年末に新PCに部分的に移行する、もしくは乗り換えるという事を実は今も候補として考えてはいるのだが、私がCore 2 Quadへと移行した時と比べてトーンダウンしているのは紛れもない事実である。
理由は簡単。
今Ivy Bridgeに移行しても、おそらくその5ヶ月後くらいに次世代コア“Haswell”が登場すると言われているからだ。
Ivy BridgeとHaswellは、性能的にはあまり大きな向上はないと言われている。もっともそれは低電力動作させている時の話であり、同じ電力量で動作させればHaswellの方が性能は上がる。但し、Haswellの発熱はIvy Bridge以上になる事が想定されていて、事実上廃熱が追いつかないため、性能を殺して低電力型で纏める可能性があるらしい。
折角の性能を殺して省電力に持って行く事が正しいのか? という思いを持つ人もいるかもしれないが、22nmというプロセスでは一箇所に熱が集まってしまう事でより大きな問題になるようだ。となればHaswellの次世代である“Broadwell”は14nmと言われている為、さらにそれが問題になると考えられる。
この流れから察するに、今後は性能向上幅が小さくなり、その分省電力化が進んでいくような流れになっていくのではないかと考える。
省電力化が進む事そのものは歓迎だが、トレードオフで性能が上がらないというのも困りもの。UltraBookなどのモバイル機器ならそれでもよいが、デスクトップとしてATX規格で使う場合なら、もっと性能は欲しいところである。
だが、実際にはIvy Bridgeの10%程度の向上幅とIntelは言っているようだ。それも平均的に捉えて、の話である。
仮にそれぐらいの上昇幅であっても、今後、つまりBroadwell以降はもっと向上幅が低下してくる可能性もある。微細化が進むという事は、前述したとおり熱が集中するという事であり、根本的な改善策がない限りは性能制限で発熱問題を解決するしか方法がない。
そうした事から考えて、効率よく長期にわたって使用する事を検討するとなると、今Ivy BridgeでPCを組むよりはHaswellまで待ち、そのHaswellで自分がある程度納得のいくPCを組む方が効率が良い、と現時点で考えた。
さらに言うなら、Broadwellはデスクトップ向けに特化した製品は用意されないという噂もある。つまりLGAパッケージでの発売はなく、コアが剥き出しのBGAパッケージのみの展開というヤツである。
この噂が事実なら、サーバ用途のLGA2011のみが自作ユーザーに残された道という事になり、その場合はIvy
Bridge-EやHaswell-E、Broadwell-Eがその候補となるが、これらは言うまでもなく価格もハンパないものになる事は容易に想像出
来る。
まぁ、その分スペックはかなり高いものになるワケだが。
とりあえず新PCと言い続けて既に数年が経過した。
もちろん今のスペックでも使えているという事実はあるが、さすがにストレージ関係に不安を感じる頃である。
本当は液晶モニターも2560×1600くらいのサイズに移行したいところだが、まずは3世代遅れるCPUまわりを現行に追いつかせる事が優先事項だろう。
余談だが、IntelがBGAパッケージのみ供給を始め、LGAパッケージををデスクトップに供給しなくなったら、自作ユーザーはAMD主流という方向になるのだろうか?
AMDはBulldozer、PileDriver系の後継に関して計画をキャンセルしたという噂もあったが、その後は誤報だと訂正した。しかしその後進
展に関しての話は出ていない。そういう意味ではIntel以上に見えていないという感覚なのだが、何か進展はあるのだろうか?
PCの世界は常に高性能化する事は間違いがないにしても、継続して開発されるかどうかなどが以前よりも見えにくくなってきている。そういう意味では長期を見据えたプランは立てにくくなってきているのだが…それは何もPCに限らない話かもしれない。