朗報ではあるが、未だ絶対価格は高い水準を推移。
下がりはじめたGPU価格
GPUの価格が高騰しているというのは、当Blogでも過去に何度か記事にしている。
この事が原因で、現在自作PCを作るというのは、価格的にオススメできない状況となっているのだが、CPUに関してはちょっと前から潤沢に出回るようになり、今では普通に7nmのRyzenであっても購入できるぐらいにはなった。
CPUは元々価格も驚く程つり上がったわけではないので、単純に入手性だけの問題と言えたのだが、GPUだけはモノもない、価格は高騰と、手の付けられない状態だった。
だが、ここにきてそのGPUの価格が下がり始めているようだ。
何故下がり始めたのか?
その秘密はマイニングブームに一定の冷え感が出た事にあるようだ。
仮想通貨規制
海外サイトWccfTechの記事によると、3DCenterがまとめたドイツにおけるGPU価格の推移が以下のグラフになるという。
今年に入ってから、5月中旬まで高騰を続けていたGPU価格が、5月末から急落しはじめ、さらに7月に入ってからは年始頃の価格にまで戻っている。
まだ予断は許されないが、価格が安定さえしてくれば、入手性のみならず、購入価格も適正へと進む可能性がある。
では何故このような状態になったのか?
6月23日付の日本経済新聞に、ビットコインが一時3万ドル割れになるという記事があった。
中国で、取引の規制強化が相次ぎ、急激に価格が下落し始めたというのである。この後、中国では仮想通貨取引そのものを禁止する規制を行った結果、仮想通貨の価格が大幅に下がったというのである。実際、プロックチェーンの演算能力も現在は下落していて、以前よりも明らかに仮想通貨への期待が下がっている事は間違いが無く、仮想通貨を投機目的で扱っている人たちはかなりの損失を出しているようである。
中国で全面的に仮想通貨取引が規制を受けた事で、マイニングを大規模に行っていた業者が一斉にやめてしまい、GPUの流通に大きな穴を空けた事が、今回のGPUの価格が下落した最大の原因ではないかと考えられる。
これで、入手性のみならず、価格も適正になってくれればよいのだが、私は価格については一定期間はある程度の価格に留まり、メーカー希望価格より少し上で推移するのではないかと予想している。
そもそも、メーカーが設定した価格そのものが上昇しているので、お買い得感はまだまだ出てくる感じではない、と思う。特に2021年の1~3月に発売されたGPUは、現在の高騰しているGPU価格を元に設定された感じがあるので、メーカー希望価格そのものが高いのである。
この問題が終息するには、今年いっぱい程度は係るのではないかと予想するが…さてどうなることか?
自作PC派はそろそろ予算立てを
2021年は自作PCは無理かも…と思っていた人は、そろそろ自作PCのプランを計画してもよいかも知れない。
Windows11の発表と共に、新しいスペックの基準が出来上がる年末は、おそらく大きな転換期を迎えるものと考えられる。
CPUやGPUの新しい製品が登場するかは微妙なところだが、マザーボードなどのファームウェアが一斉に変わる可能性もあり、そうなると、パーツメーカーを中心に一つの大きな動きが出てくるかもしれない。
明確な新製品が登場すれば、それを検討材料に組み込む事はできるが、おそらくOSが新しくなる事に関して、業界が塗り変わるような新製品は出てこないとみられる。
それなら計画しても問題はないだろう。
計画している時が一番楽しいと思われるので、未来を見据えて計画を楽しんでみるのも良いのではないかと思う。
私は…予算が追いつかなくなっているので、まだおあずけである。
とりあえず、今の環境でWindows11の要件を満たしたので、まだ先になるかな…。