先日購入したWalkman MことNW-M505だが、Bluetooth接続でスマホのワイヤレスヘッドセットとして使用可能という機能に着目し、ひょっとしたら…と思ってこんな使い方をやってみた。
PCの音楽デバイスとして接続してみる
最近、PCのサウンドデバイスとしてUSBオーディオというものがある。
接続としては簡単で、USB端子に接続した機器がそのままサウンドデバイスになるというもので、私が持っているDr.DAC2もその機能を持っている。
PCの世界では絶対的シェアとも言えるCreativeのSound BlasterにもUSB接続タイプがあるが、これも基本的にはデバイスドライバ不要で接続すればそのまま繋がる(拡張アプリは山のようにあるが…)。
こうした外部音楽デバイスは、今までは接続してもそのまま認識しなかったり、専用のデバイスドライバが必要だったりと、意外と面倒(私は別にそうは思わないが一般的に…)だったのだが、Windows7が登場した頃からはかなり便利になり、接続するだけで音楽デバイスとして認識し、音はマザーボード搭載サウンドより良い音が聞けるというメリットを訴求できた。
これに追従するかのように、最近何かと話題なのがBluetoothサウンドである。
その名の通り、Bluetooth接続でサウンドを無線化してしまうというもので、Bluetoothスピーカーなど専用機も結構出回るようになった。
Bluetoothヘッドセットもその仲間の一つで、Skypeなど音声チャットをする際にBluetooth接続のヘッドセットを使っている、という人も少なくないのではないかと思う。
このBluetoothヘッドセットは、そのヘッドセットデバイスそのものがチャットにしか使えないものもあったりするのだが、中にはPCのサウンドを全て引き受ける事ができる機能を持つものがある。
それと同じ事を、先日購入したNW-M505でできないか? と考え、ちょっとPCとペアリングしてみた。
ペアリングは簡単にできる
この画像は、ウチのWindows7上でのBluetoothデバイスの画面である。
CEJH-15002というのは、PS3用として発売されたSCEのBluetoothヘッドセットである。PS3は全くチャットをしないので、PCに接続できるかなと思ってやってみたら簡単にできた、というものである。
残念ながら、このCEJH-15002はヘッドセット機能しか持ち合わせていないため、こいつを音楽デバイスとして使用する事はできなかった。
で、その隣が今回のNW-M505である。
ペアリングは無事にできたので、今度はPCの再生デバイスという設定を見てみると、そこには「Bluetoothサウンド」という項目が追加されていた(写真撮れなくはないけれど撮ってません)。
なのでこの「Bluetoothサウンド」を“規定のデバイス”として設定すれば、PCの音をBluetooth経由でNW-M505から聴くことが可能になる。実際にiTunesの音楽が再生できるか試したところちゃんと聴けた。
ただ、もしSkypeなどの音も同時にNW-M505で受けたいとなると、Skype側の設定が必要になる。音声チャットが可能なアプリケーション等は、普通使用デバイスをWindows標準デバイスと切り離して設定しているため、そうした手間が必要となる。
それと、これは試していないのだが、NW-M505はマイクにもなるため、Skype側の設定さえできれば、Bluetoothヘッドセットとして音声の入出力が可能になると思われる。
なんだ、意外と簡単だな(爆)
モバイルPCならノイズキャンセリングヘッドセットとして
まだこれは試していないのだが、モバイル系PC、つまりノートPCやタブレットPCなどでこのような接続方法を採ることで、NW-M505はノイズキャンセリングヘッドセットとして使用する事が可能だ。
NW-M505はノイズキャンセリング対応のヘッドホンを接続すればノイズキャンセリング機能を使用することができる。当然、NW-M505付属のヘッドホンもノイズキャンセリング対応のものだが、もし他にもっと良い対応ヘッドホンを持っているなら、それでノイズキャンセリング機能を使用する事もできる。
ウチなら、VAIO Duo 13が接続できる機器になるだろう。
外で使うとき、NW-M505をサウンドデバイスとして使用すれば、VAIO Duo 13とヘッドホンは無線で使用する事ができる。
外で音楽プレーヤーとして使用しながら、喫茶店などでノートPCをサッと取り出し、そのままペアリング&ミュージック スタートってな感じである。
唯一の問題はVAIO Duo 13よりもNW-M505の方がバッテリー持続時間が短い事だが…まぁこれも数時間の使用なら問題はない。それに最悪マイクロUSBで充電可能であるから、その当たりで便利グッズで対応するしかない。
デザインについて
巷でNW-M505のデザインについて、このスティックタイプ復活を喜びながらも過去製品の方がよかった、という声を聴く。
正直、私自身もそう思わない事もない。
これだけを見ていると、そんなに悪い感じはしない。
だが…過去には化粧瓶ウォークマンと呼ばれる素晴らしいモデルが存在するのである。
NW-E507シリーズは、その見た目が香水瓶をイメージしたというだけあって美しい。
外装の透明パーツにキズがついてしまうのがちょっと怖い感じではあるが、その洗練されたデザインは実に美しい。
NW-E507が香水瓶あるいは化粧瓶だとすると、NW-M505はリップスティックといった所か?
だが、その洗練さは見るまでもなくNW-E507の方が優れていると言えよう。
どうして今回のNW-M505はNW-E507のようなデザインを踏襲しなかったのだろうか?
原点回帰しようという事だったのか?
とりあえず、型番としてEシリーズでなくMシリーズとなっている事から、別物と考えていた可能性もある。
だが、消費者側からすればEシリーズであろうとMシリーズであろうとスティックタイプのWalkmanである事に違いはなく、できるなら過去のものより美しいものが欲しいと思うのは、当たり前の心理である。
それともBluetoothの電波受信に関していろいろ問題があったのだろうか?
この辺り、開発者でないと解らない事情がいろいろありそうで、実に知りたい所である。
とりあえず性能だけで言うと、私は今回のWalkman Mはアリだと思う。
16GBのメモリが少ないという人もいるかもしれないが、その為のスマホ連携なのである。
スマホにガッツリ音楽を入れている人は、そこからデータを引っ張ってくればいい。S-Master MXでスマホの音がもっと綺麗に聞えるという特典付きである。
もし、128GBとか256GBとか大量の音楽を持ち出したいという人がいるならば、ハッキリ言おう、もっと大型のデバイスを持ち歩いた方がいい。それは最終的な目的が違うところに終着している。大体、それだけの物量の音楽をWalkman Mのバッテリーで全て聴くことなど不可能だ。
そうした、ちょっと緩い目的&使い方で軽く使えるのがWalkman Mである。
ただ、その緩さの中に音楽プレーヤーとしての基本機能をカッチリ収めてきた、というのがその立ち位置ではないかと思う。
もう一度言おう。
オススメである。