Media Player Classic系のプレーヤーも対応してくれないかな…。
VLCメディアプレーヤー
私はあまり使う事がないプレーヤーソフトなのだが、フリーのメディア再生ソフトである「VLCメディアプレーヤー」が、NVIDIAのSEAforce RTX 30/40シリーズで利用可能なAIによるアップスケーリング技術「RTX Super Resolution」をサポートするテスト版を公開した。適用バージョンは「VLC 3.0.19 RTX Vetinari」になる。
RTX Super Resolutionは、当Blogでも過去に紹介した事があるが、RTX 30/40シリーズで実現した低解像度動画をアップスケーリングする技術で、既にドライバは提供されている。
おそらくはTensorコアで処理される技術だと考えられるが、当初はGoogle ChromeやMicrosoft Edgeなどのブラウザの上で再生されるインターネットビデオで実現する技術だった。
Blog記事にも書いたが、私としてはブラウザで実現する機能ではなく、動画再生プレーヤーで使える機能にしてくれないかなと思っていたところ、今回VLCメディアプレーヤーがこのRTX Super Resolutionに対応した事で、ローカルに保存された動画でも適用できる機能となった。
ある種、とても喜ばしい事である。
というか、これをVLCメディアプレーヤーだけの機能にするのはもったいないような気がするのだが、実現するのはとても難しい話なのだろうか?
VLC 3.0.19 RTX Vetinari
今回公開された特別バージョンのVLCメディアプレーヤーのカスタムバージョンとして公開されている。
どのレベルの改良が施されているのかは、技術者でない私からは想像ができないが、Media Player Classic系の動画プレーヤーのプラグインなどにしてRTX Super Resolutionを利用できるようにできるレベルの話なのかが気になる。
個人的には、Media Player Classic BEを使う事が多いので、これに適用できるプラグインとかフィルターにしてくれるととても嬉しいのだが、オープンソース系プレーヤーだったら、期待していいのかな?(まぁ、私は他力本願な事しか言っていないので、大きな事はいえないのだが)。
RTX Video Super Resolution is now enabled on VLC media player (@videolan). 🎬
This means that 30 & 40 series RTX GPU owners can easily AI upscale 1080p videos to 4K. 🙌
Learn more 👉 https://t.co/9WIHBafKdG pic.twitter.com/MnGJyzxDWk
— NVIDIA Studio (@NVIDIAStudio) April 12, 2023
あらゆるものを
とにかく最近はあらゆるものがAIによって調整されたり、調査したりと便利な世の中に向かっている。
この事そのものはとても良い事と思うが、我々は一度、AIというものと真っ正面から向き合う必要があるように私は感じている。
現在、ネットでいろんなものが検索できる時代だが、そのネットにはフェイクニュースもあり、検索結果が信じられるかそうでないかは、当人の自己責任という枠に留まっていて、そこで一線が引かれている感じがある。
ここにAI検索が加わったとき、人々はAIを信じ切ってはいけないという事を、もっと根底から知っておく必要があり、理解する必要がある。
というのも、ChatGPTは開発元のOpenAIでも信じ切ってはいけないとしている。検索結果が大きく間違っている事もあるし、事実を捏造する事もある。
そういう意味ではかわいげのあるツールなのだが、真実として受け止めた人間が嘘を信じてしまう事に対しては「かわいげがある」なんて言葉で済ませてしまってはマズイ。
AIはまだまだ発展途上のものである事は間違いないが、おそらくこのファクトチェックそのものは、AIがどんな進化を遂げようが、常に必要な要素ではないかと私は思う。
ただ、そうであっても、AIを活用していくという生活が当たり前のものになっていく流れはもう止まらないだろうし、悪い事ではないと思う。
問題になるのは、常に人間側であり、その人間側がちゃんと理解した上で活用できる状況にする事が必要だと思う。
人間は慣れの生き物なので、次第にAIにも慣れていくだろうが、AIを疑う事を忘れた時、人間の世界は人間のものではなくなっていくのではないかと、ちょっと恐い事を考えてみる。
AIに支配されないためにも、そういった一線を引くという心構えは必要だろう。