電子メモというデバイス。
単機能だからわかりやすい
Boogie Boardというデバイスがある。
このBlogでも以前に記事にしたことがあるが、一番最初に取り上げたのは2010年9月の頃である。その時は電池交換もできない、5万回書き換えができる7~8インチタブレットのような大きさのものであった。
その後、10インチ以上のサイズへと拡大したのと同時に充電できるタイプへと進化し、電子メモもその世代を重ねる毎に使いやすく、またいろんな部分が進化した。そして今回、遂に新製品「BB-11」が発売され、その大きさは液晶部分でA4サイズへと拡大し、さらに液晶画面が半透明になった事で、裏側にガイドシートを置く事で綺麗に罫線を書いたりグラフを書いたりもできるように進化した。
基本機能としては5万回の書き換えが可能だったり、1ボタンで消せたり、筆圧によって線の太さを変えることができたりと、手書きメモの良さとデジタルの使い勝手を上手く融合した製品である事は変わりがない。
価格も本体価格9,200円(税別)と、驚く程高くはなく、手軽に導入できる電子メモというスタイルは相変わらずである。
単機能ゆえに
この「BB-11」だが、非常に魅力的なデバイスであるが、唯一残念な部分がある。
いや、もしこの機能を持っていたら、多分もっと高額商品になっているだろうし、本来の顧客層とは異なってしまうかも知れないが、この「BB-11」でメモった内容をPDFデータとして外部に取り出す事ができたなら、さらに便利なデバイスだったと思わざるを得ないのである。
但し、そうなるとメモリにデータを保存させる必要があったり、或いは通信機能を持たせる必要があったりと、商品として狙い所が変わってしまう可能性があるのだが、今のままだと単にメモを書き残し、あとは消すしか道がないという用途になってしまう。
もともと、このBoogie Boardという電子メモは、単にメモして捨ててしまうような内容のものを置き換えるデバイスなので、保存するという概念がなくてもコンセプトから外れる事はないのだが、流石に書き込む事のできる面積がA4サイズにまでなってくると、書いた内容を書き残したいという用途が出てきても不思議ではない。
単機能デバイス故に、そうした用途をバッサリと切り捨てているが、大きさと元来のコンセプトがそろそろ釣り合わなくなってきているように思うのは私だけだろうか?
どちらにしても、価格的な魅力と使い方のわかりやすさは単機能ゆえのものである。
ちょっとしたメモとして使いたい、という人は、案外本命デバイスになるかもしれないので、検討してみてはどうだろう?