がそれに伴わないのに割高になる、なんて事になると売れるものも売れないのが実情である。
実際問題、ワットパフォーマンスは現時点で1080の方がずっと上であると言われている。となれば、価格的に1080と同額では現時点では勝負にならない。
だからこそAMDとしては何としてでも1080の性能を超えていき、価格下落を阻止したいところなんだろうが、1080 Tiはさらに性能が1ランク上がり、価格は低めに設定されている。どう考えても、コストでNVIDIAと戦うしか道がないように思えるのは、多分私だけであるまい。
最終的にどれぐらいの性能、ワットパフォーマンスになるのかが決めてになり、価格が決まる事になると思うが、個人的にはこのまま価格を下げざるを得ない状況のまま進んで行くしかないのかな、とも思う。
欲しい時にない
現在、私はまだ未定ではあるものの、新メインPC調達のシミュレーションを開始している。
まだ主要システムをIntelにするのか、或いはRyzenにするのかも決めていないが、できればビデオカードはRadeon系で行きたいと思っている。もちろんドライバ機能を見込んでの事である。
で、現在考えているのが「もしVegaの価格が高すぎて手が出せない時は?」という事。
まだコストが見えないので何とも言えないのだが、やはりHBM2を搭載しているという事から考えて高コストである可能性がある。
もしそうなら、Polaris系ビデオカードのCrossFireXで性能を稼ぐか、とも考えていて、今更ながらRadeon RX 480や580を物色している。
480は既に市場に新品は存在しないので、オークションサイト等を探すことになるのだが、思った以上に弾数がなく、入手難だという事が見えてきた。
580にしても、価格が40,000円とか想定しているよりずっと高い価格になっていたりしていて、これを2枚購入するならVegaの方が安いのでは? とも思えてくる。
もっと弾数が出ているのではないかと思っていたのだが、ビットコイン等のマイニング人気で採用している人が多いようで、思ったより入手が難しい。
…マイニングって消費電力が低い方がいいんじゃないのか?
理由はよく分らないが、結構な数が纏まって売れていくようで、中々にして購入が難しそうな感じを受ける。
…欲しい時に買えないとなると、本当に必要になったときに困るのだが。さて、どうしたものか。
確定しないスペック
ただ、私がここまでシミュレーションしていても、まだメインが決まらない以上、構成などいつ変更になるかなど分ったものではない。
IntelのCoffee Lakeの情報も見えてこないし、RyzenもB2 steppingの話やThreadripper(通称スリッパ)の話が見えてきそうで見えない。
分っている情報で整理しても、最良の構成と組合せを求めていこうと思えば、結論が全く出てこない。何かを得るために何かを犠牲にしないといけない状態がずっと続いているのである。
ただ、それでも選択肢があるだけマシ、という言い方もできる。以前は他に選択肢がないとまで言われるほどIntel一強だったわけで、他に選びようがなかった。今私が問題視しているのは、まだ選択肢があるから問題になるのであって、以前はこの問題すら浮上しなかった。それから比べれば確かに…。
ま、とりあえずまだシミュレーションの域を出ない話だし、まだ情報は集められる。
7月末になれば、AMD系の情報はさらに増え、確度も上がる為、そこでまた検討すればよいだろう。
私の狙いがヒットすれば良いのだが、果たしてどうなるか?
私もつい最近ビデオカードを買おうと思ってマイニング需要に苦しめられました。
調べてみたところ、マイニングはハッシュ計算によって通貨を得られるので、各ビデオカードごとに公開されているハッシュレートというもの(単位時間あたりどれだけのハッシュを計算できるか)と消費電力を参考にしているようです。
マイニング特需はAMDとNVIDIAにとっては嬉しいことでしょうけど、マイニング目的でないユーザーは品薄改善を願うだけですね。
返信
はじめまして。
返信が遅れてすみませんでした。
仮想通貨の高騰によってマイニングが再燃しているという事そのものは、ビデオカードメーカーやベンダーにとってはイイ事かもしれませんが、普通の消費者からすると確かに困る現象ですよね。
また、Moneroという仮想通貨では、AMDによると消費電力あたりの性能で換算するとRyzenも優れた結果を出せるようで、Ryzen 7 1700はRadeon RX 470を上回る効率を実現できるようです。
まぁ、GPUはCPU以上にマルチコアの塊なので、マイニングのような計算にはGPUが向いているのは確かなんでしょうが、Ryzen 7がこれぐらいの性能を発揮できるとなると、CPUであれGPUであれ使い方次第なんだな、と改めて思ったり。
とにかく、Vegaが登場したとき、唯でさえHBM2で品薄になる事が見えているのに、マイニング需要で買えないなんて状況は避けて欲しいなと切に願ってます…。
返信