X68000 Z LIMITED EDITION EARLY ACCESS KIT、長い名前だ…。
クラウドファンディング
やはりそうきたか。
と思ったのは、瑞起のX68000 Zの提供方法である。
おそらく、クラウドファンディングを利用するんだろうな、と思っていた。
当初は、独自の通販を予定していたとは思うが、途中からHACKER’S EDITIONを出してくるという方向に切り替わった時に、限定的に開発者を募っていた事を考えると、初期バージョンはクラウドファンディングにて提供し、あわよくば正式な製品をその後通販に持ち込むのかな、と予想していた。
ただ、当初このEARLY ACCESS KITそのものも、より限定的な提供なのかもしれない、とも思っていたので、クラウドファンディング内で数量を限定するのかな、とも思っていた。
実際には限定となるのかは判らないが、今ある情報から読み取るに、おそらくはクラウドファンディングによって開発費が捻出できれば、応募があった数量は製造するのではないかと考えられる。
X68000Z クラウドファンディング
https://kibidango.com/2285
エミュレータ
今回のクラウドファンディングが行われる事が判明した段階で明確になったのは、本機がエミュレータとして動作し、human68Kをエミュレートするという事である。
オリジナルのhuman68Kがそのまま動くエミュレータだとしたら、ちょっと内容的に異なるかもしれないが、Windowsマシン上で動作する68Kエミュレータ「XM6」と同じような事ができるハードウェア、と言えるかも知れない。
ただ、XM6は私が見るに凄いエミュレータで、コイツの上で動くX68000のゲームにおいて、MIDI音源をWindowsで外付けしていても、それをXM6上でコントロール、MIDI音源でゲームプレイできるという実に優れた機能を持つ。
X68000Zにも、USB端子が4つ付くので、そのUSB端子にUSB接続できるMIDI機器を接続したら、MIDI音源でゲームがプレイできるといいなぁ、と思うのだが、やはりそうなるとUSB-MIDIドライバが必要になるので、実現はMIDI機器メーカー次第になるのかもしれない。
…私はYAMAHAのMU2000を持っているが、こいつにはYAMAHAからWindows用のUSB-MIDIドライバが提供されていて、XM6上では動作させる事が出来た。
X68000Zで、何とか使える様にならないだろうか?
YAMAHAのみならず、RolandにもぜひともこのX68000Zのプロジェクトに参加いただき、当時の盛り上がりに参加してホシイものである。
いや、その前にX68000Zの上でもMIDIボードの機能を実装する必要があるので、やるべき事はもっと多くあるのだろうが、そういうのも含めて、開発している人には頑張って欲しいところである。
過去のソフト資産
今回のX68000Zの復刻で、私が一番気にしているのは、そのソフト供給体制である。
過去のソフト資産を低価格で再販する事ができれば、X68000ZはイッパシのPCとして成立するのではないか? と思っている。
ソフトの供給方法にも工夫は必要だと思うし、そもそもソフト開発していた会社が存在しなくなっているケースもあるだろう。そういったところのライセンスの確保は困難を極めるとは思うが、X68000は今まで幾多のプログラマーを輩出してきた名機である。
そうした土壌を今に蘇らせる事ができる事は、今後のプログラマーを育成していく必要性をも満たすものになるのではないかと思う。
世間ではRaspberry PIでプログラム開発の教育を実施するという事が行われたりしているが、そこに国産のX68000Zが入っても良いように思う。
X68000には、過去にそうしたプログラマを輩出してきた実績があり、そしてソフト資産がある。それらを今に復刻できれば、より環境の整った状態で、楽しくプログラマが育成できるように思えてならない。
これからのIoT時代を支える一端として、X68000Zが活躍してくれれば、と切に願う。
しかし49,500円かぁ…欲しいけどなぁ。