Monthly Archive: 3月 2013

無線LANも1.3Gbpsの世界へ

 無線LANの高速化が凄まじい所まできた。
 有線ではGigabit Ethernetが普及して結構な時間が経つが、無線は結構な間100Mbpsから300Mbpsという状態だった。それがこの4月初旬に1.3Gbpsという製品が登場する。
 この1.3Gbpsという速度は、IEEE802.11acという規格に準じたもので、今はまだこの規格がドラフトという状態だが、ここまで決まればもう確定したも同じで、複数のメーカーから製品化される事となった。
 少なくとも、今週末にはアキバでBuffalo製品の同規格品が発売されたようだが、私が注目しているのはやはりNEC製のAtermシリーズである。

NEC Aterm WG1800HP
http://121ware.com/product/atermstation/product/warpstar/wg1800hp/
 この製品が対応しているIEEE802.11acは確かに1.3Gbpsという通信速度ではあるのだが、これはあくまでも理論値の話。当然、実測ではこの速度が出る事はほぼない。
 だが、実測で751Mbpsという通信速度をマークしているようで、これだけの速度が出ていれば実用上問題のない速度であり、おそらく有線と何ら違いがわからない運用が可能と思われる。
 そもそも、Gigabit Ethernetの有線接続でも700Mbpsという通信速度は速い方ではないかと思う。つまり、この時点で有線も無線もその速度に体感的違いはなくなった、という事である。
 ただ、無線LANは混線すると当然通信速度は遅くなる。
 数年前、都会だとIEEE802.11bなどの通信は住宅街で混線し、想定の速度が全くでないという事が多かった。その後、5GHz帯の利用が増えていったが、結局それを導入した人が近隣に沢山いれば、同じように混線する事となり、通信速度は思った程向上していないというのが無線LANの実情だと言える。
 今度のIEEE802.11acにしても、結局は5GHz帯を使用する規格ではあるのだが、おそらく通信する明確な周波数は従来のものと異なるだろうから、大規模に普及するまでであれば、その速度は相当なものではないかと思う。
 無線LANルーター自身も昔からするとかなり小型化し、高性能化している。
 無線LANを導入している人であっても、IEEE802.11n規格に対応しているルーターを持っていないという人であれば、今のタイミングは買い換えるタイミングとして良い時期ではないかと思う。
 今の使い方で速度的に不満がない、という人であれば、IEEE802.11acがドラフトから正式規格になるまで待つという手もある。
 おそらく、正式規格になったとしても、その製品には何ら変わりがないとは思うが。
 あと…個人的にはNEC製品をお薦めしたい。
 ちょっと高いイメージがあるかもしれないが(実際高いかもしれない)、製品としてはこれほど安定している製品はないというぐらい安定している。昔から比べればどのメーカーも安定してきてはいるが、絶対的なトラブルの少なさはNEC製品がダントツだと思う。
 ま、私がそう思うだけかもしれないが。

ガルパン11話、12話を(大凡)観た

観た、といってもニコ動でまとめられたもの。
つまり、フルサイズでは観ていない。ホントはBlu-rayが出るまで待つつもりだったが、どうしても総統閣下のMADが見たかった為、ネタだけでも理解していないとマズイと思い、まとめ動画を観たわけである。
観た結論から言うと“近年稀にみる名作”と言えよう。

その動画の滑らかさも凄まじく、描き込みも丁寧。
そうしたクォリティ面も去ることながら、その展開の巧さに脱帽である。
ただ、どうしても現実的でなくなる部分もある。それはストーリーの展開上やむを得ないのかもしれないが、一つだけ納得のいく説明が欲しい部分もある。
それが“戦車道”が成り立つ本全国大会のルールである。
以下、ネタパレになるので、白文字にする。読みたい方は下記空白(と見える部分)をマウスで反転させて欲しい。
 本作の根本的な部分になるのだが、何をもって行動不能と判定するのかがよく分からない。
例えば、履帯が破壊されても行動不能という判定にはならない。これは履帯は搭乗員たちで修復可能だからだ。
また、動力部を攻撃された場合に行動不能とて白旗が立つのも分かる。
あとは車体に砲弾が命中し、一定の加圧が計測された時も撃破と見なされ行動不能というのもわかる。
だが、履帯が吹き飛び、輪転まで含めて吹き飛んだ場合はどうなのか?
今回、12話のラストでIV号戦車が4話よろしくドリフトで側面に回り込むという作戦を採った。その際、あまりの横滑りで輪転ふくめて履帯が切れたのだが、行動不能という判定にはならなかった。
映像で見る限り、修復可能な感じには見えなかったのだが…
この決戦の結論は言うまでもなく、このような事態になっても行動不能判定とはならなかったが、何をもって行動不能という判定となるかが不明確な感じがした。
ま、明確な理由はあるとは思うが、そうしう説明が必要な所にこの作品の難しさを感じる。

ま、結論から言えば、そういう疑問点も残りつつも、本作は名作だったと感じている。

Continue reading…

映画館のマナー違反者を取り締まるCM

 映画館では、作品と作品の間に流される宣伝も流されているが、その中に映画館でのマナーを喚起するための映像も流される。
 大体そうした注意喚起の映像は、映画作品とコラボレートしたものも多いのだが、今回の作品とのコラボレートは、その注意喚起CMの使いどころもかなり悩みどころなのではないかと思ったりする。
 そのコラボレートした作品というのが“変態仮面”であり、4月13日より全国公開となる作品である。
HK 変態仮面 公式サイト
http://hk-movie.jp/
 この作品、PVもかなりアヤシイ。

 こんな作品だから、当然、注意喚起CMもかなりアヤシイ。


 ハッキリ言って、東映まんが祭りの前に挿入するCMには出来ないだろう(爆)
 このCM、見ててバッカじゃねーの!と大笑いしたのは言うまでもないが、何故週刊少年ジャンプで10年も前に展開していたこの作品を今のタイミングで劇場化したのかが不思議でならない。
 インパクトのあるキャラクターで作品が作りたい、と考える制作陣であるならば、確かにこのキャラクターを超えるインパクトを持つキャラクターはそうはいない。
 しかし何故今のタイミング?
 疑問は残るが、この作品が本当にオモシロイ事を祈りつつ、頭のお堅い人々の迫害を受けない事を心から祈りたい。
 …しかし、ホントにコレを実写化してよかったのか?www

Panasonicの中期経営計画に加えて欲しいもの

 3月28日、Panasonicが2013年度の事業方針と2015年度までの新中期経営計画を発表した。
 プラズマテレビ事業から撤退するのでは? という噂が出ていたPanasonicだが、発表会ではそれを否定し、事業継続しながら赤字をなくすという話であった。これが英断になるかどうかは、今後の動向次第である。
 現在Panasonicで大きな赤字を生み出している事業は、テレビ、半導体、携帯電話、回路基板、光事業(ドライブ、ピックアップ)が主だが、これらの事業に対し構造改革費用として約2年間で2,500億円近くを投じて、現在のB to CからB to B(つまり個人向けから企業向けへ)に転換していく事を進めていくようだ。
 個人向けを企業向けにシフトする事で、多様化する個人向けサービスを一度見直し、商品ラインナップの見直し含めた改革をしていこうというのだろう。実際、家電では小規模企業が特定の製品を特定の個人に販売するという方法で売上を大きくしている現状がある。おそらくそうした世間の流れを読んで、企業向け強化に向かうのだろうと思われる。
 そうした新しい動きに対して、CROSS VALUE INNOVATIONと題して、新しいPanasonic構築を掲げた。それが今回の中期経営計画の中核である。

 こうした全体の動きは良いとして、Panasonicが再生していく為に必要な事の一つとして、私も考えている事がある。
 おそらく、ほとんどの人がそう思っているのではないかと思うのだが、私が要望するのは新型eneloopのデザインを元に戻しなさい、という事だ。

 またか、と思われる人もいるかもしれないが、一般充電池関係の産業において、eneloopの存在は大きいと私は考える。充電池産業の常識を覆したブランド戦略がサンヨーを救った教訓を、Panasonicも見習うべきだし、その方が消費者にとっても有益だと思う。
 eneloopのデザイン問題をPanasonicがどれくらいの大きさに受け止めたのかは分からないが、この問題を軽視するようでは、とてもモノ作りをしていく上で売れるものを作れるとは思えない。たとえそれがコンシューマであろうと、企業であろうと、同じだと思う。
 まず足下から見直しなさいよ。
 売れるかどうかは、まさにその一点に尽きると思う。

Sleipnir、再び

 ん?
 最近似たような書き出しがあったかもしれないが、それは気にしない。
 Sleipnirというブラウザがある。
 私はSleipnir2の頃はコレ以外のブラウザは不要と思うぐらいに愛用していた。しかし、他ブラウザが次々とあたらしくなっていく中、Sleipnir2はなかなか新しいバージョンが登場せず、結果的に私はGoogle Chrome、Firefoxとブラウザを乗り換えてきた。
 Sleipnir3が登場した時には、正直既に他社のブラウザとの差が全くといっていいほどわからない、ありきたりなブラウザになっていたため、私はFirefoxから乗り換えることなく、Sleipnir3は見送った。
 ただ、自分のBlogがどのように表示されるのか確かめるべく、インストールだけしてあったのだが、この度、Sleipnir4が登場したというので、ちょっと使ってみることにした。

Sleipnir 公式
http://www.fenrir-inc.com/jp/sleipnir/
 正直な感想を言うと、何も変わってないかな? という感じ。
 ただ、一つだけ感じたのは、起動がSleipnir3より速くなったかな、という事。
 そしてGoogle Chrome拡張機能に対応したため、必要な機能を後付でいろいろと追加できるのも魅力の一つとなった(この機能は多分Sleipnir3にも追加されていたかもしれない)。
 そしてレンダリングエンジンとしてTridentエンジンとWebKitエンジンの両方を搭載しているというのが実は私にとって一番恩恵のある機能である。
 というのは…このBlogエンジンはTridentエンジンでないと全ての機能が使えないのである。具体的には、ニコ動の動画を挿入したりする場合、WebKitエンジンだと上手く挿入できないのである。
 Firefoxを使用している時は、この辺りで一工夫してやらないといけないのが非常に面倒だった。
 こういう理由から、しばらくSleipnirを使用して動作的に問題がなければ、このまま再びSleipnirを常用ブラウザにしようと思う。
 ブラウザなんて何使っても同じだろ、と思う人も多いかもしれないが、使いやすさ、再現力、表示速度など、いろいろと違う部分もあり、その人にとって最適なものが異なってくる。
 少なくとも、Windowsではそれらが理由でInternet Explorer以外のブラウザが登場し、今やGoogle Chromeが大きなシェアを獲得するに至ったのである。
 ネットで情報を得るだけの使い方であっても、そこにこそ快適性を求める事でより快適なネットライフが得られるのなら、そうした新しいブラウザを試してみるというのも悪くないと思う。
 そしてその結論として、私の場合はやはりSleipnirに帰結した…そういう事なのだと思う。
 ま、違和感がなくならなければ、またFirefoxに戻る事になるかもしれないが。

まどか☆マギカ×Mouse Computer

Mouse Computerから、まどか☆マギカとコラボしたPCが発売されるようだ。
現在、そのティザーサイトが公開されているが、情報などほとんど公開されていない。

ティザーサイト
http://www.mouse-jp.co.jp/abest/madokamagica/ (既にリンク切れ)

解っている事は4月5日に情報が解禁されるという事それのみ。
このティザーサイトだけでは、それぐらいしか分からないというのが現状である。

このティザーサイト情報だが、impress PC Watch編集部の取材から得た資料によると、どうもオリジナルデザインPCを発売するという事らしく、まどかバージョン、ほむらバージョン、まどか☆マギカバージョンの3タイプがあるようだ。まどか☆マギカバージョンというのは、5人の魔法少女とキュゥべえのイラストが使われているものらしい。…マミバージョンがないのは何故だ? いや杏子バージョン、さやかバージョンがないのも問題ではあるのだが…。
ちなみにその資料にはUltrabookのマークがある事から、オリジナルデザインPCはUltrabookになる模様。価格についても99,750円と設定されているようだ。

…こういうティザーサイトを立ち上げたという事は、Ultrabookの天板だけまどか☆マギカにしました~的なものではないと思いたい。
壁紙がまどか☆マギカです、とかそういうありきたりなパターンもあるが、それだけではないですよね? と言いたい。それだけなら、何もティザーサイト作ってファンを煽る必要はないと思いたい。…価格から考えてあまり大きな期待もできないとは思うが。

何はともあれ、4月5日まで詳細はおあずけである。

軽子坂学園、再び

 真・女神転生好きの中でも比較的評価が高い作品の一つに“真・女神転生 if…”がある。
 この作品、何故“if”かというと、本編である真・女神転生のストーリーで起きる、ゴ○ウのクー○ター及びトー○マンの東○大○壊が失敗に終わる世界を扱っているからだ(多少ネタバレになる為文字は伏せた…意味はないかもしれないがw)。
 個人的には、この“if”の世界の方が私は好きなのだが、残念ながら真・女神転生の本筋は核兵器が使用され荒廃した時代を迎え、そこから世界再生の話へと進んで行く。
 話を“if”に戻すが、この作品の世界設定はタイトルにもあるように軽子坂学園を舞台として、その中で“七つの大罪”をモチーフにしたスートリー展開を見せる。この見せ方も当時としてはあまり例がない事で、真・女神転生好きには印象に残ったのではないかと思う。

 その“真・女神転生 if…”が3月22日にiOSアプリとして発売された。価格は1,200円。
 画面をタッチして操作するという操作性を手に入れた本作は、基本的に作りはオリジナルと変わらない。ヘンなリメイクになっている心配はないという部分においては安心してよいかもしれないが、グラフィックなども同じであるため、見た目には昔の雰囲気を引きずったものと言える。
 さらにこの“真・女神転生 if…”の発売を記念して、同じiOSアプリとして発売されている“真・女神転生”と“真・女神転生 II”の値下げが3月末まで通常1,200円のところ、800円でセールされる。
 真・女神転生という大きなシリーズの原点とも言える作品…というと語弊があるが、長く続くシリーズの走りとなる作品であるため、その世界観をタップリ楽しみたい人には良いかもしれない。

 ちなみに真・女神転生のオリジナルは別にある…のは、真・女神転生好きならほとんどの人が知っている。西谷史原作のデジタルデビルストーリーがその原点になるわけだが、それを起点にこのシリーズは多数が作られている。
 その全てを遊び尽くすのはかなりの時間を要すると思うが、その中でも私がお薦めしたいのは“女神異聞録ペルソナ”や“真・女神転生デビルサマナー ソウルハッカーズ”などがあり、この“真・女神転生 if…”も私の中ではかなり上位にくる作品である。
 知らない人にはぜひお勧めしたい。

D&DがPS3にやってくる

 1990年代にアーケードゲームとしてカプコンから“ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム(Dungeons & Dragons: Tower of Doom、以下D&D ToDと略)”というゲームが登場した。
 このゲームはカプコンが主に得意としたベルトスクロールアクションゲームで、このベルトスクロールというのが、横スクロールでありながら強制スクロールでなく、プレイヤーが左右方向に自由にスクロールさせる事ができるというジャンルになる。カプコンはこういったベルトスクロールゲームのヒット作をいくつか展開していたが、このD&D ToDもその流れを組むアクションゲームであった。
 その後、このD&D ToDのヒットと共に、“ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ(Dungeons & Dragons: Shadow over Mystara、以下D&D SoMと略)”を展開し、広くゲーマーの間にD&Dという作品を根付かせた。

 まぁ、知っている人は今更という話ではあるのだが、もともとDungeons & Dragons(以下D&Dと略)は電源を使用するゲームではなく、シナリオ進行役(これをゲームマスターと言う)とキャスト(ロールプレイする人、つまり役割を演じる人)がテーブルを囲み、一つの仮想舞台を演じきる(ロールプレイする)遊びの定番中の定番のタイトルである。これらのゲームを日本ではTRPG(テーブルトークRPGと言ったりする)というのだが、一定のルールを示したルールブックに則り、サイコロでランダムな判定を行い、ゲームとして成立させてある。昔は米国ではゲームといえばコチラが定番であったのだが、日本はこのTRPGが広まる前にコンピュータでTRPGを模した形のものが広まったため、あまりTRPGが広まる事はなかったのだが、日本で有名なドラクエが参考にしたウィザードリィやウルティマというゲームは、まさにこのD&Dを模したゲームと言える。
 その元祖たるD&DがRPGでなく、アクションゲームとして展開されたのは、世の中にウィザードリィやウルティマのようなゲームが氾濫した結果かもしれないが、それでもD&Dがゲームになったというだけで私的には感慨深く、いつかコンシューマ化されないかと待っていたものである(1999年にセガサターン用に“Dungeons & Dragons Collection”として販売された事はあるが、セガサターン終焉の頃の作品であるため、私は未プレイである)。

 今回、それがPS3、Xbox360、Wii Uの3機種でダウンロード販売される事が、アメリカのボストンで開催中のゲームショウ“PAX EAST”で発表された。
 国内で展開するかどうかは分からないが、北米では2013年の6月に予定されているという。

 今回発売されるD&Dは、D&D ToDとD&D SoMをHDグラフィックスでリメイクし一本化されたものになる。タイトルは“Dungeons & Dragons: Chronicles of Mystara”と言い、残念ながらまだ邦題は不明である。
 このゲームは非常にクセがあるため、人によってはツマラナイと思う人もいるかもしれない。だが、基本的にベルトスクロールアクションが好きな人は受け入れられるだろうし、今作で多少バランスも取り直されるとは思う。
 リメイクがどの程度になるのかにもよるが、国内でも待ち望んでいる人がいる事も事実であり、そういった人達向けにダウンロード専売という形を取るのだろうと思われる。
 日本では2月にカプコン アーケードキャビネットという、昔の名作をダウンロード販売するプラットフォームが出来上がっているため、それで国内も展開して欲しいところである。

ふと思った事

PS4がAMDのJaguarコアを採用する事が判明している。
そして4月には次期Xboxがその詳細を明らかにするわけだが、現時点でANDのコアを採用するという動きが言われている。
IBMのPowerPC系列のコアを採用するのは任天堂で、これはゲームキューブの頃からの伝統。このコアにAMDのGPUを組み合わせている。
つまり、今(というか今後)コンシューマ機として大きく展開しているSCE、Microsoft、任天堂の3社は、AMDに依存するケースが大きいという事になる。
今や世界最大のCPUメーカーとさえ言えるIntelの名前が一切出てこない事に多少違和感を感じるのは私だけだろうか?

確かにPCの世界ではIntelの存在感は絶対的である。
AMDはAthlon以降、Opteronの初期の頃まではよかったが、その後Phenomからは伸び悩み、結局Intelが圧倒的独走態勢を作り上げてしまった。逆にIntelはPC分野以外でARMの存在と戦い始めている。
AMDはコンシューマ機への採用が進み、今に至っているわけだが、よくよく考えてみるとコンシューマ機にコアが搭載される事の恩恵は、計り知れないものがあるように思えてならない。安定して同じコアが売られ続けるのだから、数年を見越したビッグビジネスないハズだ。
もちろん、だからといって新型の研究や開発は必要ではあるが、それに投入できる資金調達の一翼を担う事は間違いない。

以前PS4はひょっとしたらPS4.1やPS4.2などが登場するかもしれない、という記事を書いたが、そういう搭載ハードウェアの切り替えがあったとしても、AMD(とその生産ベンダー)にとっては逆にありがたい話になる。古いアーキテクチャを切り捨てていき、新しい生産で同じ効果が得られるのだから。
Intelはどうしてコンシューマ機搭載コアになる事に必死にならないのだろうか?
もし、Intelが本気になれば、そんなに難しい話ではないように思えるのだが…。やはりCPUとGPUの双方のコア技術を持っているAMDの方がその点は優位という事なのだろうか?
それとも、コンシューマ機ビジネスは規模として大きくない、という事なのだろうか?

先日から、こんな事をずっと考えていたりする。
私の知るぐらいの浅はかな知識だから疑問に思うだけなのかも知れないが、ビジネスとしてどうしてそうしなかったのか? あるいはそうできなかったのか? という事をいろいろ考えてしまっていたりする。
例えば、シャープが自社でPCモニター分野にモニターを供給し始めたら、もっと価格を抑えられる高性能モニターが生まれると思うのに、どうしてその分野に出てこないのか? とか(クアトロンをグラフィックデザイナーが好まないのかな?とか純粋に思うワケである)。
まぁ、実際には画像エンジンとか液晶パネル以外の要素も入ってくるし、市場規模の大きさがその開発費に見合わないという理由があるのかもしれないが、ウリにできる部分を多数持っているのにそれらの附加価値を武器にして業界に殴り込みせずに、全く異分野で変な家電を作ってみたり…。

朝日新聞デジタル
シャープ、熱中症警報付き扇風機

http://www.asahi.com/business/update/0323/OSK201303220221.html
(現在リンク切れ)

何かこう、もっと考えた方がよくない? と思える展開が最近多い様に思えてならない。
ま、私の浅はかな知識と妄想でそう思うだけなんですけどね…。

発売から2週間で110万本

 ちょっと数日前の話になる。

 新作シムシティが発売2週間で110万本に達したそうである。ワールドワイドでの発売での話であるから、この数字を多いと見るか少ないと見るかはまた別の見解が必要とは思うが、少なくとも本数が少ないという数字ではないと思える。
 国内のソフトで言えば、10万本のタイトルが年間にどれだけあるのかを考えればよく分かる。しかもそれはコンシューマタイトルで、である。
 それと比べてシムシティはPCソフトでありながら、110万という数が動いている。単純に考えても大したものである。
 この数字を見ると、発売直後のサーバダウンも何となく納得できる。
 何しろ、本作はオンライン専用タイトルであり、この110万という数字全てではないにしても、これだけのユーザーがサーバにアクセスしているのだから、ダウンするのも無理はない。まぁ、だからといってサーバダウンしても良い、というワケではないのだが。
 また、情報として面白いデータも公開されている。
 発売2週間でシムシティは1,500万時間プレイされ、570万の街が作られ、7億8,000万の建造物が建てられたようだ。
 1,500万時間…という所を見て、これはプレイヤー総数の総時間という事。述べ時間ではあるものの、単一の時間軸で考えれば62万5,000日、月にして5万2,083ヶ月、年にして1,712年もの歳月がシムシティで繰り広げられた事になる。たった2週間で1,712年…恐ろしい話である。

IGN
http://www.ign.com/articles/2013/03/18/simcity-surpasses-1-million-sales

 110万本という数字を、国内のゲームメーカー、特に大手ではないメーカーであればあるほど、羨ましいと思うだろう。ワールドワイドで展開する、という事はこういう事であり、海外でヒットするゲームを作る方が、企業としては売上に貢献する事になる。
 日本は、コンピュータを利用するゲームとしてはかなり先進国ではあったものの、今やその地位は決して高くない。海外ではニンテンドーという名称がゲーム機本体(それだけでなくコンシューマ機ゲームソフトそのものを言う場合もある)を言い表すほど有名だが、国内は市場規模で北米を越える事はまずあり得ないし、国内市場は完全に過去と動向が変わってしまっている。得られる販売本数において5桁が標準であり、PCゲームにおいては4桁止まりもあり得る話だ。
 だからこそ、稲船氏がコンセプターとして参加した“SOUL SACRIFICE”のコンテンツ立案の手法がこれからのスタンダードになるのではないかと私は思っている。
 海外を常に視野に入れたゲーム開発。これなくして国内のゲームメーカーが世界的ヒットを生み出す事は難しいと言える。

 国内でもソーシャルゲームに関してはこの限りではないと思うが、そろそろ私はソーシャルの世界でも変化が訪れると思っている。
 どこかの記事で見たのだが、スクウェアエニックスは自社のソーシャルゲームから始まった、として、カード型のソーシャルゲームの開発は行わないと言い出したようである。今あるソーシャルゲームの大部分が、全くと言っていいほど同じ構造で作られているからだ。
 私も実際、GREEのアイマス ミリオンライブをプレイしてみたが、何が面白いのかが分からないくらいで、作業としか感じられなかった(ちなみに現在も継続中)。そこで他のソーシャルゲームはどうだろう? と思い、同じGREEのゲームをやってみたら、インターフェースが若干異なるだけで、やっている事はほぼ同じだった。
 これでは「ユーザーからコイン(小銭)を搾取するだけの作業」と言われても仕方のない内容で、結局はキャラクターやイラストのコンテンツに頼り切ったコレクターズゲームでしかないのである。
 問題はコレクターを対象にしているという部分で、残念ながらゲームの中身で勝負しているワケではないのである。
 私の中では、モバゲーやGREEは既にゲームコンテンツホルダーという意識は全くない。

 ちょっと話の主旨が変化してしまったが、シムシティはやはり偉大だった、という事である。
 ゲームアイディア自体は現実のシミュレートであるから、最初は安易な発想で生まれたのかもしれない。が、結局それを突き詰めてみたらとんでもない面白さと難しさが生まれ、シリーズ毎に進化している…そういう事なのだろうと思う。
 国内のゲームメーカーから、このような展開が生まれるゲームが現れる事を切に願うのみである。

テストプレイで人口が増えない!

昨日、ようやくまとまった時間を作れたため、シムシティ(2013)を数時間やってみた。
 ホライゾン列島のトヨクニ・ストランドというマップという部分は先日の話の通りで、あくまでもテストプレイという感じで始めた。
 資源としては、鉱石(原鉱)、石油(原油)、水(地下水)は非常に豊富で、風は若干弱い感じ。景観はよく、海岸線はリゾート系にする事も可能というマップであるから、プレイは比較的簡単…と言えるはずだ。画像でいうと、5番のマップになる。

 まず、既存の高速道路インター出入口から東西に長く道路を敷設、東地区を住宅および商業地区にし、西地区を工業地区およびインフラ公共施設にした。
 東地区は、明確に住宅地区と商業地区を区別せず、道路の交差点ベースで区切ってそれぞれ需要に応じて交互に配置した。これ、あとで気づいたのだが、中々地価が上がらない問題があるようだ。公園などを入れて地価を上げようといろいろ手を入れてみたが、思った程効果がでない。地価を上げる方法を何か模索しないといけないのかもしれない。

 また、工業地区はかなり一纏めに凝縮したのだが、実はコレには狙いがある。土壌汚染や大気汚染を一ヶ所に集中させ、あまり広範囲に拡散させない為に一纏めにしてみた。
 だが、この考え方自体にも多少問題があり、またそれ以外に私がやらかしたミスにより、この一纏めがよくない方向へ進んでしまった。このミスは後述する。
 この工業地区に配置したものは、工場関係以外では発電所、ゴミ処理場、下水パイプ、給水塔、といった公共施設。発電所はエコを意識して風力発電ではじめてみたのだが、思っていた以上に良好に発電してくれたため、マップ的に風が弱点といいつつも比較的安定した電力が供給できた。
 で、話を私がやらかしたミスに戻す。
 そのミスというのは、配置した公共施設の給水塔。考えれば当たり前の事なのだが、工業地区は土壌汚染が進む為、そこにいくら水源があっても、その水源が汚染されていく。つまり、汚染された水をくみ上げ、市内に送り出すという、実にバカな状況を作ってしまった。
 なので、ある程度の資金が貯まった段階で、給水塔は住宅区画へと移した。

Continue reading…

考える力

99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」。
この「ドラえもん」が優れた技術で作られていても、生物として認められることはありません。
それはなぜですか。理由を答えなさい。
(2013年 麻布中学校入試問題 理科)

 このような問題が麻布中学校の入試問題として出されたようだ。
 しかも選択式の問題でなく記述式の問題として、である。

ニコニコニュース
http://news.nicovideo.jp/watch/nw553360

 この問題の答えを、単純に考えて「ドラえもんはロボットだから」と答えた人は、あまりにも単純であり、当然、この問題の解答とは言えない。
 この問題の趣旨は、間違いなく理論的思考で回答する事にあり、またその想像力、そして発展性のある思考力を問うことにある。
 私はこういう問題が出てくる麻布中学の入試は実に理にかなっていると思う。

 私が学生だった頃、私は勉強が大嫌い…という程ではなく、ただ純粋に学校のテストがキライだった。
 理由は単純。ただの記憶力に頼る出題しかしてこないからである。そこに想像力も思考力も問われない。比較的そうした記憶力とは異なる能力が必要と思われる数学ですら、公式を知っていれば後は計算するのみ、という出題が多く、唯一違っていたのは証明の部分だけだったように思う。
 そうした学生時代のテストに関して、私が他の生徒と明らかに異なる性質を見せた(と当時の担当教師から言われた)のが、現代国語の小論文である。
 小論文は、単純に記憶で何とかなる問題ではなく、そこには少なくとも思考が伴い、場合によっては想像力が必要になる。だから回答も千差万別になりやすく、もちろん回答例は存在するだろうが、多種多様な回答が集まるのだそうだ。
 だが、私の現代国語担当教師は、そんな小論文も「実に似通った教科書通りの回答が多い」と嘆いていた。授業で扱う題材は、教科書の内容と同じ参考書が出回っている事から、みなそれを記憶して回答しているのである。それでは答えが似通うのは当たり前である。
 だが、私はそういう参考書には頼らない為、他と明らかに違う回答をしていたようだ。
 だから私の回答は間違っている事も多々あった。だが、その現代国語の担当教師は、5点満点の問題に対し、その回答に論理的な意味が含まれている場合に限り、間違った私の回答へ3点の点数を付けたりした。
 私は間違っているのに点数が付いている事は間違っている、とその教師にくってかかった事もある。だが、その教師はこう言ったのである。
「この問題の趣旨は、正解を答えるだけではない」
 最初は意味が分からなかった。正解を答えるのがテストであり、それを試しているのだから、正解を答えるだけでない趣旨という意味がわからなかったのである。
「如何にこの問題に対して考えるか? 自分の確固たる意見が言えるか? それがこの問題の趣旨であり、問題によっては答えは一つに限らない。一見間違った回答と見えても、視点を変えれば間違っていない事もある。それが論文だ」
 この教師は、当時中学生だった私にこういう事を言ったのである。
 思えば、私が自分の思考に対して強い意識を持ったのは、この事が原因かもしれない。

Continue reading…