自作PCのビデオカードの価格が異常だと考えている人は私だけではないようで。
誰だって思う
当Blogで、ビデオカードの価格が相当に高騰していて、手が出しづらいという事を私は延々と言い続けてきた。
この事は、当然ではあるが私もいろんな情報サイトを見て考えた結果だったし、時には他の方々の記事で共感を得ていた部分もあるにはある。
だが、共感を得ていた人の多くは、自作PCのパーツ価格に比較的温厚な人の話であり、今の異常事態を異常としつつも、高騰したGPUに対して前向きに導入を考える方々であった。
だが、私の感覚ではもはや異常である。ハイエンドクラスのGPUでは、PCシステムと肩を並べる事ができるレベルの価格にまで上昇している。これを異常と言わずして何というのか?
ずっとこのように言い続けてきたが、私と同様に考えている人を見つけた。
PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/1384382.html
ローエンドがなくなったGPU
製品そのものがなくなったわけではないが、ラインナップとしてあまり重要視されなくなったのがローエンドのdGPUである。
今やCPUに内蔵されるGPUの性能が向上した事で、外付けのローエンドGPUがほぼ存在しないレベルになっている。
もちろん一部は最新のOSに合わせた形で発売されはするのだが、ほとんどの人はもう店頭でも見かけないのではないかと思う。
CPU内蔵のGPUでも、PS5クラスのGPUが存在する程、今や内蔵GPUの性能は相当な領域に踏み込んでいる。内蔵GPUであっても4K解像度は当たり前であり、もはやハイエンドなGPUでなければ内蔵で十分、という時代に突入している。
やはり、今外付けGPUの需要がもっとも高まっているのは、マイニング、という事なのだろうか?
仮想通貨は、安定した通貨を持たない国の人からすると、非常にありがたい通過と言われているが、この仮想通貨のプロックチェーンで必要とする演算能力は、当然のことながらローエンドGPUでは役に立たない。最近ではHDDの記憶容量に左右する演算方法もあるようだが、どちらにしてもそれなりのGPU演算能力は必要になるし、依然としてGPU依存の演算も存在しているので、GPUの供給が不安定な理由の筆頭はマイニングにあるのではないかと思う。
話を戻すが、ローエンドGPUが不要になった最大の理由は内蔵GPUの演算能力の向上ではあるが、それは同時にシリコンダイの構成がプロセスの微細化が進んだ結果としてヘテロジニアス(異種混合)CPUが当たり前になったからだろう。これも時代…と言ってしまえばそれまでだが、GPUのラインナップがミドルレンジから上ばかりになっている理由は、まさしくココにあると思う。
価格が戻るのはいつ?
GPUが欲しい人の最大の関心事は、価格がいつ戻るのか? という事だろう。
これに関して、私はまだまだ戻らないと思っている。
需要と供給という言葉があるとおり、供給が追いつかなければ価格は高騰する。だが、問題はそれだけではない、と私は見ている。
供給がある程度追いついてきた時、メーカーが標準価格としてどの価格帯にするか? と考えた時、一度ここまで高騰した価格をすんなり元に戻すとは考えにくい。
昔は10万円程度のハイエンドが、今や30万円とかいう時代である。しかもそれをメーカー小売価格として正式な価格にしてしまった場合、メーカーとしてはこの価格でも売れるんだ、という常識に置き換わる。
もちろん、高値で売れないとなれば価格改定は行われるだろうが、元々の価格設定というのは案外とバカにならない。
とりあえず、マイニング需要が一段落した、という見方があるようで、今現在は昨年ほどの高騰になっていないようだが、だからといって元に戻っているわけではない。
マイニング需要以外の要因が解決していないという事あって、価格はまだまだ不安定な状況が続くだろうと思う。
せめてハイエンドGPUが12万円くらいに収まる時代に戻ってくれれば、と思うが、これはもう夢物語なのだろうか?
市場動向に詳しい人、ぜひ教えて欲しいものである。