かつて、私は黄色のビートに乗っていた。
車に乗る事が楽しいと思える一台
私の車との関係を大きく変えた一台…それがHONDAビートである。
初めて新車購入した車だったという事もあるが、何より周囲の車がどんどんとFF化して行く中で、初の後輪駆動車、かつエンジン搭載位置が車体中央というミドシップだった事で、車を操るという事の楽しさを髄まで知ることが出来た最初の一台だった。
今だからこそ言えるが、もしこのビートという車と出会う事がなかったら、私は今ほどの車好きになっていたかはわからない。
ビートの一番楽しかったポイントは、そのクロスレシオ化されたマニュアルミッション操作である。
実に小気味よくカチカチ決まるミッションは、操作そのものがクロスレシオ(2速ギアと3速ギアが一番狭かったと思う)であるため非常に忙しかった、とは思うが、それだけに積極的にギアを変えていかないと、楽しく乗れない。しかし、それを苦痛に感じることもなく、自分から積極的にギアを変えていこうと思わせるような操作フィーリングだった事で、気付けば私自身の車のドライビングテクニックが上達していた事に後から気付いて驚いた事もあった。
とにかく乗って楽しく、操作して楽しい車、それがビートだった。
そのビートも1996年に生産が打ち切られ、私も乗る車種なども変わり、時代そのものがビートのような車を必要としなくなったように思う。それは今街中を走っている車種を見ればよく分かる事ではなかろうか?
私からすると、AT全盛の今の時代しか知らない人はかわいそうとも思える。ビートのような「乗って楽しく、操作して楽しい車」と出会える機会を失った現代。実に嘆かわしく、また残念な気持ちだが、数年前にHONDAはビートの後継車種の開発を宣言し、私もその続報を待ち望んでいた。
噂を聞いたのは2014年末
私の会社の人が、私と付き合いのあるディーラーの人とも知り合いなのだが、その人がディーラーの人に聞いた話を昨年末に聞いた。
それがS660の話で、オフレコという条件でちょっとイロイロと話を聞いた。
ココに書ける内容は「モーターショーとあまり変わらない形で発売される」…ぐらいの話で、他にももっといろんな情報があるのだが、その話だと2015年1月には発表があり2月には発売される、という話だった。
しかし、実際1月に発表はなく、2月に入ってもそんな話が公式でされる事はなかった。
「ああ、発売日が延びてるんだろうな」と漠然に思えたのは、その昨年末に聞いた話の中に発売するにあたって難航しそうな情報があった為。
その情報が確かなのかどうかは、もちろん私には判断のしようはないわけだが、もし本当なら発売はそう簡単に決まることはないだろう、とも思える。
しかして、それでも発売が近づいているという情報があるわけでもなく、漠然とした状況の中で続報を待つしかできない日々が続いた2月14日、HONDAが北海道鷹栖町のテストコースで「S660」を公開したという情報が飛び込んできた。
雪上にたたずむその姿は、迷彩によって姿を隠されたS600のプロトタイプ。
だが、よく見るとその姿は確かにモーターショーなどで公開されたフロントマスクと酷似している。


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