初代Macintoshが発売されて今日で25年が経過した。
私が初めてMacを見た時、正直言えばMS-DOSの世界からMacの世界へと切り替わっていくだろうと思った。
何せまだ子供だったわけで、それが高価なコンピュータであっても、業務で使われるなら性能一択で切り替わっていくだろうとか勝手に思っていたのである。
Macは真っ黒なコマンドしか使えない画面ではなく、ビジュアルがそれに伴っていたコンピュータだったから、専門的なコマンド使いでなくても使えるという所に最大の魅力があった。
実際、Macが比較的人々の手に届く価格帯…それでも日本円で200万円が当たり前とかいう時代ではあったが、医者とかが使うコンピュータはMacintoshというのがほぼ当たり前で、それほどまでに専門的な事を知らなくても何とかなるコンピュータというイメージがあった。
実際には、その高価格が原因でIBM-PCが普及し、Windows95が世に出た時点では比較にならないほどの差がついていた。
それでも、Macintoshを使ったことのある人は、口々に「Macintoshの方がコンピュータとしては優秀」と言っていた。かくいう私もその一人である。
日本でMacintoshが普及し始めたのは、おそらくMacintosh SE30の頃か、もしくはPowerMacの第一世代機が世に出た頃だと思う。
この当時のOSはまだ漢字Talkの時代で、バージョンは7.5くらいだった。
その後、大爆発的に普及したのは初代iMacが登場した時で、OSは漢字Talkという名称からMacOSとなり、中身もバージョン8になった。
だが、MacはMacOS Xになった時、大きな変革が起きた。
残念ながら、その頃には私はWindowsを使い始めており、Macからは遠ざかってしまっていた。
後々の記事で知ったことだが、私がMacを使っていた頃のAppleの最高責任者ジョン・スカリーは、PowerPC化する際にMacの方向性は二つあったと言っている。
一つはPowerPCというRISC型プロセッサを搭載する道。
もう一つは…なんとIntelのx86プロセッサを搭載する道だったというのである。
その方向は今日のMacに受け継がれたわけだが、ジョン・スカリーは「あの時、Intelのコアを搭載していれば、Macは失墜はしなかったかもしれない」みたいなコメントをしたとか。
まぁ、ジョン・スカリーの頃はAppleも随分と苦戦した時代で、後にスティーブ・ジョブズが復帰し、iPod効果もあり、今大好調のAppleになったワケである。
私がPowerMac 9500を使っていた頃に感じたMacの良さというのは、とにかく手堅いという事。
そしてソツがなくこなれているという所であり、センスがあるというところである。
悪いところがないじゃないかと思うかもしれないが、ホントに悪いところが目に入らないのである。強いて言うなら、爆弾マークが怖かったという事ぐらいであるが、それはWindowsでもフリーズという現象があるため、あまり変わらない。
インストールしたソフトがどこにインストールされ、何のファイルが増えたのかなど、実にわかりやすいOSであり、そのあたりはWindowsXPでも真似しきれていない。
要するに、25年経過した今でさえ、Windowsは未だにMacintoshの影を追い続けているワケであり、それはWindows Vistaでも変わらないし、多分Windows 7でも変わらない。
この差はどこからくるのだろうか?
何はともあれ、25周年を迎えたMacintoshはその記念すべき年度にアルミのユニボディを搭載したMacBookが登場した。
このユニボディMacBookは、世界的不況な現状であっても爆発的な人気モデルであり、また売れているという。
先日も書いたが、Appleは100億ドルの売り上げを計上したが、それは何もiPhoneやiPodが原因ではない。Macintoshの売り上げも前年度比9%ぐらいで向上している。
良いモノは売れるという、当たり前の常識がこの売り上げを見せたのかも知れない。
25歳になったMacは、ひょっとしたらもう一度スゴイ事を見せてくれるかもしれない。
アルミユニボディのMacBookの次に来るモノは一体何か?
楽しみで仕方がない。